HOME 国内、世界陸上、日本代表
世界陸上・競歩日本代表が研修合宿 9月の東京に向け「暑熱対策と歩型対策の2つの柱」
世界陸上・競歩日本代表が研修合宿 9月の東京に向け「暑熱対策と歩型対策の2つの柱」

研修合宿に参加した25年東京世界陸上競歩代表選手たち

日本陸連が6月28日、東京・味の素ナショナルトレーニングセンターで東京世界選手権の競歩日本代表研修合宿の様子を公開した。

参加したのは男子が20km競歩の山西利和(愛知製鋼)、吉川絢斗(サンベルクス)、古賀友太(大塚製薬/補欠)、35km競歩の勝木隼人(自衛隊体育学校)、女子は20km競歩の岡田久美子(富士通)、35km競歩の梅野倖子(LOCOK)。

日本陸連の谷井孝行ディレクターは「世界選手権に向けて暑熱対策と歩型対策の2つの柱と考えている」と今回の合宿の狙いを説明。ロングインターバルを3~5セットで、分析用にガーゼで汗を採取しつつ、歩き終えるたびにすぐに測定し、給水も成分の割合などを考えて作るなどした。もともと、2021年(本来は2020年)の東京五輪に向けて本格的に行ってきた日本の暑熱対策。五輪後では久しぶりに多くの選手が集まっての研修合宿となった。

広告の下にコンテンツが続きます

日陰は風もあり湿度も低かったが、気温も高く「測定日和でした」と谷井ディレクター。「その中で選手もそれぞれのペースで練習をこなしてくれて、充実した練習になりました」と総括する。

東京五輪以降は、22年オレゴン、23年ブダペストの世界選手権、そして昨年のパリ五輪と「東京ほどの暑さではなかった」。9月の東京開催の世界選手権に向け「今一度、暑熱対策をしっかりして、対・海外選手へのアドバンテージを作っていきたい」とした。

また、歩型についても、今回の合宿に国内にいる国際審判員も招聘し、「ジャッジを基に選手には現状を知ってもらって今後の強化に生かしてもらいたい」。

広告の下にコンテンツが続きます

昨年からは海外レースへの出場や、海外トップ選手との合同練習などをする国内選手が増えており、「新しいチャレンジ、取り組みをしているの中でアップデートしていって、日本チームに還元してくれたらいいですし、そうできるような方向性に持っていきたい」とサポートを誓った。

日本陸連科学委員会の委員長でもある杉田正明氏は「今日は暑熱対策という面では日陰ではストレスが低い状況でした。これから2ヵ月半をかけて暑熱対策、暑熱順化を進めていく必要がある」と説き、「6年ぶりくらいにフルパッケージで計測でき、良いデータが取れたと思います」と合宿について語る。

9月の東京はさらに気温・湿度ともに上昇することが予想され「過去10年分の東京の(気象)データをもう一度洗い出し、厳しい酷暑環境になることを想定して準備を進めていきたい」とした。

東京世界選手権は9月13日から21日までの9日間の日程で行われ、競歩は国立競技場発着で神宮外苑の銀杏並木までの往復コース。大会初日の13日に男女35km競歩が8時スタート、20日に20km競歩が行われ、女子が7時半、男子は9時45分にスタートする。

