◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)8日目
東京世界陸上8日目のモーニングセッションが行われ、男子円盤投予選A組に出場した湯上剛輝(トヨタ自動車)は56m40で19位だった。
日本勢として2007年以来の出場となった湯上は苦戦を強いられた。それでも、「世界から遠いと言われている円盤投でこの舞台に出て、応援に駆けつけてくれた家族や全選手、コーチ方と同じ空間を共有できたことが本当に幸せでした」と、地元開催の大舞台を噛みしめていた。
1投目は53m75と苦しんだが、2投目は56m40と記録を伸ばす。「まずは楽しみたいと思いました。動きが小さくなってもたついてしまい、セカンドターンでうまく加速につなげられませんでした」。緊張はなかったが、身体が重い感覚が抜けなかった。
競技中は人工内耳を外すが、3投目は手拍子を求めた。聴覚障害がある仲間たちもハンドサインで応援し、「聞こえていなくても、肌に感じるようなビリビリとした感じがありました」。記録を伸ばすことはできなかったものの、背中を押してもらえた。
滋賀県出身で、生まれつき両耳の聴力がほとんどなく補聴器をつけて生活。今年は東京で開催される世界陸上とデフリンピックの出場を決めている。「聴覚障害があっても活躍できるとを示していけたらと思って活動しています。見てくださったみなさんにそう感じてもらえるのであれば、それ以上はないと思います」。
この先は10月に地元・滋賀での国民スポーツ大会、そして11月にはデフリンピックが控えている。「自分にとっては大事な大会が続きます。練習でできていることができていない部分もあるので、もう少し精度を高めていきたいです」。32歳の情熱はまだまだ尽きそうもない。
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