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東京世界陸上へ吉田祐也、佐藤早也伽ら「日本のマラソン界で一番元気のある選手」選考レースの結果重視で選出
東京世界陸上へ吉田祐也、佐藤早也伽ら「日本のマラソン界で一番元気のある選手」選考レースの結果重視で選出

日本陸連の高岡寿成シニアディレクター

日本陸連は3月26日に理事会が開催され、東京世界選手権マラソン代表5名を発表した。

男子は選考レースの成績から吉田祐也(GMOインターネットグループ)と近藤亮太(三菱重工)が選出。女子は安藤友香(しまむら)、小林香菜(大塚製薬)、佐藤早也伽(積水化学)が選出された。

なお、JMCシリーズ・シリーズⅣ優勝で、第108回日本選手権者となった小山直城(Honda)は、世界選手権参加標準記録(2時間6分30秒)を突破していないことから、5月4日の参加資格有効期限以降のワールドランキングによる出場資格獲得者確定まで保留となる。

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選考に関して、男子の吉田は昨年12月の福岡国際で選考レースで最高タイムの2時間5分16秒を出し、ただ1人の選考レース優勝者となったことが評価された。

続いて多くの突破者が出た残る3レースのうち、2月の大阪で初マラソン日本最高2時間5分39秒をマークして日本人トップの2位に入った近藤が選出された。

3月の東京でトップだった市山翼(サンベルクス)らを含めた選考のポイントとして、日本陸連強化委員会の高岡寿成シニアディレクターは、「少し暑かった、風があったということはあるが、大きく影響を与えるものではなかった。そのため、順位やタイムを中心に進めた」と説明する。

なお、大阪で日本人2番手(4位)だった細谷恭平(黒崎播磨)が次点に。市山を上回ったのは「先頭グループで勝負したところ」が評価された。小山が出場資格を得られなかった場合は、代表となる。5月5日以降に発表される予定だ。

女子はJMCシリーズ・シリーズⅣ優勝で、第108回日本選手権者となった安藤が、参加標準記録(2時間23分30秒)突破済みのためすでに内定済み。

残る2枠は、1月の大阪国際女子、3月の名古屋ウィメンズの日本人トップがそれぞれ選出された。大阪国際女子で日本人2位で、パリ五輪6位の実績がある鈴木優花(第一生命グループ)については、「選考レースでの順位を重視した」(高岡シニアディレクター)として補欠に回った。

「オリンピックの価値は非常に高い」と高岡シニアディレクターは鈴木を評価する。ただ、今回の選考要項では一番手に「パリ五輪で3位以内になった日本人最上位選手」とされているが、該当者はなし。あくまでも選考レースの結果が重視された選考だった。

小山、安藤が優勝したJMCシリーズ・シリーズⅣのポイントにおいても、パリ五輪の成績について大きなプラス評価はされていない。その点も踏まえ、高岡シニアディレクターは「マラソン(の選考)は『メダル以上』と線を引いた。入賞はまた次のステージを目指して活躍していただきたいという考え方だった」と補足した。

選出されたメンバーについて、日本陸連強化委員会の山崎一彦強化委員長は「底上げが進み、誰が出ても入賞圏内に入れそうな選手たち」と期待を寄せる。また、高岡シニアディレクターも「今、日本のマラソン界で一番元気のある選手を代表に選ぶことができた」とし、「どの選手も(選考レースで)優勝や優勝争いができている後半の強さが十分評価できる。その力を、世界選手権で発揮してほしい」と期待を寄せた。

日本陸連は3月26日に理事会が開催され、東京世界選手権マラソン代表5名を発表した。 男子は選考レースの成績から吉田祐也(GMOインターネットグループ)と近藤亮太(三菱重工)が選出。女子は安藤友香(しまむら)、小林香菜(大塚製薬)、佐藤早也伽(積水化学)が選出された。 なお、JMCシリーズ・シリーズⅣ優勝で、第108回日本選手権者となった小山直城(Honda)は、世界選手権参加標準記録(2時間6分30秒)を突破していないことから、5月4日の参加資格有効期限以降のワールドランキングによる出場資格獲得者確定まで保留となる。 選考に関して、男子の吉田は昨年12月の福岡国際で選考レースで最高タイムの2時間5分16秒を出し、ただ1人の選考レース優勝者となったことが評価された。 続いて多くの突破者が出た残る3レースのうち、2月の大阪で初マラソン日本最高2時間5分39秒をマークして日本人トップの2位に入った近藤が選出された。 3月の東京でトップだった市山翼(サンベルクス)らを含めた選考のポイントとして、日本陸連強化委員会の高岡寿成シニアディレクターは、「少し暑かった、風があったということはあるが、大きく影響を与えるものではなかった。そのため、順位やタイムを中心に進めた」と説明する。 なお、大阪で日本人2番手(4位)だった細谷恭平(黒崎播磨)が次点に。市山を上回ったのは「先頭グループで勝負したところ」が評価された。小山が出場資格を得られなかった場合は、代表となる。5月5日以降に発表される予定だ。 女子はJMCシリーズ・シリーズⅣ優勝で、第108回日本選手権者となった安藤が、参加標準記録(2時間23分30秒)突破済みのためすでに内定済み。 残る2枠は、1月の大阪国際女子、3月の名古屋ウィメンズの日本人トップがそれぞれ選出された。大阪国際女子で日本人2位で、パリ五輪6位の実績がある鈴木優花(第一生命グループ)については、「選考レースでの順位を重視した」(高岡シニアディレクター)として補欠に回った。 「オリンピックの価値は非常に高い」と高岡シニアディレクターは鈴木を評価する。ただ、今回の選考要項では一番手に「パリ五輪で3位以内になった日本人最上位選手」とされているが、該当者はなし。あくまでも選考レースの結果が重視された選考だった。 小山、安藤が優勝したJMCシリーズ・シリーズⅣのポイントにおいても、パリ五輪の成績について大きなプラス評価はされていない。その点も踏まえ、高岡シニアディレクターは「マラソン(の選考)は『メダル以上』と線を引いた。入賞はまた次のステージを目指して活躍していただきたいという考え方だった」と補足した。 選出されたメンバーについて、日本陸連強化委員会の山崎一彦強化委員長は「底上げが進み、誰が出ても入賞圏内に入れそうな選手たち」と期待を寄せる。また、高岡シニアディレクターも「今、日本のマラソン界で一番元気のある選手を代表に選ぶことができた」とし、「どの選手も(選考レースで)優勝や優勝争いができている後半の強さが十分評価できる。その力を、世界選手権で発揮してほしい」と期待を寄せた。

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