5月11日、中国・広州で世界リレーの2日目が行われ、男子4×100mリレーで日本が38秒17で4位に入った。
日本は予選を走った1走のサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)、3走の鵜澤飛羽(JAL)を交代。1走から大上直起(青森県庁)、西岡尚輝(筑波大)、愛宕頼(東海大)、井上直紀(早大)という全員が初のシニア日本代表というオーダーを組んだ。
7レーンの日本は、1走の大上が1度スタートのやり直しがあるなかで冷静に対応。1つ内側の英国に迫られるも、5番手で2走の西岡に託す。大学1年生の西岡は米国のK.ベドナレクなど世界のトップ選手がそろったエース区間でもしっかりと前を追い、3走の愛宕へつないだ。
愛宕も前日の疲れを見せずに5番手から6番手を走行。アンカーの井上にもスムーズなバトンパスを見せた。5位でバトンを受けた井上だが、先行した米国と南アフリカを懸命に追走。アウトレーンのイタリアを逆転し、さらには3位に浮上していたカナダにも迫った。
優勝は南アフリカで37秒61。米国が37秒66で続き銀メダル。3位のカナダは38秒11で、日本はメダルまであと0.06秒と迫った。
すでに開催国枠で東京世界選手権の出場権を手にしている日本は、今大会で上位に入り、世界選手権の予選で優位なシードレーンを獲得することを第一の目標に選手を派遣。国内では地区インカレや日本グランプリシリーズへの出場を優先した選手もおり、26歳のサニブラウンが最年長という若手中心のメンバーとなった。
予選で目標をクリアした日本は、さらにオーダーを変更。平均年齢が21.3歳という若手というメンバー構成ながら世界と互角に戦ったことで、日本短距離界の層の厚さを世界に示した。
今回出場しなかった選手のなかには、パリ五輪代表の栁田大輝(東洋大)を筆頭に、日本グランプリシリーズで復調を示している桐生祥秀(日本生命)、小池祐貴(住友電工)のほか、10秒0台から10秒1台の力を持つスプリンターがひしめく。
東京世界選手権のメンバー争いも熾烈を極めることは必至で、今後は日本選手権など国内競技会の結果からメンバーが選考されることになるだろう。今大会は若手スプリンターの大きな経験となっただけでなく、世界選手権でのメダル獲得にも大きく期待が膨らむ結果となった。
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