◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)4日目
東京世界陸上の4日目のイブニングセッションが行われ、男子走高跳決勝に出場した瀬古優斗(FAAS)が2m20で10位だった。
入賞を逃し、満足はしていない。だが、世界陸上に初出場し、決勝まで進んだことへの思いもあった。「夢の舞台を経験できて、最高でした。ただ、そこに自分の実力が見合ってなかったのが悔しいですね」。
試技全体を通して「悪い跳躍ではなかった」と瀬古。最初の高さ2m20は、「踏み切りがずれて」失敗したもの、2回目は成功した。
続く2m24。「高さはもう全然余裕で、気持ちも落ち着いていた」と越える手応えはあったが、無情にもバーは3回目とも落ちた。
今年3月で27歳を迎えた。滋賀・草津東高時代は2m13を跳んでいたが、インターハイの出場経験はない。中京大2年時の2017年U20日本選手権を制し、4年時の日本選手権では5位で初入賞。以後、日本トップクラスジャンパーとして存在感を見せていたが、国際大会には縁が遠かった。
だが、8月の福井ナイトゲームズで自己ベストを6cm更新する2m33の日本歴代2位タイ、屋外日本最高タイをマーク。世界陸上参加標準記録にもピタリ到達し、代表に選出された。
14日の予選では、試技途中で踏み切り足の左スパイクが壊れるアクシデントもあったが、履き替えて2m25までクリア。全体4位で通過した。
2日後の決勝に向けて「アイスバスで疲労回復させたり、トレーナーさんにケアしていただいたり」と、本番に備えてきた。
自身の試技が終わったあとは、8位タイに入った赤松諒一(SEIBU PRINCE)に「何かないですか」と言って、赤松の踏み切り位置を見て、本人に伝えたりした。また、世界一を争うジャンパーの凄さを間近で感じた。
昨年のパリ五輪に続く金メダルを手にしたハミシュ・カー(ニュージーランド)は2m31と2m34は3回目の成功だったが、優勝記録の2m36は1回で跳んだ。「一番跳ばないといけない高さで、それを発揮する力はすごい」と瀬古は話した。
それでも、「踏み切りの強さや高さは全然行けていたと思う」と瀬古。その上で「世界と対等に、渡り合ってちゃんと戦えるようにしたい。年齢的にはもうミスが許される年でもないので、やれる限りはトライアンドエラーを繰り返しながら、メダルを目指して良くしていきたい」と意気込む。
「今はめちゃくちゃ元気なので」、9月下旬の全日本実業団対抗選手権出場も考えているが、この後の一番の目標は10月上旬に地元・滋賀で開催される国民スポーツ大会。世界陸上初出場で決勝に進んだジャンパーが、今度はふるさとのために戦う。
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