HOME 国内

2021.08.29

桐生が、小池が、高山が福井で爆走!ナイター陸上に五輪代表11人 アスリートたちが観客を魅了
桐生が、小池が、高山が福井で爆走!ナイター陸上に五輪代表11人 アスリートたちが観客を魅了


◇Athlete Night Games in FUKUI2021(8月28日/福井県営)

2019年に福井陸協がクラウドファンディングで資金を募って始まったAthlete Night Games in FUKUI。3回目を迎えた今年も、多くのトップアスリートが福井に集結し、観客たちを魅了した。

コロナ禍で開催の可否をギリギリまで考慮したというが、東京五輪を見て「ファン、選手、運営が三位一体で楽しめるいい試合を作ることが必要」と福井陸協の専務理事を務める木原靖之先生(敦賀高)は開催へ舵を切った。

広告の下にコンテンツが続きます

この地で日本人初の100m9秒台となる9秒98をマークした桐生祥秀(日本生命)は3年連続で出場。さらに、200mに小池祐貴(住友電工)、山下潤(ANA)、佐藤拳太郎(富士通)、110mハードルに高山峻野(ゼンリン)、走幅跳に城山正太郎(ゼンリン)、津波響樹(大塚製薬)、女子100mハードルに青木益未(七十七銀行)、100mには鶴田玲美(南九州ファミリーマート)、齋藤愛美(大阪成蹊大)、青山華依(甲南大)と、11人の東京五輪代表(※補欠を除く)が福井に集まった。

「陸上はライブだ!」のキャッチコピー通り、海外の競技会のように、音楽を鳴らし、観客が近くで見られるように工夫が凝らされ、声援を送れない代わりに高校生たちの声を録音。観客はスティックバルーンや拍手でエールを送った。クラウドファンディングで募った資金の多くは選手への強化費(賞金)に充てられる、まさに選手とファンが“つながる”大会として、過去2回同様に多くのアスリート、ファンが空間を堪能した。

過去2大会は好条件の下、日本記録や歴代上位の記録が誕生するなど大盛況。今年はあいにく途中雨が降り、向かい風基調となって好記録誕生とはならなかったが、100mは桐生が、200mは小池が、110mハードルは高山がそれぞれ優勝。オリンピアンの貫禄を見せた。大会最優秀選手には桐生が選ばれ、自らの歴史を刻んだ「9.98スタジアム」での大会に花を添え、観客からは大きな拍手が送られた。

多くの選手が「久しぶりの有観客で楽しかった」と語ったように、東京五輪を含め多くの試合が無観客試合での開催。さらに夏から秋シーズンの試合が国体をはじめ延期・中止となる中で、貴重な実戦の場に感謝の言葉を述べていた。

コロナ禍でクラウドファンディングのリターン席や、スタンド席も1回目ほどの集客とはいかなかったが、それでも多くの観客が感染対策を取りながら熱戦に酔いしれた。東京五輪をただのブームで終わらせない。その思いを主催者からも、選手からも、そして陸上ファンからも感じた、3度目の福井の夏だった。

■9.98CUP優勝者
男子
100m 桐生祥秀(日本生命) 10秒18(±0.0)
200m 小池祐貴(住友電工) 20秒62(-0.7)
110mH 高山峻野(ゼンリン) 13秒57(-0.8)
走幅跳 手平裕士(オークワ) 7m97(+1.8)
女子
100m 青山華依(甲南大) 11秒57(-0.4)
100mH 清山ちさと(いちご) 13秒31(-0.8)

