
全日本実業団対抗(9月24~26日/大阪・ヤンマースタジアム長居)2日目
女子5000m競歩は、東京五輪20km代表トリオが上位を独占。29歳の岡田久美子(ビックカメラ)が22歳の藤井菜々子(エディオン)との競り合いを21分24秒95制し、10000mだった3年前以来の優勝を飾った。藤井は21分45秒38で2位、河添香織(自衛隊体育学校)が21分53秒90で3位に続いた。
東京五輪は藤井が13位、岡田が15位、河添が40位。2019年のドーハ世界選手権では岡田と藤井が6位、7位とダブル入賞を遂げていたが、女子競歩初の五輪入賞という目標は果たせなかった。
そこから、それぞれが新たな一歩を踏み出したのが今大会。岡田は、五輪直後は今後についてのことを語れなかったが、再び前を見つめている。
「正直、終わってすぐはやり切ったという気持ちもあれば、寂しいという気持ちもあって複雑でした。ただ、順位だけ見ると15位と入賞に及びませんでしたが、入賞ラインまでは30秒差。30秒は惜しかったなという気持ちが出てきました」
その悔しい気持ちをどう消化すればいいのかと考えた時に、「パリ五輪にぶつけたい」という気持ちが湧いてきたという。
「来年の世界選手権は20kmでがんばりたい。パリは20kmの準備をしつつ、(新種目になる予定の)男女混合にチャレンジできるのであれば、チャレンジさせていただきたいと思っています」
そんな葛藤を乗り越えた先輩に対して、藤井は「東京が始まる前から一緒にパリに出るつもりだったので、引退させるつもりはありませんでしたよ」と笑って背中を押す。
序盤は岡田が引っ張り、その後は藤井が前へ。しかし、「中間をもうちょっとタイムを上げたほうがいいと思って上げたんですが、上げきれなくて、また岡田さんが前に出る展開。中途半端なレースになってしまいました」。ただ、2年ぶりのトラックレースを「楽しんで歩くことができたので、良かったです」と振り返る。
岡田も藤井も、終盤の勝負所のスピードに世界との差を感じた。岡田は「後半のペースアップに対応できるスピード、それができるだけのスタミナをつけるというアプローチが必要と感じています」と言えば、藤井は「優勝したイタリアの選手はラストで(1kmのスプリットで)4分ひとケタを出していた。私は4分ひとケタではまだ回れないので、それを刻むためのスピードが必要だと痛感しています」。
パリ五輪まで3年。世界トップクラスの地位を固めつつある男子に負けじと、女子も奮起していく。
全日本実業団対抗(9月24~26日/大阪・ヤンマースタジアム長居)2日目
女子5000m競歩は、東京五輪20km代表トリオが上位を独占。29歳の岡田久美子(ビックカメラ)が22歳の藤井菜々子(エディオン)との競り合いを21分24秒95制し、10000mだった3年前以来の優勝を飾った。藤井は21分45秒38で2位、河添香織(自衛隊体育学校)が21分53秒90で3位に続いた。
東京五輪は藤井が13位、岡田が15位、河添が40位。2019年のドーハ世界選手権では岡田と藤井が6位、7位とダブル入賞を遂げていたが、女子競歩初の五輪入賞という目標は果たせなかった。
そこから、それぞれが新たな一歩を踏み出したのが今大会。岡田は、五輪直後は今後についてのことを語れなかったが、再び前を見つめている。
「正直、終わってすぐはやり切ったという気持ちもあれば、寂しいという気持ちもあって複雑でした。ただ、順位だけ見ると15位と入賞に及びませんでしたが、入賞ラインまでは30秒差。30秒は惜しかったなという気持ちが出てきました」
その悔しい気持ちをどう消化すればいいのかと考えた時に、「パリ五輪にぶつけたい」という気持ちが湧いてきたという。
「来年の世界選手権は20kmでがんばりたい。パリは20kmの準備をしつつ、(新種目になる予定の)男女混合にチャレンジできるのであれば、チャレンジさせていただきたいと思っています」
そんな葛藤を乗り越えた先輩に対して、藤井は「東京が始まる前から一緒にパリに出るつもりだったので、引退させるつもりはありませんでしたよ」と笑って背中を押す。
序盤は岡田が引っ張り、その後は藤井が前へ。しかし、「中間をもうちょっとタイムを上げたほうがいいと思って上げたんですが、上げきれなくて、また岡田さんが前に出る展開。中途半端なレースになってしまいました」。ただ、2年ぶりのトラックレースを「楽しんで歩くことができたので、良かったです」と振り返る。
岡田も藤井も、終盤の勝負所のスピードに世界との差を感じた。岡田は「後半のペースアップに対応できるスピード、それができるだけのスタミナをつけるというアプローチが必要と感じています」と言えば、藤井は「優勝したイタリアの選手はラストで(1kmのスプリットで)4分ひとケタを出していた。私は4分ひとケタではまだ回れないので、それを刻むためのスピードが必要だと痛感しています」。
パリ五輪まで3年。世界トップクラスの地位を固めつつある男子に負けじと、女子も奮起していく。 RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.11.13
女子中長距離・ドルーリー朱瑛里 来年から米国・ワシントン大へ留学 1861年創立の名門校
-
2025.11.12
-
2025.11.12
-
2025.11.10
-
2025.11.10
2025.10.18
【大会結果】第102回箱根駅伝予選会/個人成績(2025年10月18日)
2025.11.02
青学大が苦戦の中で3位確保!作戦不発も「力がないチームではない」/全日本大学駅伝
-
2025.10.18
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.11.13
福岡国際マラソン 招待選手は22年世界陸上代表の西山雄介 日本歴代7位の細谷恭平 同10位の菊地駿弥ら
日本陸連は11月13日、福岡国際マラソン2025(12月7日/平和台陸上競技場発着)のエントリー選手を発表した。 大会は2028年ロサンゼルス五輪代表につながるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)シリーズ2025 […]
2025.11.13
女子中長距離・ドルーリー朱瑛里 来年から米国・ワシントン大へ留学 1861年創立の名門校
11月12日、米国・ワシントン大の陸上部は、U20世界選手権代表で、日本陸連ダイヤモンドアスリートNextageに認定されているドルーリー朱瑛里(津山高3岡山)が、26年秋から同大学に入学することを発表した。 ドルーリー […]
2025.11.13
ロス五輪のスケジュールが発表! 初日に女子100m決勝を実施 6日目午前に男子3000m障害決勝と女子やり投予選 フィナーレは男子マラソン
11月12日、2028年ロサンゼルス五輪の実行委員会は、全競技の実施日程を発表し、陸上競技についても各種目のラウンドスケジュールが明らかになった。 ロサンゼルス大会では、陸上競技を開幕週に実施することがすでに昨年の時点で […]
2025.11.12
月刊陸上競技2025年12月号
Contents EKIDEN REVIEW 全日本大学駅伝 駒大 最多V17! 王者の帰還。 追跡 藤田敦史監督が語る「勝つべくして勝った試合」 中大、青学大がトップスリー 学生駅伝Close-up 國學院大 出雲V2 […]
2025.11.12
日本陸連アスレティックスアワード 新人賞に古賀ジェレミー、清水空跳、坂ちはる、小林香菜の4人が選出
日本陸連は年間表彰式となるアスレティックス・アワード2025の受賞者一覧を発表した。 「2025年の活躍が顕著であり、将来が期待される競技者」に与えられる新人賞には日本陸連、東京運動記者クラブからそれぞれ男女1名ずつ、計 […]
Latest Issue
最新号
2025年12月号 (11月14日発売)
EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選
Follow-up Tokyo 2025