2023.05.31
第107回日本選手権の前日会見が大阪府内で開かれた。
男子100mでオレゴン世界選手権7位入賞のサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)は、前回の日本選手権以来、1年ぶりの国内レースとなる。
「日本で走る機会が少ないので、応援してくださっている人たちにいい走りが見せたい。やっぱり地元(日本)が一番いい試合ができる」
今季は久しぶりにケガなく冬季練習を積めたそうで、「いろいろなことをやってきた」。たとえば「(スタートの)反応はコンスタントにしていきたいので平均して練習してきました。スタートから出るところ、ブロックをしっかり蹴るなどやってきました」と言う。
「感覚を戻す」意味で米国で2レースに出場し、10秒1台を2本。「集中力が切れていた部分もあったので、もう一度普段の練習から精神的に意識してきました」。
今回は世界選手権などと同じように、100mは3日目に予選1本、4日目の準決勝・決勝というスケジュールになった。オレゴン世界選手権では準決勝から決勝までの過ごし方やケアの仕方で収穫を得ていただけに、「ラウンドを走る大会が少ないので、世界選手権と同じスケジュールはありがたい。世界選手権よりは時間がありますが、少ない時間でのリカバリーなど試したい」と、『本番』を見据えていく。
昨年のオレゴン世界選手権入賞者ということで、参加標準記録10秒00を突破した時点でブダペスト世界選手権の代表に内定する。だが、「あまり具体的ではなく(夏に向けて)仕上げていく過程で出る」と、記録については意識せず。それでも「勝ちたい気持ちはあるので、ラウンドごとにコンディションを上げていきたい」と、決勝に合わせていく構えだ。
この会見の少し前には、「東レ」とグローバルパートナーシップ契約締結を発表。初めて企業名を胸に走ることになる。「契約後初のレースなので良い姿を見せたいですが、アスリートとしてすべき仕事、競技面では変わらない」という。
それは「日々の積み重ね」であり、「やるべきことをやる」「やってきたことを出す」ということ。そうすれば結果はついてくる。
実は昨日帰国したばかりと笑い飛ばす。「練習は結構、積めています。タイムはポッと出るかもしれないし、狙って出るかもしれない」。
威風堂々、サニブラウンが自身初の連覇、そして世界に向けて大阪からスタートを切る。
日本選手権は6月1日から4日まで、大阪・ヤンマースタジアム長居で行われる。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.07.01
【女子400m】藤旗桜菜(高農クラブ・中2)56秒11=中学歴代2位、中2歴代最高
2025.07.01
九電工に山口綾が新加入 昨年度まで天満屋所属 クイーンズ駅伝にも出場
-
2025.06.17
-
2025.06.04
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.07.01
【女子400m】藤旗桜菜(高農クラブ・中2)56秒11=中学歴代2位、中2歴代最高
6月28日、JFE晴れの国スタジアムで開催された岡山県選手権女子400mで、藤旗桜菜(高農クラブ・中2)が中学歴代2位、中2歴代最高となる56秒11で優勝した。 今大会が自身初の400mのレースとなった藤旗。予選を59秒 […]
2025.07.01
九電工に山口綾が新加入 昨年度まで天満屋所属 クイーンズ駅伝にも出場
7月1日、九電工は女子長距離の山口綾が同日付で加入したことを発表した。 山口は2006年生まれの19歳。佐賀・白石高では2年時に全国高校駅伝に出場し、3年時にはインターハイ県大会で800mと3000mの2種目を制した。 […]
2025.06.30
【高校生FOCUS】男子棒高跳・井上直哉(阿南光高)「全国3冠取りたい」と意気込むボウルターは柔道黒帯
FOCUS! 高校生INTERVIEW 井上直哉 Inoue Naoya 阿南光高3徳島 注目の高校アスリートに焦点を当てる高校生FOCUS。今回はインターハイ徳島県大会男子棒高跳で5m21の県高校新記録をマークし、続く […]
2025.06.30
【学生長距離Close-upインタビュー】急成長を続ける大東大・大濱逞真 「自信を持ってエースと言えるように」
学生長距離Close-upインタビュー 大濱逞真 Ohama Takuma 大東大2年 「月陸Online」限定で大学長距離選手のインタビューをお届けする「学生長距離Close-upインタビュー」。49回目は、大東大の大 […]
Latest Issue
最新号

2025年7月号 (6月13日発売)
詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会