11月10日、日本陸連はSNSとウェブサイトを通じて、駅伝・マラソンなどのロードレース大会においてアスリートが安心して競技に取り組める環境づくりを目指すため、助力行為に関するルールについてのアナウンスを行った。
日本陸連が定める競技規則(ルール)には、「競技者に対する助力」(競技規則TR6.1)について細かに記載されており、「転倒や意識混濁、疾病等により明らかに通常歩行や競技続行が困難となり、立ち止まりや横臥等の行動を行う競技者に対して、審判員や公式の医療スタッフが声掛けを行うことは、助力とは見なさない」とされているほか、「審判員や公式の医療スタッフが一時的に介護するために競技者の身体の一部に触れることは、助力とは見なさない」と明記されている。
また、「本人がなお競技続行の意思を持っていても、競技者の生命・身体保護の観点から審判長もしくは医師の判断で競技を中止させることができる」とし、「審判長または医師から中止を命じられた競技者は、直ちに競技を中止しなければならない」(競技規則TR55.7.4)と定めている。
上記のルールは新たに改変したものではなく、従来から施行されているものであり、日本陸連は大会主催者および運営関係者に対して、緊急事態時の連絡系統の確認、ルールの周知徹底を求めているほか、沿道で観戦するファンには「走行中の選手に異変を感じましたら、速やかに近くの審判や運営関係者にお声がけください」と呼びかけている。
近年は地球の気温上昇により11月でも夏日に迫る日が多く、レース中に競技者が正常な走行が不能な状態に陥るケースが少なくない。ただ、一部で「いかなる状況でも審判員が競技者に触れることは助力行為である」という誤った認識が広がっているため、日本陸連はアスリートの健康と安全を守るために改めて競技規則の周知を行った。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
2024.05.17
パリ五輪の舞台「スタッド・ド・フランス」トラックが完成!!珍しい紫色の超高速トラック
2024.05.17
編集部コラム「ヤバイ大会」
2024.05.17
世界トップアスリートに「すげー!」セイコーゴールデンGP出場選手が都内の小学生と交流
-
2024.05.17
-
2024.05.16
2024.05.11
棒高跳・小林美月が4m00で連覇!「雰囲気で楽しみながらできた」/関東IC
-
2024.05.11
-
2024.04.26
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.05.17
パリ五輪の舞台「スタッド・ド・フランス」トラックが完成!!珍しい紫色の超高速トラック
今夏のパリ五輪の陸上競技の舞台となるフランス、サン=ドニにある「スタッド・ド・フランス」の改修工事が終了し、トラックが完成した。 トラックのカラーは世界でも類を見ない美しい紫色で、インパクトは絶大。超高速トラックといわれ […]
2024.05.17
編集部コラム「ヤバイ大会」
毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 広告の下にコンテンツが続きます 攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り […]
2024.05.17
世界トップアスリートに「すげー!」セイコーゴールデンGP出場選手が都内の小学生と交流
日本陸連は5月17日、今週末に開かれるセイコーゴールデングランプリ(国立競技場)にさきがけ、出場する海外選手が都内の小学校訪問の機会を設けた。 晴天に恵まれたこの日、新宿区立四谷第六小学校を訪れたのは、男子100mで世界 […]
2024.05.17
第101回箱根駅伝予選会は10月19日に立川開催! 上位10校が出場権を獲得する通常開催で実施
関東学連は5月16日、第101回箱根駅伝予選会を10月19日に開催すると発表した。当初の事業計画では、開催日が未定となっていた。 前回は第100回の記念大会として、出場資格が関東以外の大学にも門戸が開かれて地方大11校が […]
Latest Issue 最新号
2024年6月号 (5月14日発売)
別冊付録学生駅伝ガイド