2024.06.23
◇全米五輪選考会(6/21~30、米国オレゴン州ユージン・ヘイワードフィールド)2日目
全米五輪選考会の2日目が行われ、女子100mはシャカリ・リチャードソンが今季世界最高となる10秒71(+0.8)で優勝し、「初」の五輪出場を決めた。
前日の予選を10秒88(+0.3)をマークして好調さをうかがわせていたリチャードソンが、この日も圧巻のスプリントを見せた。
準決勝1組を10秒86(+0.3)で1着通過すると、1時間50分後に行われた決勝で今季初の10秒7台。2位のメリッサ・ジェファーソンに0.09秒差をつけ、念願の五輪の舞台に立つ権利をつかみ取った。
3年前、栄光からの暗転を経験している。19歳だった19年に200mでU20世界記録(当時)となる22秒17を樹立し、100mも10秒75(U20記録としては非公認)。米国女子スプリント界のホープとして注目を浴びた中で、21年の東京五輪代表が懸かった全米五輪選考会を迎えた。
その100mで優勝を飾り、一度はつかんだ五輪代表の座。だが、レース後のドーピング検査でマリファナの使用が発覚し、失格となって東京五輪の代表資格も失った。
マリファナもドーピングの対象薬物だが、リチャードソンは競技力向上ではなく、生母の死去の悲しみを紛らわすために使用したと告白。米国アンチドーピング機関(USADA)のカウンセリングプログラムを受けて、資格停止期間が1ヵ月に短縮された。それでも、昨年の全米選手権でも予選で敗退。初の米国開催だったオレゴン世界選手権の出場も逃した。
だが、昨年は全米選手権を制し、初のシニア世界大会となったブダペスト世界選手権では大会新、世界歴代5位タイとなる10秒65で金メダルに輝いた。200mも銅メダルを獲得している。
苦い経験を糧に成長を遂げた24歳が、名実ともに世界最速の称号を狙いにく。
男子砲丸投はライアン・クルーザーが今季ベストの22m84で、ライバルのジョー・コヴァクスを41㎝差で抑えて快勝。五輪3連覇の偉業に向けて、まずは代表権を手にした。
男子十種競技はヒース・バルドウィンが自己新の8625点で初優勝。女子三段跳はジャスミン・ムーアが14m26(+1.4)で制した。
【動画】女子100m五輪代表を決めた3人が歓喜の抱擁
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