2021.04.24
オリンピックの花形である陸上競技! 球技に比べると、すこーし“地味”な印象があるかもしれない……。しかし、中高生合わせて、なんと約30万人以上が「陸部」なんです。
実は芸能界で活躍するあの人も、この人も、結構、陸上経験者が多いらしい……。そんな「元陸部」の方々へのインタビュー企画がスタート! きつかった練習は!? 楽しかった思い出は!? 陸上を通して学んだことは!?
第3回はモデル・女優の大槻アイリさんにインタビュー。AbemaTVの大人気恋愛リアリティー番組『今日、好きになりました。』の韓国チェジュ島編に出演して話題沸騰、雑誌、ドラマ、CMに出演している。小学校の頃から陸上クラブに通い、中3まで“ハードル一筋”。「アザだらけ」になりながらハードルを跳び続けた大槻さんの「陸部時代」とは!?
【“陸女”インタビュー】
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【“陸女”インタビュー】
メドウズ舞良さん「自分次第で変われるのが陸上の魅力!」
小、中とハードルに夢中だったという大槻さん
小学校時代からハードル一筋!
――大槻さんのプロフィールに「特技:ハードル」と書かれていますね!
大槻アイリ(以下、大槻) はい! ずっとハードルをやっていました。
――陸上を始めたのはいつですか?
大槻 小学校3年生の時にクラブチームに通い始めました。元々、走ることや運動、スポーツ全般がすっごく好きだったんです!
――最初からずっとハードルですか?
大槻 いろいろやったのですが、ハードルが一番楽しかったので、ずっとハードルをやっていました。小学校の時は80mハードルで小さな大会に何度か出ていました。
――運動神経が良かったんですね。
大槻 運動は得意なほうで、50m走も速いほうでした。家族も運動をやるようなタイプではなくて、姉も吹奏楽部や合唱部に入っていたくらい。
――ずばり、ハードルの魅力は?
大槻 私はハードルと短距離しかやったことがないので他の種目はわかりませんが、ハードルは踏み切りで1回深く沈むところの本当に細かなところだけで、タイムが大きく変わってくるんです。改善できてタイムが縮まった時が一番楽しかったですね。
――ハードルって怖くなかったですか。
大槻 最初は怖かったです! 転んだこともたくさんあって、脚はアザだらけになりましたね。でも、元々、おてんばで転んだりすることが多かったので慣れていたんです(笑)。脚をハードルにぶつけても失格にはならないので大丈夫です!
――小学校時代の一番の思い出は?
大槻 一度、市の小学校の子たちが集まる大会があって、そこで1位を取ったんです。それが一番うれしかったです! ずっとそのままハードルをやりたいと思って、中学から陸上部に入って、本格的に始めました。
ハードル好きが高じてなんと…
ハードルが好き過ぎて自分で…?
――陸上部に入って、厳しかった練習はありますか。
大槻 私は身体が硬いほうだったので、ストレッチがきつかったです。身体を倒してハードルを跳ぶのが大変でした。あとは、暑さに弱いので夏の練習は苦手。学校じゃない場所に集まっての強化練習があるのですが、それがもう……。
――陸上をしていて一番つらいのはどんな時でしょう。
大槻 絶対に記録が出る! と思っていたのに出なかったり、落ちたりした時ですね。手は抜いていないはずなのに、どうしてだろうって気持ちになります。でも、落ち込んで練習をサボったら、少し怠けただけでも結果に出てくるのでやり続けないといけないと思って取り組んでいました。
――ハードルは技術練習も細かいですよね。
大槻 ハードルは跳ぶ時の姿勢がすごく大事なんですが、そこで変な癖がついてしまうと、修正するのがすごく大変で苦戦しましたね。先輩や同級生と動画を撮影し合って、跳んでいる時の高さを比べたり、悪い癖をみつけたり。
――ハードル間のインターバルは3歩ですか。
大槻 身長(163cm)もあるほうなので、だいたい3歩でした。3歩で行けない時は4歩で逆脚を使っていましたが、狂っちゃってタイムロスになります。5歩になるとハードルに近くなり過ぎるので、少しでも遠くからのほうが跳びやすかったです。でも、それが合わないと高く跳び過ぎちゃう。いかにこう、ハードル“すれすれ”を跳べるか……。そういえば、一時期はハードルを手作りしていましたね。
――手作り!?
