HOME ニュース、国内

2021.01.21

新谷仁美2021年は5000mも日本新ターゲット「ポジティブにやれることをやる」
新谷仁美2021年は5000mも日本新ターゲット「ポジティブにやれることをやる」


日本陸連アスレティックス・アワードの受賞者が発表され、年間最優秀選手となるアスリート・オブ・ザ・イヤーには新谷仁美(積水化学)が選出。受賞発表後にリモートで報道陣の取材に答えた。

日本陸連アスレティックス・アワードの全受賞者コメント

文句なし、圧巻のMVPだ。新谷の2020年は1月にハーフマラソン日本記録樹立で幕を開けた。コロナ禍による自粛期間を経て、7月に動き出した陸上界で、トラックでもひときわ輝きを放つ。メイン種目と捉える10000mに向けての「チャレンジ」として1500mに挑戦するなどし、9月の全日本実業団対抗5000mでは日本歴代2位となる14分55秒83をマークした。

その勢いに乗って東京五輪選考会となる12月の日本選手権10000mに臨み、18年ぶり日本記録となる30分20秒44で独走V。見事に東京五輪代表に内定した。新谷は受賞に際し、「このような賞をいただけてうれしい」と喜びを語るとともに、「多くのファンや、普段からサポートしてくださっている方々のお陰」と感謝の言葉を述べる。

日本選手権を終えてから「一度リセット」し、「過去の思い出の一つでしかない」と話すように、すでに次のステージへと向かっている。新型コロナウイルスが再び広まっている中で、「昨年の自粛期間で少し気分が落ち込んでしまったので、今は良い意味でどっしり構えています」と言う。五輪の開催についてさまざまな議論が交わされる中で、新谷はこれまで何度も「国民の皆様の理解がないと」と発信してきた。今はとにかく、「できるだけ他者と会わず、不要不急の外出を避けて、できる対策をしっかり徹底すること」を心掛けている。

今年、狙うのは10000mで「29分台」。そのためには「最低限、5000mで日本記録を更新」と、福士加代子(ワコール)が2005年に作った14分53秒22の日本記録更新を「一番現実的に狙う」ターゲットと見ている。本来であれば海外で5000mに挑戦するプランを立てていたが、「なしになると思う」と白紙に。5月の10000m、そして6月の5000mと、日本選手権に照準を合わせて調整していく構えだ。

「どんな時でもポジティブに前向きに。それが本来のアスリートだと思う。そういった姿勢でやれることをやっていきたいと思っています。今は10000mの29分台を狙って練習しています。それを見据えて5000mにチャレンジしていきたい。これからもずっとこのような賞をいただけるように努力していきます」

自分の意見を忌憚なく発信して注目を集める新谷だが、アスリートとしていつも「結果」を求めてきた。それが例え五輪だろうと、規模の小さな競技会だろうと変わらない。2021年も新谷らしく、結果を求めて走り続ける。

