2021.12.21
2021年は21個もの日本記録(タイ記録含む)が誕生した。東京五輪イヤーという特別な1年に樹立された日本記録を振り返っていく。
非アフリカ系初の2時間5分切り
今年最初の日本記録は男子マラソンだった。2月28日のびわ湖毎日。長い歴史を誇るこの大会も、時代の流れには勝てず。注目度低下や資金難の影響で大阪マラソンとの統合が決定。事実上の廃止だった。
近年は向かい風の影響もあり「記録が出ない大会」と言われていたが、最後を名残惜しむかのように絶好のコンディションに。その中を36km過ぎにスパートしたのが鈴木健吾(富士通)だった。
給水を取り損ねた鈴木は、「行くしかない」と覚悟。そのまま逃げ切り、最後のびわ湖毎日マラソン覇者となった。皇子山陸上競技場に帰って来たとき、まだ時計は2時間4分台。なんと、2時間4分56秒でフィニッシュして見せた。
日本人、そしてアフリカにルーツを持つ選手以外で初めて2時間5分を切る衝撃的なタイム。「自分が一番ビックリしています」も当然だった。
愛媛・宇和島東高から神奈川大へ。大学時代は箱根駅伝2区区間賞、ユニバーシアードハーフマラソン金メダル、全日本大学駅伝優勝メンバーと、一気に才能を花開かせた。実業団1年目はケガに泣いたが、これまで同様、コツコツと積み重ねた先に待っていた、驚異的な日本記録だった。
鈴木は10月のシカゴマラソンで2時間8分50秒をマークし、海外勢相手のレースを経験した。12月には女子マラソン東京五輪代表の一山麻緒(ワコール)と入籍を発表。最愛のパートナーとともに「世界」に向けて走り続ける。
◇男子マラソン日本歴代10傑
2.04.56 鈴木 健吾(富士通) 2021.2.28
2.05.29 大迫 傑(Nike) 2020. 3. 1
2.06.11 設楽 悠太(Honda) 2018. 2.25
2.06.16 高岡 寿成(カネボウ) 2002.10.13
2.06.26 土方 英和(Honda) 2021.2.28
2.06.35 細谷 恭平(黒崎藩磨) 2021.2.28
2.06.45 髙久 龍(ヤクルト) 2020. 3.1
2.06.47 井上 大仁(三菱重工) 2021.2.28
2.06.51 藤田 敦史(富士通) 2000.12. 3
2.06.51 小椋 裕介(ヤクルト) 2021.2.28
【関連記事】2021年に誕生した日本記録一覧

非アフリカ系初の2時間5分切り
今年最初の日本記録は男子マラソンだった。2月28日のびわ湖毎日。長い歴史を誇るこの大会も、時代の流れには勝てず。注目度低下や資金難の影響で大阪マラソンとの統合が決定。事実上の廃止だった。 近年は向かい風の影響もあり「記録が出ない大会」と言われていたが、最後を名残惜しむかのように絶好のコンディションに。その中を36km過ぎにスパートしたのが鈴木健吾(富士通)だった。 給水を取り損ねた鈴木は、「行くしかない」と覚悟。そのまま逃げ切り、最後のびわ湖毎日マラソン覇者となった。皇子山陸上競技場に帰って来たとき、まだ時計は2時間4分台。なんと、2時間4分56秒でフィニッシュして見せた。 日本人、そしてアフリカにルーツを持つ選手以外で初めて2時間5分を切る衝撃的なタイム。「自分が一番ビックリしています」も当然だった。 愛媛・宇和島東高から神奈川大へ。大学時代は箱根駅伝2区区間賞、ユニバーシアードハーフマラソン金メダル、全日本大学駅伝優勝メンバーと、一気に才能を花開かせた。実業団1年目はケガに泣いたが、これまで同様、コツコツと積み重ねた先に待っていた、驚異的な日本記録だった。 鈴木は10月のシカゴマラソンで2時間8分50秒をマークし、海外勢相手のレースを経験した。12月には女子マラソン東京五輪代表の一山麻緒(ワコール)と入籍を発表。最愛のパートナーとともに「世界」に向けて走り続ける。 ◇男子マラソン日本歴代10傑 2.04.56 鈴木 健吾(富士通) 2021.2.28 2.05.29 大迫 傑(Nike) 2020. 3. 1 2.06.11 設楽 悠太(Honda) 2018. 2.25 2.06.16 高岡 寿成(カネボウ) 2002.10.13 2.06.26 土方 英和(Honda) 2021.2.28 2.06.35 細谷 恭平(黒崎藩磨) 2021.2.28 2.06.45 髙久 龍(ヤクルト) 2020. 3.1 2.06.47 井上 大仁(三菱重工) 2021.2.28 2.06.51 藤田 敦史(富士通) 2000.12. 3 2.06.51 小椋 裕介(ヤクルト) 2021.2.28 【関連記事】2021年に誕生した日本記録一覧
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.05.13
月刊陸上競技2025年6月号
-
2025.05.13
-
2025.05.13
-
2025.05.13
2025.05.11
久保凛は2分02秒29の2位に号泣「母の日に花束を持って帰りたかった」/木南記念
-
2025.05.08
2025.05.11
久保凛は2分02秒29の2位に号泣「母の日に花束を持って帰りたかった」/木南記念
-
2025.05.03
-
2025.04.29
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.05.13
月刊陸上競技2025年6月号
Contents Road to TOKYO Diamond League JAPANの挑戦 村竹ラシッド、三浦龍司が 初戦で世界陸上内定052 女王、始動 北口榛花は初戦4位 Re:Tokyo25 村竹ラシッド(JAL […]
2025.05.13
住友電工・加藤淳が現役引退 全中、IH、ICで入賞 全日本大学駅伝Vも経験 「14年間は私の財産です」
住友電工は長距離の加藤淳が2024年度をもって現役引退したことを発表した。 加藤は兵庫県出身の26歳。大久保中から陸上を始め、3年時には近畿大会3000mで優勝したほか、愛知県で行われた全中でも4位入賞を飾るなど、世代の […]
2025.05.13
ウクライナの妖精マフチフ「情熱を傾けられるものを見つけて」戸邉直人との走高跳豪華対談で若者へのメッセージ
日本航空株式会社(JAL)が5月13日に都内で、女子走高跳世界記録保持者でパリ五輪金メダルのヤロスラワ・マフチフ(ウクライナ)と、JAL所属の男子走高跳日本記録保持者の戸邉直人の対談を行った。 走高跳の豪華クロストークが […]
2025.05.13
SUUNTOからランニングに特化したGPSウォッチ「Suunto Run」が5月13日より新登場!
フィンランドのスポーツウォッチブランド、SUUNTO(スント)は、世界中でランニング人気が高まる中、ランナーをサポートする新しいスポーツウォッチ「Suunto Run」を5月13日に発売した。価格は43,890円(税込) […]
Latest Issue
最新号

2025年6月号 (5月14日発売)
Road to TOKYO
Diamond League JAPANの挑戦
村竹ラシッド、三浦龍司が初戦で世界陸上内定
Road to EKIDEN Season 25-26
学生長距離最新戦力分析