大槻 父と木材を買いに行って、高さを測って切って釘を打って……。3台くらい作って家の前で練習していました! でも、折りたためないので、置く場所にすごく困りましたね(笑)。
――それは“ガチ”ですね! 出場していたのはハードルだけ?
大槻 ハードルとリレーですね。4×100mリレーでは、だいたい2走か4走でした。カーブよりも直線が得意なんですが、4走はプレッシャーがありましたね。でも、バトン練習もすごく好きで、得意なほうだったと思います。
――高校では陸上を続けなかったんですよね。
大槻 友達に誘われてハンドボール部に入りました。陸上部の人数が少なくて、助っ人で呼ばれたこともあります。中学時代に感じたのが、県大会や全国大会に行くような選手との違い。すごい人がたくさんいる中で、そこまでずば抜けていたわけではなかったので、上位では戦えないなって思ったのもありました。
――ご出身の埼玉は“陸上どころ”ですからね。
大槻 はい、すごい選手がたくさんいますし、大会で熊谷に行くと有名な選手がいましたね。今でも陸上をしている友達もいて、その子は全国大会や県大会の常連で、高校も陸上の推薦で行きました。強かったし、ハードルはやっぱりとてもきれいでした! 今でも陸上部時代の友達とは仲良しです。
地元・埼玉の選手たちをチェック!?
――芸能活動をされ始めたのはいつ頃ですか?
大槻 元々、小さい時からモデルになるのが夢で、小学生の時にスカウトがきっかけで広告に出たり、子役としてバラエティ番組に出たりしていました。当時は日焼けで真っ黒でしたね(笑)。高校生になってから今の事務所にスカウトしていただいたのですが、他の所属タレントさんは真っ白。事務所で友達に会うと、あれ? 私めっちゃ黒いって。お仕事を続けたいと思ったので、日焼けしにくい屋内の競技を選んだのも理由の一つです。
好きだったから続けられた
――アスリート体型からモデル体型に変えるのは大変そうですね……。
大槻 脚にすごく筋肉がついて、パンパンだったので、それを落とすのが大変でした。
――今も運動はされているんですか。
大槻 定期的には動いてはいないですが、走りたくなった時は夜に走ることもあります! さすがにハードルはもう家にはありませんけど……(笑)。
――今はどんなお仕事が多いですか。
大槻 モデルとしての活動がメインですが、少しずつ演技もさせていただいています。今後は女優になりたいなと思っているのですが、演技のレッスンに行くと「どうしてここができないんだろう」って悩むことが多くて、すごく難しいです。陸上と一緒で、癖がなかなか直らなくて、時間がかかるのかなって。
――陸上選手の役柄がきたらバッチリですね! お仕事をする上で、陸上をやっていて良かったなと思うことはありますか?
大槻 体力はすごくあるので、全然疲れません! 夏場でも外での撮影があっても、練習に比べれば平気ですね。あと、負けず嫌いになったのも良かったと思います。
――人気番組『今日、好きになりました。』に出演した時の思い出を教えてください。
大槻 本当に誰1人知らない状況で、「はじめまして」という感じで始まるのですが、私はあんまり人見知りもしないですし、友達もできたし良い経験でした。何日も海外に滞在するというのも初めてで、同世代の男女だったので、とても楽しかったです。
――改めて、大槻さんにとって陸上の魅力は?
大槻 個人種目なので、人の足を引っ張るわけでも、引っ張られるわけでもなく、自分が頑張った分だけ結果として出る。そこが好きでした。でも、やっぱり走るのが好きだったので、それが一番の魅力です!
――陸上の試合もご覧になりますか。
大槻 はい! 陸上の大会がテレビでやっていたら観ます。特にハードルは注目しちゃいますね。速い人って頭の位置が全然ズレなくて、体勢が変わらなくてすごくきれいなんです。男子はハードルの高さがお腹くらいまであって、迫力がすごい!(※一般規格の男子ハードルの高さ=106.7cm)
――陸上部の選手たちへメッセージをお願いします!
大槻 私は6年間陸上をしていましたが、続けられたのはずっと好きだったからです。練習もつらくて辞めたいと思ったこともありますが、やっぱり好きだから続けられました。今もお仕事を続けられるのは好きなことだからです。好きなことを続けて損はないと思います! 結果が出ない時でも貫いてください!!
おおつき・あいり/2001年10月10日生まれ。埼玉県出身。163cm、A型。小3から陸上クラブに通い、中学でも陸上部。ハードル種目が専門だった。小学校時代には子役として芸能活動をし、高校で再びスカウトされて現事務所に所属。モデルとしてデビューし、その後はCMにも多数出演。2019年に恋愛リアリティー番組『今日、好きになりました。』の韓国チェジュ島編に出演し「令和最初の正統派JK」として話題となった。女優としても活躍の幅を広げ、昨年は『M 愛すべき人がいて』『知らなくていいコト』などに出演。2021年7月9日公開の映画『ハニーレモンソーダ』には1年B組クラスメイト役として出演する。Twitter(@airi_otsuki10)/Instagram(@airi_otsuki)/ |
構成/向永拓史
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小学校時代からハードル一筋!
――大槻さんのプロフィールに「特技:ハードル」と書かれていますね! 大槻アイリ(以下、大槻) はい! ずっとハードルをやっていました。 ――陸上を始めたのはいつですか? 大槻 小学校3年生の時にクラブチームに通い始めました。元々、走ることや運動、スポーツ全般がすっごく好きだったんです! ――最初からずっとハードルですか? 大槻 いろいろやったのですが、ハードルが一番楽しかったので、ずっとハードルをやっていました。小学校の時は80mハードルで小さな大会に何度か出ていました。 ――運動神経が良かったんですね。 大槻 運動は得意なほうで、50m走も速いほうでした。家族も運動をやるようなタイプではなくて、姉も吹奏楽部や合唱部に入っていたくらい。 ――ずばり、ハードルの魅力は? 大槻 私はハードルと短距離しかやったことがないので他の種目はわかりませんが、ハードルは踏み切りで1回深く沈むところの本当に細かなところだけで、タイムが大きく変わってくるんです。改善できてタイムが縮まった時が一番楽しかったですね。 ――ハードルって怖くなかったですか。 大槻 最初は怖かったです! 転んだこともたくさんあって、脚はアザだらけになりましたね。でも、元々、おてんばで転んだりすることが多かったので慣れていたんです(笑)。脚をハードルにぶつけても失格にはならないので大丈夫です! ――小学校時代の一番の思い出は? 大槻 一度、市の小学校の子たちが集まる大会があって、そこで1位を取ったんです。それが一番うれしかったです! ずっとそのままハードルをやりたいと思って、中学から陸上部に入って、本格的に始めました。 ハードル好きが高じてなんと…ハードルが好き過ぎて自分で…?
――陸上部に入って、厳しかった練習はありますか。 大槻 私は身体が硬いほうだったので、ストレッチがきつかったです。身体を倒してハードルを跳ぶのが大変でした。あとは、暑さに弱いので夏の練習は苦手。学校じゃない場所に集まっての強化練習があるのですが、それがもう……。 ――陸上をしていて一番つらいのはどんな時でしょう。 大槻 絶対に記録が出る! と思っていたのに出なかったり、落ちたりした時ですね。手は抜いていないはずなのに、どうしてだろうって気持ちになります。でも、落ち込んで練習をサボったら、少し怠けただけでも結果に出てくるのでやり続けないといけないと思って取り組んでいました。 ――ハードルは技術練習も細かいですよね。 大槻 ハードルは跳ぶ時の姿勢がすごく大事なんですが、そこで変な癖がついてしまうと、修正するのがすごく大変で苦戦しましたね。先輩や同級生と動画を撮影し合って、跳んでいる時の高さを比べたり、悪い癖をみつけたり。 ――ハードル間のインターバルは3歩ですか。 大槻 身長(163cm)もあるほうなので、だいたい3歩でした。3歩で行けない時は4歩で逆脚を使っていましたが、狂っちゃってタイムロスになります。5歩になるとハードルに近くなり過ぎるので、少しでも遠くからのほうが跳びやすかったです。でも、それが合わないと高く跳び過ぎちゃう。いかにこう、ハードル“すれすれ”を跳べるか……。そういえば、一時期はハードルを手作りしていましたね。 ――手作り!? 大槻 父と木材を買いに行って、高さを測って切って釘を打って……。3台くらい作って家の前で練習していました! でも、折りたためないので、置く場所にすごく困りましたね(笑)。 ――それは“ガチ”ですね! 出場していたのはハードルだけ? 大槻 ハードルとリレーですね。4×100mリレーでは、だいたい2走か4走でした。カーブよりも直線が得意なんですが、4走はプレッシャーがありましたね。でも、バトン練習もすごく好きで、得意なほうだったと思います。 ――高校では陸上を続けなかったんですよね。 大槻 友達に誘われてハンドボール部に入りました。陸上部の人数が少なくて、助っ人で呼ばれたこともあります。中学時代に感じたのが、県大会や全国大会に行くような選手との違い。すごい人がたくさんいる中で、そこまでずば抜けていたわけではなかったので、上位では戦えないなって思ったのもありました。 ――ご出身の埼玉は“陸上どころ”ですからね。 大槻 はい、すごい選手がたくさんいますし、大会で熊谷に行くと有名な選手がいましたね。今でも陸上をしている友達もいて、その子は全国大会や県大会の常連で、高校も陸上の推薦で行きました。強かったし、ハードルはやっぱりとてもきれいでした! 今でも陸上部時代の友達とは仲良しです。 地元・埼玉の選手たちをチェック!? ――芸能活動をされ始めたのはいつ頃ですか? 大槻 元々、小さい時からモデルになるのが夢で、小学生の時にスカウトがきっかけで広告に出たり、子役としてバラエティ番組に出たりしていました。当時は日焼けで真っ黒でしたね(笑)。高校生になってから今の事務所にスカウトしていただいたのですが、他の所属タレントさんは真っ白。事務所で友達に会うと、あれ? 私めっちゃ黒いって。お仕事を続けたいと思ったので、日焼けしにくい屋内の競技を選んだのも理由の一つです。好きだったから続けられた
――アスリート体型からモデル体型に変えるのは大変そうですね……。 大槻 脚にすごく筋肉がついて、パンパンだったので、それを落とすのが大変でした。 ――今も運動はされているんですか。 大槻 定期的には動いてはいないですが、走りたくなった時は夜に走ることもあります! さすがにハードルはもう家にはありませんけど……(笑)。 ――今はどんなお仕事が多いですか。 大槻 モデルとしての活動がメインですが、少しずつ演技もさせていただいています。今後は女優になりたいなと思っているのですが、演技のレッスンに行くと「どうしてここができないんだろう」って悩むことが多くて、すごく難しいです。陸上と一緒で、癖がなかなか直らなくて、時間がかかるのかなって。 ――陸上選手の役柄がきたらバッチリですね! お仕事をする上で、陸上をやっていて良かったなと思うことはありますか? 大槻 体力はすごくあるので、全然疲れません! 夏場でも外での撮影があっても、練習に比べれば平気ですね。あと、負けず嫌いになったのも良かったと思います。 ――人気番組『今日、好きになりました。』に出演した時の思い出を教えてください。 大槻 本当に誰1人知らない状況で、「はじめまして」という感じで始まるのですが、私はあんまり人見知りもしないですし、友達もできたし良い経験でした。何日も海外に滞在するというのも初めてで、同世代の男女だったので、とても楽しかったです。 ――改めて、大槻さんにとって陸上の魅力は? 大槻 個人種目なので、人の足を引っ張るわけでも、引っ張られるわけでもなく、自分が頑張った分だけ結果として出る。そこが好きでした。でも、やっぱり走るのが好きだったので、それが一番の魅力です! ――陸上の試合もご覧になりますか。 大槻 はい! 陸上の大会がテレビでやっていたら観ます。特にハードルは注目しちゃいますね。速い人って頭の位置が全然ズレなくて、体勢が変わらなくてすごくきれいなんです。男子はハードルの高さがお腹くらいまであって、迫力がすごい!(※一般規格の男子ハードルの高さ=106.7cm) ――陸上部の選手たちへメッセージをお願いします! 大槻 私は6年間陸上をしていましたが、続けられたのはずっと好きだったからです。練習もつらくて辞めたいと思ったこともありますが、やっぱり好きだから続けられました。今もお仕事を続けられるのは好きなことだからです。好きなことを続けて損はないと思います! 結果が出ない時でも貫いてください!!おおつき・あいり/2001年10月10日生まれ。埼玉県出身。163cm、A型。小3から陸上クラブに通い、中学でも陸上部。ハードル種目が専門だった。小学校時代には子役として芸能活動をし、高校で再びスカウトされて現事務所に所属。モデルとしてデビューし、その後はCMにも多数出演。2019年に恋愛リアリティー番組『今日、好きになりました。』の韓国チェジュ島編に出演し「令和最初の正統派JK」として話題となった。女優としても活躍の幅を広げ、昨年は『M 愛すべき人がいて』『知らなくていいコト』などに出演。2021年7月9日公開の映画『ハニーレモンソーダ』には1年B組クラスメイト役として出演する。Twitter(@airi_otsuki10)/Instagram(@airi_otsuki)/ |
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