日本陸連アスレティックス・アワードの受賞者が発表され、年間最優秀選手となるアスリート・オブ・ザ・イヤーには新谷仁美(積水化学)が選出。受賞発表後にリモートで報道陣の取材に答えた。 日本陸連アスレティックス・アワードの全受賞者コメント 文句なし、圧巻のMVPだ。新谷の2020年は1月にハーフマラソン日本記録樹立で幕を開けた。コロナ禍による自粛期間を経て、7月に動き出した陸上界で、トラックでもひときわ輝きを放つ。メイン種目と捉える10000mに向けての「チャレンジ」として1500mに挑戦するなどし、9月の全日本実業団対抗5000mでは日本歴代2位となる14分55秒83をマークした。 その勢いに乗って東京五輪選考会となる12月の日本選手権10000mに臨み、18年ぶり日本記録となる30分20秒44で独走V。見事に東京五輪代表に内定した。新谷は受賞に際し、「このような賞をいただけてうれしい」と喜びを語るとともに、「多くのファンや、普段からサポートしてくださっている方々のお陰」と感謝の言葉を述べる。 日本選手権を終えてから「一度リセット」し、「過去の思い出の一つでしかない」と話すように、すでに次のステージへと向かっている。新型コロナウイルスが再び広まっている中で、「昨年の自粛期間で少し気分が落ち込んでしまったので、今は良い意味でどっしり構えています」と言う。五輪の開催についてさまざまな議論が交わされる中で、新谷はこれまで何度も「国民の皆様の理解がないと」と発信してきた。今はとにかく、「できるだけ他者と会わず、不要不急の外出を避けて、できる対策をしっかり徹底すること」を心掛けている。 今年、狙うのは10000mで「29分台」。そのためには「最低限、5000mで日本記録を更新」と、福士加代子(ワコール)が2005年に作った14分53秒22の日本記録更新を「一番現実的に狙う」ターゲットと見ている。本来であれば海外で5000mに挑戦するプランを立てていたが、「なしになると思う」と白紙に。5月の10000m、そして6月の5000mと、日本選手権に照準を合わせて調整していく構えだ。 「どんな時でもポジティブに前向きに。それが本来のアスリートだと思う。そういった姿勢でやれることをやっていきたいと思っています。今は10000mの29分台を狙って練習しています。それを見据えて5000mにチャレンジしていきたい。これからもずっとこのような賞をいただけるように努力していきます」 自分の意見を忌憚なく発信して注目を集める新谷だが、アスリートとしていつも「結果」を求めてきた。それが例え五輪だろうと、規模の小さな競技会だろうと変わらない。2021年も新谷らしく、結果を求めて走り続ける。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.07.27

女子競歩の岡田久美子は調整順調「メダルを狙える位置。新たな挑戦でワクワクしている」/パリ五輪

パリ五輪・陸上競技に向けて日本代表選手団が7月27日午前、出国前に羽田空港で会見を行い、意気込みを語った。 2016年リオ、21年東京に続く3大会連続の五輪代表となる女子競歩の岡田久美子(富士通)は「いよいよだなという気 […]

NEWS 女子走幅跳日本記録保持者・秦澄美鈴 目標は決勝進出「自己ベストを狙っていきたい」/パリ五輪

2024.07.27

女子走幅跳日本記録保持者・秦澄美鈴 目標は決勝進出「自己ベストを狙っていきたい」/パリ五輪

パリ五輪・陸上競技に向けて日本代表選手団が7月27日午前、出国前に羽田空港で会見を行い、意気込みを語った。 女子走幅跳に出場する秦澄美鈴(住友電工)は「緊張しています」と言いながらも「シーズン初めに比べて調子が上がってい […]

NEWS 混合競歩代表の川野将虎「自分らしい粘り強い歩きで上位を目指したい」/パリ五輪

2024.07.27

混合競歩代表の川野将虎「自分らしい粘り強い歩きで上位を目指したい」/パリ五輪

パリ五輪・陸上競技に向けて日本代表選手団が7月27日午前、出国前に羽田空港で会見を行い、意気込みを語った。 男女混合競歩リレー代表の川野将虎(旭化成)は前回の東京大会に続くオリンピック。「前回から3年間。一つの集大成」と […]

NEWS 北口榛花「新たな歴史を作れるよう」田中希実「それではみんなで、よーいどん!」日本代表コメント集/パリ五輪

2024.07.27

北口榛花「新たな歴史を作れるよう」田中希実「それではみんなで、よーいどん!」日本代表コメント集/パリ五輪

100年ぶりにフランス・パリを舞台に五輪が開幕した。陸上競技は8月1日から11日までの日程で行われる。開幕に合わせて日本オリンピック委員会(JOC)は日本代表の意気込みコメントを発表した。 2大会連続出場で女子主将を務め […]

NEWS 中大ルーキー・岡田開成が3000m7分55秒41! U20歴代4位の好タイム

2024.07.27

中大ルーキー・岡田開成が3000m7分55秒41! U20歴代4位の好タイム

7月26日、中大多摩キャンパス競技場で「Summer Night Run Festival in CHUO」が行われ、男子3000mで岡田開成(中大1)が7分55秒41とU20歴代4位のタイムをマークした。 同大会はこれ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年8月号 (7月12日発売)

2024年8月号 (7月12日発売)

W別冊付録
パリ五輪観戦ガイド&福岡インターハイ完全ガイド

page top