HOME 高校

2022.06.20

男子100m・関口裕太が2度目の10秒37で全国へ弾み「10秒2台で優勝を狙います」/IH北信越
男子100m・関口裕太が2度目の10秒37で全国へ弾み「10秒2台で優勝を狙います」/IH北信越

◇インターハイ北信越大会(6月16日~19日/石川県金沢市)

徳島インターハイへの出場権を懸けた地区予選となる北信越大会。注目度No.1でハイレベルの熾烈な争いとなった男子100mは、今季高校ランキングトップ(10秒37)の関口裕太(東京学館新潟3)が昨年のU18大会覇者の片岡一輝(富山商3)らに0秒11以上の差をつけ、従来の大会記録を5年ぶりに0秒01更新する今季2度目の10秒37(+1.5)をマークして優勝。4×100mリレー(4走・40秒64=大会新)、4×400mリレー(2走・3分13秒80)とのスプリント3冠を飾った。

「(100mは)今季2度、10秒37を出せたことがマグレではないことを証明でき、自分のものになりました」と胸を張った。

5月上旬のインターハイ支部予選で同タイムの10秒37(+1.7)をマーク。その後、「高校ランキングトップとして負けられないという重圧を感じ、自分の走りができませんでした」。6月9日のU20日本選手権は惜しくも予選落ち(10秒65/-1.5)となったが、そこで、スタートから3歩が重要という改善点を見つけ、それをこの北信越大会で実践できたことが再び好記録につながった。

2年前のオフシーズンは両膝の故障による練習不足の影響で昨年は伸び悩んだが、この冬季は順調に練習を消化できたことにより、自己ベストを大幅に更新した。

関口にとって初となるインターハイ。「(100mは)10秒2台で優勝を狙います。自分の持ち味はスタートから中盤。その流れがスムーズの場合は好タイムが出ることを確信しています」と冷静に語った。

広告の下にコンテンツが続きます

そのほか、女子やり投は昨年のインターハイ5位、今季U20日本選手権2位の倉田紗優加(伊那北3長野)が自らが持つ北信越高校記録を42㎝更新する55m33(高校歴代10位)で昨年に続く優勝。男子八種競技の梶川新(松本国際3長野)も従来の北信越高校記録を11年ぶりに110点更新する5749点で連覇した。

男子1500mは3分47秒99で制した松尾悠登(佐久長聖3)ら長野勢が大会新で3位までを独占。男子5000mは昨年のインターハイ8位のジョンソン・モゲニ(遊学館3石川)が13分47秒59で連覇し、同6位の吉岡大翔(佐久長聖3)が13分49秒02で2年連続2位でともに大会新。男子砲丸投の渡辺豹冴(開志国際3新潟)は16m54で円盤投(43m85)との2種目連覇を飾った。

地区大会は全11地区で開催。各種目上位6名(競歩、女子棒高跳、三段跳、ハンマー投は上位4位、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)が全国大会に出場。インターハイは8月3日から7日まで徳島県で開催される。

◇北信越大会優勝者一覧
男子
100m 関口裕太(東京学館新潟3)10秒37(+1.5)
200m 木村峻也(新潟産大附3)21秒36(-2.3)
400m 渡辺大星(開志国際3新潟)47秒69
800m 森田澪耀(金沢3石川)1分54秒02
1500m 松尾悠登(佐久長聖3長野)3分47秒99
5000m ジョンソン・モゲニ(遊学館3石川)13分47秒59
110mH 大久保然(長岡大手3新潟)14秒80(-3.2)
400mH 三柳遥暉(鵬学園3石川)53秒20
3000mSC 永原颯磨(佐久長聖2長野)9分01秒77
5000mW 鈴木淳也(長野商3)22分09秒75
4×100mR 東京学館新潟(新潟)40秒64=大会タイ
4×400mR 東京学館新潟(新潟)3分13秒80
走高跳 吉田亜夢路(柏崎3新潟)2m00
棒高跳 岡村 迅(新潟産大附3)4m70
走幅跳 門田吉平(星稜3石川)7m05(+0.9)
三段跳 桑原寧大(三条東3新潟)14m71(+0.1)
砲丸投 渡辺豹冴(開志国際3新潟)16m54
円盤投 渡辺豹冴(開志国際3新潟)43m85
ハンマー投 寺口 龍(八海3新潟)51m73
やり投 高橋祐成(龍谷富山3)57m17
八種競技 梶川 新(松本国際3長野)5749点=大会新、北信越高校新

