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2026.02.26

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【高校生FOCUS】中長距離・シュブルチェック・アンナ(牛久高)今年の目標は「高校トップとU20世界選手権出場」
【高校生FOCUS】中長距離・シュブルチェック・アンナ(牛久高)今年の目標は「高校トップとU20世界選手権出場」

高校ラストシーズンへ意気込むシュブルチェック選手(提供写真)

シュブルチェック選手のプロフィールをチェック!

◎しゅぶるちぇっく・あんな/2008年11月5日生まれ。茨城県出身。土浦四中―牛久高。陸上は中学から。2年時で始めた四種競技では3年時に県中学通信と県中学総体で2冠を達成している。高校入学後に中長距離に転向。1年時の全国都道府県対抗駅伝では6区を区間5位と好走している。2年時の昨年は広島インターハイで1500m9位、3000m10位。また、障害種目にも取り組み、7月上旬の茨城県選手権では2000m障害で従来の高校最高を9秒98も更新する6分25秒96をマーク。9月下旬のU20日本選手権3000m障害では従来の記録を10秒37更新する9分57秒11の高校最高記録で優勝を果たした。また、10月上旬の国民スポーツ大会少年A2000m障害でも制している。主な自己ベストは1500m4分19秒97(25年)、3000m9分12秒48(25年)、2000m障害6分25秒96(25年)=高校最高、3000m障害9分57秒11(25年)=高校最高

※編集部注
全国高体連によると、高校記録(高校最高記録)は基本的に国籍に限定されない。ただ、外国人留学生に関しては、全国高体連「外国人留学生の全国高校総体参加について」の規程に基づいて、外国人留学生選手登録をしており、高校記録の対象ではなく、高校国内国際記録の扱いとなる。

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少年A2000m障害優勝したシュブルチェック・アンナ(25年国民スポーツ大会)

FOCUS! 高校生INTERVIEW シュブルチェック・アンナ Anna Svrček 牛久高2茨城 今回は昨年、2000mと3000mの両障害種目で高校最高を上回るタイムを叩き出したシュブルチェック・アンナ選手(牛久2茨城)が登場します。U20日本選手権や国民スポーツ大会では優勝を果たしました。インターハイでも1500m、3000mで入賞に迫る成績を残し、フラットレースでも強さを見せています。高校最後のシーズンへの意気込みをうかがいました。

U20日本選手権3000m障害でV

――2年生のシーズンは、いろいろな試合に出場して活躍しました。振り返っていかがですか。 シュブルチェック 中学生の時は全国大会には行けませんでしたし、高校1年生のシーズンも都道府県対抗駅伝とU20日本選手権クロスカントリー以外は個人で全国の経験がありません。そういう中で全国大会に出場したり、3000m障害や2000m障害では良い成績を出せたのでうれしく思います。ただ、インターハイなど全国大会で1500mや3000mで入賞できなかったことは悔しさとして残っています。 ――特に印象に残っているレースを教えてください。 シュブルチェック 本当にたくさんあるんですけど、一番うれしかったのは3000m障害で出場したU20日本選手権(9分57秒11/高校最高記録)です。優勝したこともそうですが、水濠を跳んでいる瞬間もすごく楽しかったです。木谷僚先生に10分切りを目標にしようと言われていたので、走り終わって“ドヤ顔”を見せてしまいました。 ――反対に悔しい思いをしたレースは。 シュブルチェック 2つあって、1つは先ほど言ったインターハイ。入賞する自信があったのに入賞できず、すごく泣きました。もう1つの大会は、1月の京都での全国都道府県対抗駅伝です。1区を走らせてもらい、茨城県チームに入賞ラインで走ると約束していたのに、もう後ろから数えたほうが早い順位(1区39位)で渡すことになりました。今でも考えたくない、悪夢のような出来事でした。 ――インターハイや都道府県駅伝でうまく走れなかった原因は。 シュブルチェック インターハイは経験不足だと思っています。それまで強い選手と競い合う経験が少なかったです。特に3000mでは、ペースの上がり下がりが激しく、急にスピードが上がった時にうまく対応できませんでした。都道府県駅伝は「茨城のために良い順位で渡すんだ」という気持ちが大きすぎて、自分自身にプレッシャーを与えて動きも硬くなってしまいました。 ――冬季練習はどんなテーマで取り組んでいますか。 シュブルチェック 走行距離を増やすことをテーマに取り組んできました。学校まで片道15kmくらいを自転車で通学するのもトレーニングの一つです。私は、平日は朝7時から8時15分の朝練習だけで、午後は練習していません。元々木曜日は休みでしたが、都道府県駅伝が終わった後に練習量が少ないことに不安を感じ、顧問の木谷先生と相談して、木曜も練習するようになりました。1日15kmを目安に走るようにしていて、時間がある土曜日や祝日は、もっと長い距離のペース走をすることが多いです。 ――練習量が増えて、力がついている手応えを感じていますか。 シュブルチェック 私は走るのが好きで、たくさん走っていたほうが自信がつくタイプです。2月1日には守谷ハーフマラソンにも初挑戦(1時間13分23秒で優勝)できて良かったです。 ――3年生のシーズンの目標は。 シュブルチェック 1500mや3000mでも全国大会で入賞できるようになりたいですし、5000mも含めた長距離種目で高校のトップになれるように頑張りたいです。あと、U20世界選手権(8月5日~9日/米国・オレゴン)に出場(スロバキア代表)できるのならば、世界でも通用できるような走りを目指したいです。 ――目標タイムを教えてください。 シュブルチェック 3000mは8分台を出さないとトップになれないので、まずは9分を切ることです。1500mは4分10秒を切りたいです。目標を高くしないと自分のレベルが高くならないので、4分05秒を目指すつもりでいます。 ――競技者としての今後の目標は。 シュブルチェック 実業団に行って、世界で活躍できる選手になりたいです。

