チーム提供写真
4月1日から富士通に加入する6選手が、入社式を控える3月31日に報道陣に向けてリモートで取材に応じた。
2021年度に入社したのは走幅跳・橋岡優輝(日大卒)、棒高跳・江島雅紀(日大卒)、女子100mハードル・田中佑美(立命大卒)、長距離・塩澤稀夕(東海大卒)、競歩・村山裕太郎(順大卒)、パラアスリート・兎澤朋美(日体大卒)の6選手で、真新しい富士通の赤いジャージを身にまとって取材を受けた。
走幅跳でドーハ世界選手権入賞、3月の日本選手権室内で8m19の室内日本記録を樹立した橋岡は「明日から社会人となるので、より一層、自覚を持って競技に取り組んでいくことと、富士通の社員として社会貢献していきたい」と決意表明。強豪・富士通の印象として「一般種目も熱心に強化しているチーム。顔合わせした時もすごくなじみやすいチームでした」と笑顔を見せる。社会人になり「チャレンジできる幅が広がる。コロナ禍の中で医療従事者の方を元気づける活動だったり、空いた時間で勉強をしたりしていきたい」と語る。
江島は、大学の先輩でもあり、指導を受ける日本記録保持者・澤野大地と同じチームに。「自分が競技を始めるきっかけとなった選手と、同じ大学を卒業して、同じチームに入るのは不思議な感じ」と話し、澤野からは「よろしくね」と声をかけられたという。現在は左脚を痛めており、復帰に向けてドリルを再開した段階。その間、「補強などで体幹強化をして軸を作ってきた」と言い、東京五輪の参加標準記録である「5m80を跳びたい」と言う。社会人として、「競技力の向上だけでなく、棒高跳の普及活動にも取り組んで、五輪や世界選手権に出場して、短距離のように棒高跳を身近に感じてもらえるように精進していきたい」と決意を語った。
関大一高、立命大卒の田中は、関東に拠点を移し、筑波大で谷川聡コーチの師事を仰ぐ。「伝統ある陸上部、企業に恥じない選手に」と田中。大学時代は文武両道だったように、「社会人として仕事と両立を目指していきたい」と、社業にも積極的だ。今季は「東京五輪出場のために、アベレージを上げて(ワールドランキングのための)ポイントを獲得していきたい」と目標を掲げる。
塩澤は「東海大を選んだ時と同じように強いチームで競技をしたかった。まずは5000mで日本選手権の参加標準記録を突破したい」と語り、村山は「最終的にライバルたちに追いつけるように」と意気込みを話した。
伝統あるジャージに袖を通した橋岡と江島はそろって「ユニフォームが似合うように頑張ります」と照れ笑い。期待のルーキーたちに福嶋正監督は、「富士通からオリンピックに一人でも多くの選手が出ることを目標に取り組んでいきたい。可能性を秘めた選手たちを育成していきたい」と期待を寄せていた。
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