女子
100m 宮松志希(敦賀3福井)11秒91(+1.1)
200m 中倉茉咲(東京学館新潟2)25秒27(+0.2)
400m 大鹿愛和(佐久長聖3長野)56秒72
800m 鈴木結菜(新潟一3)2分12秒39
1500m 山口晏音衣(鯖江3福井)4分22秒27
3000m サラ・ワンジル(帝京長岡1新潟)9分18秒17
100mH 宮松志希(敦賀3福井)14秒09(-2.0)
400mH 大鹿愛和(佐久長聖3長野)62秒09
5000mW 山本乃愛(鵬学園3石川)25分36秒22
4×100mR 富山北部(富山)47秒17
4×400mR 佐久長聖(長野)3分50秒87
走高跳 太田さくら(松商学園3長野)1m64
棒高跳 岡田莉歩(佐久長聖3長野)3m70
走幅跳 吉尾 彩(星稜2石川)5m61(+0.7)
三段跳 牧内愛実(市長野3)11m85(+1.3)
砲丸投 富田桃樺(高岡商3富山)12m48
円盤投 山本 晏(敦賀3福井)37m60
ハンマー投 三村啓恵(敦賀3福井)52m20
やり投 倉田紗優加(伊那北3長野)55m33=大会新
七種競技 開沢 蘭(富山北部3)4499点

文/永田真樹

◇インターハイ北信越大会(6月16日~19日/石川県金沢市) 徳島インターハイへの出場権を懸けた地区予選となる北信越大会。注目度No.1でハイレベルの熾烈な争いとなった男子100mは、今季高校ランキングトップ(10秒37)の関口裕太(東京学館新潟3)が昨年のU18大会覇者の片岡一輝(富山商3)らに0秒11以上の差をつけ、従来の大会記録を5年ぶりに0秒01更新する今季2度目の10秒37(+1.5)をマークして優勝。4×100mリレー(4走・40秒64=大会新)、4×400mリレー(2走・3分13秒80)とのスプリント3冠を飾った。 「(100mは)今季2度、10秒37を出せたことがマグレではないことを証明でき、自分のものになりました」と胸を張った。 5月上旬のインターハイ支部予選で同タイムの10秒37(+1.7)をマーク。その後、「高校ランキングトップとして負けられないという重圧を感じ、自分の走りができませんでした」。6月9日のU20日本選手権は惜しくも予選落ち(10秒65/-1.5)となったが、そこで、スタートから3歩が重要という改善点を見つけ、それをこの北信越大会で実践できたことが再び好記録につながった。 2年前のオフシーズンは両膝の故障による練習不足の影響で昨年は伸び悩んだが、この冬季は順調に練習を消化できたことにより、自己ベストを大幅に更新した。 関口にとって初となるインターハイ。「(100mは)10秒2台で優勝を狙います。自分の持ち味はスタートから中盤。その流れがスムーズの場合は好タイムが出ることを確信しています」と冷静に語った。 そのほか、女子やり投は昨年のインターハイ5位、今季U20日本選手権2位の倉田紗優加(伊那北3長野)が自らが持つ北信越高校記録を42㎝更新する55m33(高校歴代10位)で昨年に続く優勝。男子八種競技の梶川新(松本国際3長野)も従来の北信越高校記録を11年ぶりに110点更新する5749点で連覇した。 男子1500mは3分47秒99で制した松尾悠登(佐久長聖3)ら長野勢が大会新で3位までを独占。男子5000mは昨年のインターハイ8位のジョンソン・モゲニ(遊学館3石川)が13分47秒59で連覇し、同6位の吉岡大翔(佐久長聖3)が13分49秒02で2年連続2位でともに大会新。男子砲丸投の渡辺豹冴(開志国際3新潟)は16m54で円盤投(43m85)との2種目連覇を飾った。 地区大会は全11地区で開催。各種目上位6名(競歩、女子棒高跳、三段跳、ハンマー投は上位4位、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)が全国大会に出場。インターハイは8月3日から7日まで徳島県で開催される。 ◇北信越大会優勝者一覧 男子 100m 関口裕太(東京学館新潟3)10秒37(+1.5) 200m 木村峻也(新潟産大附3)21秒36(-2.3) 400m 渡辺大星(開志国際3新潟)47秒69 800m 森田澪耀(金沢3石川)1分54秒02 1500m 松尾悠登(佐久長聖3長野)3分47秒99 5000m ジョンソン・モゲニ(遊学館3石川)13分47秒59 110mH 大久保然(長岡大手3新潟)14秒80(-3.2) 400mH 三柳遥暉(鵬学園3石川)53秒20 3000mSC 永原颯磨(佐久長聖2長野)9分01秒77 5000mW 鈴木淳也(長野商3)22分09秒75 4×100mR 東京学館新潟(新潟)40秒64=大会タイ 4×400mR 東京学館新潟(新潟)3分13秒80 走高跳 吉田亜夢路(柏崎3新潟)2m00 棒高跳 岡村 迅(新潟産大附3)4m70 走幅跳 門田吉平(星稜3石川)7m05(+0.9) 三段跳 桑原寧大(三条東3新潟)14m71(+0.1) 砲丸投 渡辺豹冴(開志国際3新潟)16m54 円盤投 渡辺豹冴(開志国際3新潟)43m85 ハンマー投 寺口 龍(八海3新潟)51m73 やり投 高橋祐成(龍谷富山3)57m17 八種競技 梶川 新(松本国際3長野)5749点=大会新、北信越高校新 女子 100m 宮松志希(敦賀3福井)11秒91(+1.1) 200m 中倉茉咲(東京学館新潟2)25秒27(+0.2) 400m 大鹿愛和(佐久長聖3長野)56秒72 800m 鈴木結菜(新潟一3)2分12秒39 1500m 山口晏音衣(鯖江3福井)4分22秒27 3000m サラ・ワンジル(帝京長岡1新潟)9分18秒17 100mH 宮松志希(敦賀3福井)14秒09(-2.0) 400mH 大鹿愛和(佐久長聖3長野)62秒09 5000mW 山本乃愛(鵬学園3石川)25分36秒22 4×100mR 富山北部(富山)47秒17 4×400mR 佐久長聖(長野)3分50秒87 走高跳 太田さくら(松商学園3長野)1m64 棒高跳 岡田莉歩(佐久長聖3長野)3m70 走幅跳 吉尾 彩(星稜2石川)5m61(+0.7) 三段跳 牧内愛実(市長野3)11m85(+1.3) 砲丸投 富田桃樺(高岡商3富山)12m48 円盤投 山本 晏(敦賀3福井)37m60 ハンマー投 三村啓恵(敦賀3福井)52m20 やり投 倉田紗優加(伊那北3長野)55m33=大会新 七種競技 開沢 蘭(富山北部3)4499点 文/永田真樹