◇Athlete Night Games in FUKUI2021(8月28日/福井県営) 2019年に福井陸協がクラウドファンディングで資金を募って始まったAthlete Night Games in FUKUI。3回目を迎えた今年も、多くのトップアスリートが福井に集結し、観客たちを魅了した。 コロナ禍で開催の可否をギリギリまで考慮したというが、東京五輪を見て「ファン、選手、運営が三位一体で楽しめるいい試合を作ることが必要」と福井陸協の専務理事を務める木原靖之先生(敦賀高)は開催へ舵を切った。 この地で日本人初の100m9秒台となる9秒98をマークした桐生祥秀(日本生命)は3年連続で出場。さらに、200mに小池祐貴(住友電工)、山下潤(ANA)、佐藤拳太郎(富士通)、110mハードルに高山峻野(ゼンリン)、走幅跳に城山正太郎(ゼンリン)、津波響樹(大塚製薬)、女子100mハードルに青木益未(七十七銀行)、100mには鶴田玲美(南九州ファミリーマート)、齋藤愛美(大阪成蹊大)、青山華依(甲南大)と、11人の東京五輪代表(※補欠を除く)が福井に集まった。 「陸上はライブだ!」のキャッチコピー通り、海外の競技会のように、音楽を鳴らし、観客が近くで見られるように工夫が凝らされ、声援を送れない代わりに高校生たちの声を録音。観客はスティックバルーンや拍手でエールを送った。クラウドファンディングで募った資金の多くは選手への強化費(賞金)に充てられる、まさに選手とファンが“つながる”大会として、過去2回同様に多くのアスリート、ファンが空間を堪能した。 過去2大会は好条件の下、日本記録や歴代上位の記録が誕生するなど大盛況。今年はあいにく途中雨が降り、向かい風基調となって好記録誕生とはならなかったが、100mは桐生が、200mは小池が、110mハードルは高山がそれぞれ優勝。オリンピアンの貫禄を見せた。大会最優秀選手には桐生が選ばれ、自らの歴史を刻んだ「9.98スタジアム」での大会に花を添え、観客からは大きな拍手が送られた。 多くの選手が「久しぶりの有観客で楽しかった」と語ったように、東京五輪を含め多くの試合が無観客試合での開催。さらに夏から秋シーズンの試合が国体をはじめ延期・中止となる中で、貴重な実戦の場に感謝の言葉を述べていた。 コロナ禍でクラウドファンディングのリターン席や、スタンド席も1回目ほどの集客とはいかなかったが、それでも多くの観客が感染対策を取りながら熱戦に酔いしれた。東京五輪をただのブームで終わらせない。その思いを主催者からも、選手からも、そして陸上ファンからも感じた、3度目の福井の夏だった。 ■9.98CUP優勝者 男子 100m 桐生祥秀(日本生命) 10秒18(±0.0) 200m 小池祐貴(住友電工) 20秒62(-0.7) 110mH 高山峻野(ゼンリン) 13秒57(-0.8) 走幅跳 手平裕士(オークワ) 7m97(+1.8) 女子 100m 青山華依(甲南大) 11秒57(-0.4) 100mH 清山ちさと(いちご) 13秒31(-0.8)

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.11.17

クイーンズ駅伝「クマ対応」出没時間によって開催・中止を本部で決定 広瀬川沿い、1区の松島町、利府町内を警戒

一般社団法人日本実業団陸上競技連合は11月17日、全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝in宮城/11月23日)における「クマ対応」を発表した。 頻発するクマによる被害を鑑みての対応。松島町の文化交流館前のスタート地点 […]

NEWS 長谷川体育施設が日本陸連のオフィシャルサポーティングカンパニーに “協働”と“共創”目指す

2025.11.17

長谷川体育施設が日本陸連のオフィシャルサポーティングカンパニーに “協働”と“共創”目指す

日本陸連は11月17日、新たな協賛企業として、スポーツ施設総合建設業の長谷川体育施設(本社・東京都世田谷区/仁ノ平俊和社長)が決定したと発表した。11月からの契約で、カテゴリーとしては「オフィシャルサポーティングカンパニ […]

NEWS 男子は東京世界陸上5000m11位のキプサング、女子はアメバウが制覇 そろってツアー2勝目/WAクロカンツアー

2025.11.17

男子は東京世界陸上5000m11位のキプサング、女子はアメバウが制覇 そろってツアー2勝目/WAクロカンツアー

世界陸連(WA)クロスカントリーツアー・ゴールドの第4戦「クロス・インターナショナル・デ・ソリア」が11月16日、スペイン北部のソリアで開催され、男子(8km)はM.キプサング(ケニア)が23分10秒で優勝した。 キプサ […]

NEWS 女子砲丸投・鞏立姣が現役引退 世界選手権2連覇含む8大会連続メダル獲得

2025.11.17

女子砲丸投・鞏立姣が現役引退 世界選手権2連覇含む8大会連続メダル獲得

女子砲丸投の五輪・世界選手権金メダリストの鞏立姣(中国)が現役を引退することがわかった。 鞏立姣は東京五輪で金メダルを獲得している36歳。世界選手権では2017年ロンドン、19年ドーハ大会で2連覇している。 18歳で初出 […]

NEWS 佐久長聖2時間4分57秒で27連覇 長野東1時間8分10秒でV17 地区代表は2年連続で長野日大&新潟一/北信越高校駅伝

2025.11.16

佐久長聖2時間4分57秒で27連覇 長野東1時間8分10秒でV17 地区代表は2年連続で長野日大&新潟一/北信越高校駅伝

北信越高校駅伝が11月16日、新潟市のデンカビッグスワンスタジアムを発着とする駅伝周回コースで行われ、男子(7区間42.195Km)は佐久長聖(長野)が2時間4分57秒で27連覇を決めた。女子(5区間21.0975Km) […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top