◇パリ五輪・陸上競技(8月1日~11日/フランス・パリ)
パリ五輪の日本代表選手団が8月13日に帰国し、陸上チームは都内で記者会見を行った。37秒78で2大会ぶり入賞となる5位に入った男子4×100mリレーメンバーのうち、決勝を走った坂井隆一郎(大阪ガス)、桐生祥秀(日本生命)、上山紘輝(住友電工)と、予選に出場した栁田大輝(東洋大)が出席した。
金メダルを目指した中で、2大会ぶりの入賞に満足している選手はいない。桐生は「メダルを持って帰って、違うところでの記者会見(メダリストが行う会見)に出たかった」と話しつつ、「来年の東京世界選手権や、4年後のロサンゼルス五輪に向けて、みんなで一丸となって走りたい」と、今後をしっかりと見据えていた。
坂井は100mで予選敗退、上山は予選、敗者復活戦とも思うような走りができず、「難しい結果になりました」(坂井)、「個人でもリレーでも全然勝負ができなかった」(上山)。栁田も個人での代表入りを逃し、リレーでも予選のみの出場と「個人的にも悔しいですし、チームにも直前のメンバー変更になって迷惑をかけてしまいました」と唇を噛む。
ただ、それぞれに課題を感じながらでも、決勝は日本歴代4位タイでまとめ、3走まではトップ争いに持ち込んだ。伝統のバトンパスの底力を、改めて世界に示したレースだった。
テストレースとして臨んだ7月20日のダイヤモンドリーグ・ロンドン大会に向けて渡欧してから、1ヵ月近くの時間をともに過ごし「本当にいろいろな話ができました」と上山。リレーの決勝後には、「それほど詳しい話はできていないですが」と坂井は言うものの、「それぞれが、やることはもう決まっています」と桐生。これまでと変わらず、個々の力を伸ばし、その力をリレーに結集させることだ。
「個々の力をもっともっと上げて、個人でもリレーでもしっかりと結果を残したい」と坂井。上山も「今回は本当に悔しい結果だったので、来年の東京世界選手権でしっかり返したい」。決勝をスタンドで見守った栁田も「個人は出るだけじゃなく戦えるように、リレーは直線が基本だと思いますが安心して任せてもらえるような力をつけたい。来年こそは、日本で4継は金を取りたい」と言葉に力を込める。
そして、桐生は「シーズン最初からしっかりタイムを出して「3走は桐生で固定」と言われるように。今回は本当にすごいお客さんが入っていたので、東京世界選手権でも同じぐらいたくさんの人に見てもらえるように頑張りたい」と、今後への思いを語った。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.12.26
編集部コラム「令和7年の大会取材」
2025.12.25
名古屋アジア大会の派遣設定記録クリアと日本選手権優勝で代表内定 参考競技会も決定
-
2025.12.25
2025.12.21
【大会結果】第37回全国高校駅伝・女子(2025年12月21日)
2025.12.21
早大が来春入部選手発表!高校駅伝1区激闘の増子陽太、新妻、本田がそろって加入!
2025.12.21
【大会結果】第76回全国高校駅伝・男子(2025年12月21日)
-
2025.12.21
-
2025.12.20
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝女子(2025年12月14日)
2025.12.21
【大会結果】第37回全国高校駅伝・女子(2025年12月21日)
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝男子(2025年12月14日)
-
2025.12.21
-
2025.12.21
-
2025.12.21
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.12.26
編集部コラム「令和7年の大会取材」
攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム?? 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。 編集スタッフが週替りで […]
2025.12.25
名古屋アジア大会の派遣設定記録クリアと日本選手権優勝で代表内定 参考競技会も決定
日本陸連は12月25日までに来年の名古屋アジア大会の派遣設定記録と、選考要項にかかる参考競技会について公開した。 来年9月19日から10月4日まで行われるアジア大会。日本開催は1994年の広島以来、32年ぶりとなる。陸上 […]
2025.12.25
箱根駅伝の出場チーム増が決定!記念大会も「改革」4年に一度の五輪イヤー、予選会は全国へ門戸拡大
関東学生陸上競技連盟(関東学連)は12月25日、箱根駅伝における「記念大会改革」と「出走チーム数増加」について発表した。 2028年の第104回大会から、これまで5年に1回だった記念大会を五輪イヤーの4回大会ごとに変更。 […]
2025.12.25
箱根駅伝Stories/前年より質・量ともに充実の山梨学大 主将の弓削征慶「今までより良い位置で走れる」
新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 「山上り一本にかける」 箱根駅伝予選会の出場を回避した山梨学大のキャ […]
Latest Issue
最新号
2026年1月号 (12月12日発売)
箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳
