日本陸連が6月28日、東京・味の素ナショナルトレーニングセンターで東京世界選手権の競歩日本代表研修合宿の様子を公開した。
今回の合宿では暑熱と歩型の2つの対策がテーマ。男子20km競歩で19、22年と世界選手権連覇し、世界記録保持者の山西利和(愛知製鋼)も参加した。
欧州転戦3連勝を終えてから「じっくり距離を踏んでいる状態なので、久しぶりに速めのペースで、それなりのボリュームで歩いた」という山西。気温は高かったが湿度はそれほど上がらず、直射日光の当たる場所に比べて、屋根に覆われたコースでは「歩いている分にはそれほど。発汗も強くはなかった」と振り返る。
それでも、今回取ったデータから汗の成分などを分析するなどし、「体温や乳酸値など、いろんな数値を見ながら練習設定など決めていきたい」とし、「徐々に暑さに慣らしながら身体の反応を見て把握していく」という機会となったようだ。
世界選手権2連覇のあとは、23年ブダペスト世界選手権で24位、昨年のパリ五輪は国内選考レースで敗れて代表を逃すという悔しさを経験してきた。それがあったからこそ、昨年の日本選手権後には欧州へ飛び、東京五輪金のマッシモ・スタノ(イタリア)と練習をともにし、交流を深め、競技観にも変化があった。
厚底シューズへの対応も進んでいるが、「まだ理想型は見えきっていない」。それでも、「スタノと一緒にできるのが大きい。比較する選手がいることで気づきを得られる。そうした比較していくというのが、直近の数年は足りていなかったと感じています。鈴木雄介さん(前世界記録保持者)を追いかけていた頃のよう」と、今なお進化の道半ばにいる。
世界選手権に向けて「1番良いところ、金メダルを目指していくのが一つですが、そこに向かう過程が一番楽しくて、限られた時間で積み重ねていった先に大会が来れば」と、試行錯誤を繰り返しながら大一番へ突き進んでいく。
男子20km競歩で初代表となった吉川絢斗(サンベルクス)は、初めての本格的な暑熱対策に向けた合宿に。「4セットある練習で、1本ずつ暑熱対策を試してみました」。氷嚢を首に巻いたり、日本チームが慣例としている氷入りの帽子を被ったり。「計測したデータを元に、総合的に判断していきたい」とした。
世界選手権代表が決まってから「だんだんと実感が湧いてきた」と言い、「ワクワクしているので、若手の勢いを世界選手権につなげていきたい」と力を込めた。
男子35km競歩代表の勝木隼人(自衛隊体育学校)は「調子は可もなく不可もなく。暑さも気にしていない。本番向けて普段通り過ごせば結果が出る」と自信たっぷりだった。
東京世界選手権は9月13日から21日までの9日間の日程で行われ、競歩は国立競技場発着で神宮外苑の銀杏並木までの往復コース。大会初日の13日に男女35km競歩が8時スタート、20日に20km競歩が行われ、女子が7時半、男子は9時45分にスタートする。
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