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.12.13

スピード練習やデイリートレーニングをサポートするランニングシューズ「MIZUNO NEO ZEN」が登場!

ミズノは、進化したミッドソールを搭載し、軽量性、クッション性、反発性を兼ね備えたデイリーランニングシューズ「MIZUNO NEO ZEN(ミズノネオゼン)」を12月26日に全国のミズノランニング品取扱店で発売することを発 […]

NEWS 日本スポーツ大賞に北口榛花 パリ五輪金、陸上競技では2017年以来

2024.12.13

日本スポーツ大賞に北口榛花 パリ五輪金、陸上競技では2017年以来

読売新聞社が制定する、国内外で活躍した選手やチームを表彰する第73回日本スポーツ賞の選考会が12月12日に開かれ、北口榛花(JAL)が大賞に選ばれた。 北口は今夏のパリ五輪女子やり投で金メダルを獲得。陸上競技の五輪金は通 […]

NEWS 日本GPシリーズチャンピオンは福部真子と筒江海斗!種目別800mは落合晃&久保凛の高校日本記録保持者コンビがV、女子1500m田中希実が4連覇

2024.12.12

日本GPシリーズチャンピオンは福部真子と筒江海斗!種目別800mは落合晃&久保凛の高校日本記録保持者コンビがV、女子1500m田中希実が4連覇

日本グランプリ(GP)シリーズ2024のシリーズチャンピオンが発表され、男子は400mハードルの筒江海斗(ST-WAKO)、女子は100mハードルの福部真子(日本建設工業)と、ともにパリ五輪のハードル種目代表が初の栄冠に […]

NEWS 青学大・原晋監督 連覇へ「山で区間新を出せる準備」チームの雰囲気「単なる仲良しクラブじゃない」

2024.12.12

青学大・原晋監督 連覇へ「山で区間新を出せる準備」チームの雰囲気「単なる仲良しクラブじゃない」

第101回箱根駅伝に出場する前回王者の青学大が、東京の青山キャンパスで壮行会を開き、原晋監督やエントリー選手たちが登壇した。その後、会見が開かれて報道陣の取材に応えた。 原監督が掲げた恒例の作戦名は「あいたいね大作戦」。 […]

NEWS 青学大がキャンパスで箱根駅伝壮行会 太田蒼生「俺が箱根を勝たせてやる」残り3週間で体調管理徹底で臨む構え

2024.12.12

青学大がキャンパスで箱根駅伝壮行会 太田蒼生「俺が箱根を勝たせてやる」残り3週間で体調管理徹底で臨む構え

第101回箱根駅伝に出場する前回王者の青学大が、東京の青山キャンパスで壮行会を開き、原晋監督やエントリー選手たちが登壇した。 関係者だけでなく、学生やファンなどが見守るなか、一部授業のある選手以外が一人ひとりあいさつ。主 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年12月号 (11月14日発売)

2024年12月号 (11月14日発売)

全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会

page top