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2025.07.29

洛南が総合連覇に花添えるマイル高校新V!リレー2冠も達成「リレーが洛南高校の主軸」を体現/広島IH
洛南が総合連覇に花添えるマイル高校新V!リレー2冠も達成「リレーが洛南高校の主軸」を体現/広島IH

25年インターハイ男子4×400mRを高校新で制した洛南のメンバー

◇全国高校総体(インターハイ、7月25日~29日/広島・ホットスタッフフィールド広島)5日目

広島インターハイの5日目が行われ、男子4×400mリレーは洛南(京都)が3分07秒25の高校新記録で6年ぶりの優勝を飾った。4×100mとのリレー2冠も9年ぶりに成し遂げ、学校対抗総合も2連覇(12回目)を達成した。

タイムレース2組に入った洛南は、1走・北村澪音(2年)が上位争いの好位置につけると、100m3位の2走・安川飛翔(3年)がオープンレーンになったバックストレートでトップに出る。

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そこから相洋(神奈川)、市船橋(千葉)らを交えた混戦模様となると、前回大会800m3位の3走・渡辺敦紀が力強く抜け出した。追うのは相洋のみとなり、ここから両校の一騎打ちとなる。

洛南リードで幕を開けたアンカー決戦は、洛南が1年生の後藤大樹。3日目の400mハードルを高校歴代3位、U18日本新の49秒84という驚異的なタイムで制したスーパールーキーが名門の最終走者を任され、力強く逃げ切り図る。対する相洋は、直前の110mハードル3位の村上祥太郎(3年)。冷静に追走する。

最後の直線、洛南・後藤の背中に相洋・村上が迫る。だが、後藤は「(アンカーが)自分に務まるのかなと思いましたが、先生方も渡辺先輩も思いを託してくれた。それが頑張れた理由です」と最後までトップを譲らなかった。0.15秒差で相洋を振り切り、両校ともに高校新という大熱戦を制した後藤は「率直にうれしいです」と喜びを爆発させた。

4×100mリレーでも2走を務め、個人を含めて洛南の“エース”として力を尽くした安川は、チームの想いをこう代表する。

「リレーが洛南高校の主軸になる種目。絶対に負けられないという気持で、広島の舞台に臨みました。最後まで1秒、一瞬にすべてを出し切ってこの高校新ということろにたどり着いた。最後まで支えてくれたたくさんの人に恩返しができました」

マイルリレーのリーダーとしてメンバーを牽引した渡辺は、得意の800mで全国切符を手にできなかった悔しさよりも、常にチームを優先してきた。「本来であれば自分がアンカーをやらなければいけない立場。でも、チームのために勝ちに行こうとアンカーを後藤に任せ、やり遂げられたことが良かったです」と、感慨深げに振り返る。

個々の力はもちろんだが、揺るぎないチームの力が名門の伝統の屋台骨。3年生が前に立ち、その背中を見た後輩たちが来年へと歴史をつないでいく。洛南の強さを示したマイルリレーだった。

◇全国高校総体(インターハイ、7月25日~29日/広島・ホットスタッフフィールド広島)5日目 広島インターハイの5日目が行われ、男子4×400mリレーは洛南(京都)が3分07秒25の高校新記録で6年ぶりの優勝を飾った。4×100mとのリレー2冠も9年ぶりに成し遂げ、学校対抗総合も2連覇(12回目)を達成した。 タイムレース2組に入った洛南は、1走・北村澪音(2年)が上位争いの好位置につけると、100m3位の2走・安川飛翔(3年)がオープンレーンになったバックストレートでトップに出る。 そこから相洋(神奈川)、市船橋(千葉)らを交えた混戦模様となると、前回大会800m3位の3走・渡辺敦紀が力強く抜け出した。追うのは相洋のみとなり、ここから両校の一騎打ちとなる。 洛南リードで幕を開けたアンカー決戦は、洛南が1年生の後藤大樹。3日目の400mハードルを高校歴代3位、U18日本新の49秒84という驚異的なタイムで制したスーパールーキーが名門の最終走者を任され、力強く逃げ切り図る。対する相洋は、直前の110mハードル3位の村上祥太郎(3年)。冷静に追走する。 最後の直線、洛南・後藤の背中に相洋・村上が迫る。だが、後藤は「(アンカーが)自分に務まるのかなと思いましたが、先生方も渡辺先輩も思いを託してくれた。それが頑張れた理由です」と最後までトップを譲らなかった。0.15秒差で相洋を振り切り、両校ともに高校新という大熱戦を制した後藤は「率直にうれしいです」と喜びを爆発させた。 4×100mリレーでも2走を務め、個人を含めて洛南の“エース”として力を尽くした安川は、チームの想いをこう代表する。 「リレーが洛南高校の主軸になる種目。絶対に負けられないという気持で、広島の舞台に臨みました。最後まで1秒、一瞬にすべてを出し切ってこの高校新ということろにたどり着いた。最後まで支えてくれたたくさんの人に恩返しができました」 マイルリレーのリーダーとしてメンバーを牽引した渡辺は、得意の800mで全国切符を手にできなかった悔しさよりも、常にチームを優先してきた。「本来であれば自分がアンカーをやらなければいけない立場。でも、チームのために勝ちに行こうとアンカーを後藤に任せ、やり遂げられたことが良かったです」と、感慨深げに振り返る。 個々の力はもちろんだが、揺るぎないチームの力が名門の伝統の屋台骨。3年生が前に立ち、その背中を見た後輩たちが来年へと歴史をつないでいく。洛南の強さを示したマイルリレーだった。

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