7月12日、北海道千歳市の千歳市青葉陸上競技場でホクレンディスタンスチャレンジ第3戦・千歳大会が行われ、男子5000mA組では山口智規(早大)が13分16秒56の学生歴代7位のタイムで優勝を飾った。
山口は1週間前の日本選手権1500mで3分38秒16のタイムをマークして2位に入っており、今回はその勢いをそのままに5000mに挑戦。レース序盤はペースメーカーのすぐ後ろにつけ、1000mを2分39秒、2000mを5分20秒で通過。
折田壮太(青学大)らも含めて先頭集団を形成し、安定したペースで進めた。
中盤では、ペースメーカーのスピードが上がらないと見るや、自ら先頭に立ってレースを引っ張る積極性も見せた。3000mは8分00秒、4000mは10分44秒とややペースダウンしながらも、そこからが本領発揮。山口は得意のロングスパートを仕掛け、4000mから4200mまでの200mを31秒にまでギアを上げると、これについて行けるケニア人ランナーはおらず独走状態となった。
この時点で13分20秒00のペースを示すウェーブライトからかなり遅れていたが、徐々に追い上げて巻き返すと、ラスト1000mを2分32秒でまとめ、昨年6月ののNITTAIDAI Challenge Gamesで出した13分30秒19の自己記録を大幅に塗り替えた。
またこの記録は、日本人学生では歴代3位に相当。さらに07年に竹澤健介が樹立した早大記録(13分19秒00)も18年ぶりに更新し、1500mに続き2種目めの大学記録保持者となった。
山口はレース後、「緑のペース(ウェーブ)ライトを見ながらでしたが、追いかけるうちにキツくなってしまい、ケニア人ランナー頼みになってしまった」と振り返りつつ、「これから記録を狙うなら、自力で引っ張って日本記録を出せるくらいでないといけないと思うので、そこはまだまだです」と、好記録にも課題を挙げた。
それでも、大学記録更新については「1年目から『4年間で塗り替えてやろう』と思っていたので、光栄なことですし、更新できてよかったです」と笑顔を見せた。
今季前半の大目標であった東京世界選手権の代表には届かなかったが、日本インカレ2冠などトラックシーズンで大きな話題を振りまいた山口。今後に向けては「駅伝主将として求められているのは駅伝の結果だと思うので、箱根駅伝優勝に向けて取り組んでいきたい」と、早大のエースとしての目標を語った。
【動画】山口智規が5000m13分16秒56の快走
男子5000m学生歴代10傑
13.00.17 R.エティーリ(東京国際大1) 2023. 5. 4 13.09.45sh佐藤圭汰(駒大2+) 2024. 1.26 13.11.77 V.キムタイ(城西大4) 2025. 5. 4 13.15.15 Y.ヴィンセント(東京国際大3) 2021. 5. 9 13.15.70 篠原倖太朗(駒大4) 2024. 9.28 13.16.29 S.キップケメイ(日大3) 2025. 4.12 13.16.56 山口智規(早大4) 2025. 7.12 13.16.85 A.ベット(東京国際大1) 2023. 6.10 13.18.18 J.ムトゥク(山梨学大3) 2024. 4.13 13.18.51 鶴川正也(青学大4) 2024. 6.28
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.07.13
【女子棒高跳】岡田莉歩(日体大) 4m15=学生歴代7位タイ
-
2025.07.13
-
2025.07.12
-
2025.07.12
-
2025.07.12
-
2025.07.12
-
2025.07.06
2025.06.17
2025中学最新ランキング【男子】
-
2025.06.17
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.07.13
三段跳・船田茜理 13m60の2位 世界陸上出場に向けポイント稼ぐ やり投の巌優作は76m61/WAコンチネンタルツアー
7月12日、フィンランド・ヨエンスーで開催されたWAコンチネンタルツアー・ブロンズのモトネットGP第3戦で、女子三段跳の船田茜理(ニコニコのり)が13m60(+1.7)をマークし、2位に入った。 日本選手権で2位の船田は […]
2025.07.13
女子100mH清山ちさとが3位 予選で12秒98w 石井優吉が800m18位/WAコンチネンタルツアー
7月12日、 ベルギー南部のコルトレイクで世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ブロンズのムーア・グルデンスポーレン競技会が開催され、女子100mハードルで清山ちさと(いちご)が13秒02(+1.7)で3位となった。 清 […]
2025.07.13
【女子棒高跳】岡田莉歩(日体大) 4m15=学生歴代7位タイ
7月12日、長野市営陸上競技場で長野県選手権が開催され、女子棒高跳の岡田莉歩(日体大2)が4m15の学生歴代7位タイの好記録で優勝した。 岡田は佐久長聖高出身。高校時代はインターハイで2位の実績を持ち、昨年は大学1年目か […]
2025.07.13
【大会結果】第109回日本選手権・混成競技、リレー(2025年7月12日~13日)
【大会結果】第109回日本選手権・混成競技、リレー(2025年7月12日~13日/岐阜・岐阜メモリアルセンター長良川競技場) 日本選手権混成競技 ●男子十種競技 ●女子七種競技 ◇U20 ●男子十種競技 ●女子七種競技 […]


2025.07.12
【大会結果】TWOLAPS MIDDLE DISTANCE CIRCUIT(2025年7月12日)
【大会結果】TWOLAPS MIDDLE DISTANCE CIRCUIT(2025年7月12日/東京・世田谷区立大蔵運動公園競技場) ●男子 800m 東秀太(広島経大)1分47秒13 1500m 中野倫希(トーエネッ […]
Latest Issue
最新号

2025年7月号 (6月13日発売)
詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会