中学時代のメインは四種競技

――お父さんはスロバキア人、お母さんはブルガリア人で、シュブルチェック選手ご自身は茨城で生まれ育ったと聞いています。 シュブルチェック はい。小学校もこちらに通いました。父はつくばの産業技術総合研究所で太陽光パネルなどの研究をしています。 ――ご家族に陸上経験者はいますか。 シュブルチェック いえ、まったく経験ありません。でも、父は自分で走るのが好きで、私は幼い頃、よく冬になると朝5時に起こしてもらって、一緒に川の近くを走ったのを覚えています。父がいなかったら陸上を知ることはなかったので、父には本当に感謝しています。 ――本格的に陸上を始めたきっかけは。 シュブルチェック 土浦四中で陸上部に入ってからです。中学では長距離ではなく、最初は走幅跳から始まり、1年生の後半からハードルを始めて得意種目になりました。2年生からは四種競技をメインにやっていました。 ――いろいろな種目に取り組んだ中学時代ですね。 シュブルチェック いろいろな種目をとおして身体作りもできましたし、ハードルは足腰や身体のバランスにも良いと聞くので、やって良かったと思います。県大会では四種競技で優勝したのですが、全国大会の参加標準記録には届きませんでした。関東大会の時に体調不良で全然ダメでした。 ――牛久高校へ進学した経緯は。 シュブルチェック 夏休み中は祖母のいるブルガリアに行っていたので、学校見学には行けず、悩んでいた時に先生に勧められました。パンフレットを見て、「陸上をやるならここしかないかもしれない」と。母にも「家からは遠いけど、練習になるから頑張りなさい」と言われて、ギリギリで決めたのが牛久高校でした。 ――高校ではどの種目に取り組もうと考えていましたか。 シュブルチェック もともと、高校では七種競技や400mHをやるつもりでした。受験勉強で部活動に行けなかったので、自宅近くの公園でよく10kmぐらい走っていました。そこで長距離の楽しさを知りました。入学してすぐは色々な種目に挑戦しましたが、初めて走った1500mをきっかけに長距離をやっていくことにしました。 ――具体的な目標はありましたか。 シュブルチェック 中学生の頃から全国大会に行きたいというのが目標でした。高校でそれがかなって、うれしさもありますが、今はもっと欲が出てきて、次は全国でトップになるのが目標です。 [caption id="attachment_200343" align="alignnone" width="800"] 高校最高記録をマークしたシュブルチェック(25年U20日本選手権)[/caption] ――普段の練習で意識していることは シュブルチェック 私は疲れてくると、腕振りが固くなります。だから負荷の高い練習の時は、リラックスして肩に力が入らないように走ることを意識しています。呼吸もきつい時はすぐに「はっはっはっ」と荒くなってしまうので、きついと感じた時こそ、1回「はぁーっ」と深く吸って吐くようにしています。あとは腿を使って走ることです。私のフォームにはまだ直すところがあるので、速い選手のような走りに近づけるようにがんばっていきたいです。 ――あこがれの選手、目標の選手はいますか。 シュブルチェック シファン・ハッサン選手(オランダ)が好きで、スマホの待ち受け画面にもしています。1500mからマラソンまで強くて、いろいろな国際大会で金メダルを取っている選手です。ラストで失速してしまう私と違って、ハッサン選手はラストですごいスピードに上がります。私もそういう武器を手に入れたいです。 ――これまで牛久高校で陸上を続けてきて、どういう部分が成長したと感じますか。 