日本陸連が8月7日、ブダペスト世界選手権の日本代表選手を発表。男子は43人、女子は20人の合計63人となった。
トラック&フィールド種目でフルエントリー(3人)がかなったのは、男子100m、400m、110mハードル、走高跳、走幅跳、女子100mハードル、やり投の7種目。そのなかには、参加標準記録の突破やポイントでのワールドランキング(Road to Budapest)でターゲットナンバー(出場枠)に入りながらも、代表を逃した選手がいる。
まず、男子110mハードルは、日本記録保持者の泉谷駿介(住友電工)、高山峻野(ゼンリン)の2人が参加標準記録(13秒28)をクリアした上で日本選手権3位以内(1、2位)をクリアして即時内定。残り1枠は日本選手権3位の横地大雅(TeamSSP)が入った。
横地は参加標準記録のクリアはできていないものの、ワールドランキングでターゲットナンバー内(40)に出場資格を獲得。40人の枠のなかに日本人選手は6人おり、横地は6番目となるが、選考要項(2023年3月公開)に則って日本選手権の順位により決まった。7月末のAthlete Night Games(福井)では13秒33の自己新を出しており、準決勝進出も期待できる。
なお横地は東京・城西高出身。100mのサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)、400mの中島佑気ジョセフ(東洋大)と、同校出身選手3人が出場する。
参加標準記録を持つ村竹ラシッド(順大)、野本周成(愛媛陸協)、ターゲットナンバー内では国内5番目だった石川周平(富士通)は代表入りならず。ケガで日本選手権を見送りながら、復帰戦で13秒18まで記録を短縮した村竹は「いち早くパリ五輪の準備ができる」と前を向いている。なお、すでに泉谷、村竹、野本の3人はパリ五輪参加標準記録(13秒27)を突破済み。来年の代表選考も熾烈を極めそうだ。
同じく日本選手権の順位で代表が決まったのは女子100mハードルで、ただ1人参加標準記録(12秒78)を切る12秒73の日本記録保持者・福部真子(日本建設工業)は日本選手権で4位となり、2大会連続代表入りを逃した。
代表となった寺田明日香(ジャパンクリエイト)、青木益未(七十七銀行)、田中佑美(富士通)はワールドランキングでターゲットナンバー内に入り、日本選手権上位3人がそのまま決まったかたち。同4位の福部は欧州転戦するなど、パリ五輪のファイナルという目標へ突き進んでいる。
8月7日時点の「Road to Budapest」では、男子走高跳の瀬古優斗(滋賀陸協)がターゲットナンバー内にランクインしたものの、日本選手権(5位)が響いて代表入りを逃している。
こうした世界基準に上がった種目は日本陸連の山崎一彦・強化委員長が「現場を含めて強化の考え方がうまくいっている」と評価。特に「競歩もそうでしたが、世界から遠いと言われていた110m(100m)ハードル」(同)で複数選手が参加資格を得ているのは特筆すべき点だ。
パリ五輪の参加標準記録およびワールドランキングの有効期間は7月からスタート。オリンピックへの道はすでに始まっている。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.12.30
【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第64回「駅伝とチームマネジメント~棄権を今後の糧に~」
2025.12.30
城西大が2冠達成!2区・本間香が区間新、順位下げるも7区で再逆転/富士山女子駅伝
-
2025.12.30
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝女子(2025年12月14日)
2025.12.21
【大会結果】第37回全国高校駅伝・女子(2025年12月21日)
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝男子(2025年12月14日)
-
2025.12.21
-
2025.12.21
-
2025.12.21
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.12.30
名城大が4位 主将・米澤「みんなのお陰でやりきれた」連覇狙った立命大は5位/富士山女子駅伝
◇2025富士山女子駅伝(12月30日/静岡・富士山本宮浅間大社前~富士総合運動公園陸上競技場:7区間43.4km) 学生女子駅伝2大タイトルの一つ、富士山女子駅伝が行われ城西大が2時間22分36秒で初優勝を飾った。城西 […]
2025.12.30
2年ぶりV奪還へトヨタ自動車・鈴木芽吹「レース全体で自分の力を発揮」 2週間前に痛みも/ニューイヤー駅伝
◇第70回全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝/1月1日、群馬県庁発着・7区間100km) 元日に開催される全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)の記者会見が12月30日、スタート・フィニッシュ地点となる群馬県庁で行 […]
Latest Issue
最新号
2026年1月号 (12月12日発売)
箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳
