HOME 国内、大学

2021.03.18

橋岡優輝が走幅跳で22年ぶり室内日本新!「屋外でも日本記録を更新して五輪メダルを」/日本選手権室内
橋岡優輝が走幅跳で22年ぶり室内日本新!「屋外でも日本記録を更新して五輪メダルを」/日本選手権室内


◇日本選手権室内(3月17、18日/大阪城ホール)

日本選手権室内の2日目、男子走幅跳で橋岡優輝(日大)が8m19の室内日本記録を樹立して優勝した。

3回の試技を終え、「人生初」だという3回ファウル。「やっちまったなぁ、と。メンタルにきました」と振り返るように、地面に突っ伏して悔しがった。通常ならトップ8漏れとなるところ。だが、出場者が8人ということもあり、そのまま6回試技で試合が進められた。

広告の下にコンテンツが続きます

4回目で少しリズムを取り戻すと、5回目に8mを超える大ジャンプ。表示された8m19は室内日本新。大学の恩師である森長正樹氏が1999年に樹立した室内日本記録8m07を22年ぶりに更新するもの。もちろん、恩師はこの日もスタンドでアドバイスを送っており、目の前で塗り替えて見せた。

「日本選手権室内に出るにあたり、森長先生の記録を抜くのが目標でした。なんとかクリアできて良かったです」と安堵の表情を浮かべる。

結果的に6回中5度のファウルだったものの、そのほとんどが8mライン前後に着地する跳躍は圧巻だった。助走のスタート部分が坂道だったのと、弾む床に苦戦し「感覚が変わってストライドも伸びてしまった」と、抜群の調整力を見せる橋岡をもってしても「いくら合わせてもファウルしてしまった」と、なかなか対応できない。

それでも5回目は「中盤以降に刻んでいく助走ができた」と納得のジャンプ。白旗が挙がり、記録が出ると珍しく大きなガッツポーズを見せた。

この冬は「空中動作でバランスが崩れてしまっていたので、体幹を中心にトレーニングしてきました。瞬間的な出力は上がった」と順調に過ごしてきたという。この大会でも「助走のムラがなくなってきて、いい形の助走ができていたので、踏み切りさえ合えば8mは超えられる」と手応えをつかんだ試技となったようだ。

春からは日大を卒業して、強豪・富士通へ。練習環境は変わらず、日大で森長コーチの元で競技を続けていく。「まずは屋外でも日本記録(8m40)を更新して、東京オリンピックでメダル獲得が目標です」。さらに高いレベルでの安定感を磨いた橋岡は、すでにその両方を確実に視界に捉えている。

◇日本選手権室内(3月17、18日/大阪城ホール) 日本選手権室内の2日目、男子走幅跳で橋岡優輝(日大)が8m19の室内日本記録を樹立して優勝した。 3回の試技を終え、「人生初」だという3回ファウル。「やっちまったなぁ、と。メンタルにきました」と振り返るように、地面に突っ伏して悔しがった。通常ならトップ8漏れとなるところ。だが、出場者が8人ということもあり、そのまま6回試技で試合が進められた。 4回目で少しリズムを取り戻すと、5回目に8mを超える大ジャンプ。表示された8m19は室内日本新。大学の恩師である森長正樹氏が1999年に樹立した室内日本記録8m07を22年ぶりに更新するもの。もちろん、恩師はこの日もスタンドでアドバイスを送っており、目の前で塗り替えて見せた。 「日本選手権室内に出るにあたり、森長先生の記録を抜くのが目標でした。なんとかクリアできて良かったです」と安堵の表情を浮かべる。 結果的に6回中5度のファウルだったものの、そのほとんどが8mライン前後に着地する跳躍は圧巻だった。助走のスタート部分が坂道だったのと、弾む床に苦戦し「感覚が変わってストライドも伸びてしまった」と、抜群の調整力を見せる橋岡をもってしても「いくら合わせてもファウルしてしまった」と、なかなか対応できない。 それでも5回目は「中盤以降に刻んでいく助走ができた」と納得のジャンプ。白旗が挙がり、記録が出ると珍しく大きなガッツポーズを見せた。 この冬は「空中動作でバランスが崩れてしまっていたので、体幹を中心にトレーニングしてきました。瞬間的な出力は上がった」と順調に過ごしてきたという。この大会でも「助走のムラがなくなってきて、いい形の助走ができていたので、踏み切りさえ合えば8mは超えられる」と手応えをつかんだ試技となったようだ。 春からは日大を卒業して、強豪・富士通へ。練習環境は変わらず、日大で森長コーチの元で競技を続けていく。「まずは屋外でも日本記録(8m40)を更新して、東京オリンピックでメダル獲得が目標です」。さらに高いレベルでの安定感を磨いた橋岡は、すでにその両方を確実に視界に捉えている。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.11.24

女子はレムンゴルが2連覇達成 男子はサミュエルがV/全米学生クロカン

11月22日、米国ミズーリ州コロンビアで全米学生クロスカントリー選手権が行われ、女子(6km)はD.レムンゴル(アラバマ大/ケニア)が18分25秒4で連覇を飾った。 レムンゴルはケニア出身の23歳。23年秋にアラバマ大に […]

NEWS 七種競技女王・ホール NFLスター選手と婚約発表 マクローリン・レヴロンらも祝福

2025.11.24

七種競技女王・ホール NFLスター選手と婚約発表 マクローリン・レヴロンらも祝福

女子七種競技東京世界選手権金メダリストのA.ホール(米国)が婚約を自身のSNSで発表した。お相手はNFL選手でニューヨーク・ジャイアンツ所属のダリアス・スレイトンさん。「初めて出会った場所で、永遠を誓う」というテキストと […]

NEWS バットクレッティ 今季初V 男子はキプサングがツアー3勝目/WAクロカンツアー

2025.11.24

バットクレッティ 今季初V 男子はキプサングがツアー3勝目/WAクロカンツアー

11月23日、世界陸連(WA)クロスカントリーツアー・ゴールド第6戦のアタプエルカ国際クロスがスペイン・アタプエルカで行われ、女子(6.821km)はパリ五輪・東京世界選手権10000m銀メダリストのN.バットクレッティ […]

NEWS 円盤投・湯上剛輝が2大会ぶり世界一「やっと取れた」デフリンピック新の58m93

2025.11.24

円盤投・湯上剛輝が2大会ぶり世界一「やっと取れた」デフリンピック新の58m93

聴覚障害者のスポーツ国際大会、デフリンピックの陸上競技が行われ、男子円盤投の湯上剛輝(トヨタ自動車)が金メダルを獲得した。 64m48の日本記録を持ち、今年の東京世界選手権にも出場した湯上。「理想の展開としては1回目にし […]

NEWS 3区で五島莉乃と廣中璃梨佳が熱走!東京世界陸上はじめ「日本代表」たちが力走/クイーンズ駅伝

2025.11.24

3区で五島莉乃と廣中璃梨佳が熱走!東京世界陸上はじめ「日本代表」たちが力走/クイーンズ駅伝

◇第45回全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝:11月23日/宮城・松島町文化観光交流館前~弘進ゴムアスリートパーク仙台、6区間42.195km) 女子駅伝日本一を懸けた全日本実業団対抗女子駅伝が行われ、「日本代表」 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top