2021.08.28
◇Athlete Night Games in FUKUI2021(8月28日/福井県営)
男子200mは東京五輪に100mで出場した小池祐貴(住友電工)が20秒62(-0.7)をマーク。2位に0.25秒差をつける完勝だった。
「記録は良くなかったですが、数値以上に走りにくい風だった」と、向かい風の前に「しょうがないかな」とレースを振り返る。感覚的にも「残り20~30mくらいで『あぁ』となって、タイムを見てそうだよね、と」。予選、決勝と2本走り200mの走り方を確認した小池。「最近、前半突っ込んで最後はバラバラになるレースが多かった」こともあり、前半から突っ込むかたちと、後半まで抑える動きを試し、「どちらかと言うと前半突っ込むほうが向いているのかな」と冷静に分析した。
初めて出場した五輪は「思っていた以上に“別もの”だった」と小池。世界選手権とはさまざまな面で大きく違いを感じ、「オリンピアンになるのと、日本代表になるのとは、何が違うのかなと思っていましたが、五輪のすごさを痛感しました」と振り返る。その重圧は想像以上で、やや睡眠時間が短くなったり、コロナ禍で買い物時間を取ったりする際にも、思っている以上に精神をすり減らした。今も過ごし方自体は変わっていないというが「少しずつ窮屈だったのかな」と言う。
今回、久しぶりの観客の前でのレース。「記録よりもパフォーマンスを見て喜んでもらえるようなレースをできればと思っていました」と臨んだ。オリンピック代表に走りにファンからも温かな拍手が送られ、手を振って応えていた。
ここ数年感じていたことではあるが、五輪を経験して改めて「参加標準記録どうこう言っているようでは話にならない」と感じた小池。「失敗レースでも標準記録を切れるようにならないと」と、さらに高みを目指す構えだ。
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