シュブルチェック 1つは食事です。甘いものが好きで、1年時の全国都道府県対抗駅伝当日の朝、先生に隠れてチーズケーキを食べてしまい、「その1個のケーキでどれだけ走りが変わるか」を指摘されたのが心に残っています。それ以来、甘いものは大会の前には控えるようにして、炭水化物やたんぱく質を摂るなど、食事の重要性を理解できるようになりました。もう1つは精神面。以前はレースが怖くて、「失敗したらどうしよう」とよく泣いていました。でも、陸上はそもそも楽しくやるもの。たとえ失敗しても次の成功につなげればいいと、ポジティブな考え方を持てるようになったのも成長だと思います。 ――学校の授業で好きな教科や得意な教科は。 シュブルチェック 得意なのは英語です。友達には『アンナはブルガリア語ができるから英語もできる』と言われますが、そうではなく、私は語学がすごく好きなんです。兄弟の中でもブルガリア語が一番上手で、英語も空港とかでよく耳にして、普段も音楽を聴いているので得意なのかもしれません。最近ではフランス語やロシア語のイントネーションというか語感が好きです。 ――部活動が休みの日はどんなふうに過ごしますか。 シュブルチェック 日曜は教会に行きます。あとは母とスーパーに買い物に行ったりして、ゆったり過ごすのが楽しいです。 ――陸上以外で趣味はありますか。 シュブルチェック 水泳が好きで、冬は温水プールに行ったり、夏は毎週のよう2時間くらい泳いだりしていました。 ――通学でも自転車に乗っているので、トライアスロンもできそうですね。 シュブルチェック はい、興味があります。でも、平泳ぎだったら一生泳いでいられますが、クロールはちょっと苦手です。 ――陸上に限らず、将来の夢は。 シュブルチェック 実業団で競技を続けた後は大学に行こうと決めていて、自然環境やSDGsに関わるような仕事に興味があります。 構成/小野哲史

シュブルチェック選手のプロフィールをチェック!

◎しゅぶるちぇっく・あんな/2008年11月5日生まれ。茨城県出身。土浦四中―牛久高。陸上は中学から。2年時で始めた四種競技では3年時に県中学通信と県中学総体で2冠を達成している。高校入学後に中長距離に転向。1年時の全国都道府県対抗駅伝では6区を区間5位と好走している。2年時の昨年は広島インターハイで1500m9位、3000m10位。また、障害種目にも取り組み、7月上旬の茨城県選手権では2000m障害で従来の高校最高を9秒98も更新する6分25秒96をマーク。9月下旬のU20日本選手権3000m障害では従来の記録を10秒37更新する9分57秒11の高校最高記録で優勝を果たした。また、10月上旬の国民スポーツ大会少年A2000m障害でも制している。主な自己ベストは1500m4分19秒97(25年)、3000m9分12秒48(25年)、2000m障害6分25秒96(25年)=高校最高、3000m障害9分57秒11(25年)=高校最高 ※編集部注 全国高体連によると、高校記録(高校最高記録)は基本的に国籍に限定されない。ただ、外国人留学生に関しては、全国高体連「外国人留学生の全国高校総体参加について」の規程に基づいて、外国人留学生選手登録をしており、高校記録の対象ではなく、高校国内国際記録の扱いとなる。 [caption id="attachment_200340" align="alignnone" width="800"] 少年A2000m障害優勝したシュブルチェック・アンナ(25年国民スポーツ大会)[/caption]

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