日本陸連が6月28日、東京・味の素ナショナルトレーニングセンターで東京世界選手権の競歩日本代表研修合宿の様子を公開した。 参加したのは男子が20km競歩の山西利和(愛知製鋼)、吉川絢斗(サンベルクス)、古賀友太(大塚製薬/補欠)、35km競歩の勝木隼人(自衛隊体育学校)、女子は20km競歩の岡田久美子(富士通)、35km競歩の梅野倖子(LOCOK)。 日本陸連の谷井孝行ディレクターは「世界選手権に向けて暑熱対策と歩型対策の2つの柱と考えている」と今回の合宿の狙いを説明。ロングインターバルを3~5セットで、分析用にガーゼで汗を採取しつつ、歩き終えるたびにすぐに測定し、給水も成分の割合などを考えて作るなどした。もともと、2021年(本来は2020年)の東京五輪に向けて本格的に行ってきた日本の暑熱対策。五輪後では久しぶりに多くの選手が集まっての研修合宿となった。 日陰は風もあり湿度も低かったが、気温も高く「測定日和でした」と谷井ディレクター。「その中で選手もそれぞれのペースで練習をこなしてくれて、充実した練習になりました」と総括する。 東京五輪以降は、22年オレゴン、23年ブダペストの世界選手権、そして昨年のパリ五輪と「東京ほどの暑さではなかった」。9月の東京開催の世界選手権に向け「今一度、暑熱対策をしっかりして、対・海外選手へのアドバンテージを作っていきたい」とした。 また、歩型についても、今回の合宿に国内にいる国際審判員も招聘し、「ジャッジを基に選手には現状を知ってもらって今後の強化に生かしてもらいたい」。 昨年からは海外レースへの出場や、海外トップ選手との合同練習などをする国内選手が増えており、「新しいチャレンジ、取り組みをしているの中でアップデートしていって、日本チームに還元してくれたらいいですし、そうできるような方向性に持っていきたい」とサポートを誓った。 日本陸連科学委員会の委員長でもある杉田正明氏は「今日は暑熱対策という面では日陰ではストレスが低い状況でした。これから2ヵ月半をかけて暑熱対策、暑熱順化を進めていく必要がある」と説き、「6年ぶりくらいにフルパッケージで計測でき、良いデータが取れたと思います」と合宿について語る。 9月の東京はさらに気温・湿度ともに上昇することが予想され「過去10年分の東京の(気象)データをもう一度洗い出し、厳しい酷暑環境になることを想定して準備を進めていきたい」とした。 東京世界選手権は9月13日から21日までの9日間の日程で行われ、競歩は国立競技場発着で神宮外苑の銀杏並木までの往復コース。大会初日の13日に男女35km競歩が8時スタート、20日に20km競歩が行われ、女子が7時半、男子は9時45分にスタートする。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.09.29

鈴木琉胤が5kmロードで13分58秒 日本選手権以来約3ヵ月ぶりの実戦 全体トップは13分41秒の岡田開成

早大競走部主催のThe Road of WASEDA(2025年度第5回早大競技会)が9月28日、埼玉県所沢市の早大所沢キャンパス内の公認コース(1周約700m)で行われ、男子5kmロードで日本選手権以来約3ヵ月ぶりの実 […]

NEWS 世界陸上入賞の村竹ラシッド、中島佑気ジョセフ、廣中璃梨佳、三浦龍司、赤松諒一の5人が26年アジア大会代表に内定

2025.09.29

世界陸上入賞の村竹ラシッド、中島佑気ジョセフ、廣中璃梨佳、三浦龍司、赤松諒一の5人が26年アジア大会代表に内定

日本陸連は、来年秋に愛知・名古屋で開催されるアジア大会について、先日行われた東京世界選手権のトラック&フィールド種目で入賞した選手の中から代表内定者を発表した。 今回内定したのは、男子400mの中島佑気ジョセフ(富士通) […]

NEWS 神村学園が3区で逆転して6大会連続の優勝 2位は中盤までトップの筑紫女学園 小林3位/九州瀬戸内高校女子駅伝

2025.09.29

神村学園が3区で逆転して6大会連続の優勝 2位は中盤までトップの筑紫女学園 小林3位/九州瀬戸内高校女子駅伝

第24回九州瀬戸内高校女子駅伝が9月28日、大分県国東市の安岐総合支所前を発着とする5区間21.0975kmで行われ、神村学園(鹿児島)が1時間11分00秒で6大会連続11回目の優勝を遂げた。 留学生を起用せず、オール日 […]

NEWS 2026年日本選手権は名古屋市・パロマ瑞穂スタジアムで開催! 10月16日から先行チケット販売

2025.09.29

2026年日本選手権は名古屋市・パロマ瑞穂スタジアムで開催! 10月16日から先行チケット販売

日本陸連は9月29日、来年6月12日から14日にかけて第110回日本選手権を愛知県名古屋市のパロマ瑞穂スタジアムで開催すると発表した。 同スタジアムは来年秋に行われるアジア大会とアジアパラ大会のメイン会場としても予定され […]

NEWS 100m小池祐貴がV 走高跳・真野が2m28、泉谷駿介は8mジャンプV4 世界陸上組躍動/全日本実業団

2025.09.29

100m小池祐貴がV 走高跳・真野が2m28、泉谷駿介は8mジャンプV4 世界陸上組躍動/全日本実業団

◇第73回全日本実業団対抗選手権(9月26日~28日/山口・維新百年記念公園陸上競技場)  全日本実業団対抗が3日間にわたって開催され、東京世界選手権代表組が多く出場し、見せ場を作った。 男子100mは小池祐貴(住友電工 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年10月号 (9月9日発売)

2025年10月号 (9月9日発売)

【別冊付録】東京2025世界陸上観戦ガイド
村竹ラシッド/桐生祥秀/中島佑気ジョセフ/中島ひとみ/瀬古優斗
【Coming EKIDEN Season 25-26】
学生長距離最新戦力分析/青学大/駒大/國學院大/中大/

page top