◇パリ五輪・陸上競技(8月1日~11日/フランス・パリ)2日目
大会2日目のイブニングセッションはトラック最初の決勝種目となる男子10000mが行われた。ブルンジ選手2人が棄権したため、25人でスタート。夏の世界大会はスローペースになることが多いが、気温26度ほどのコンディションのなかで“想定外”ともいえる高速レースになった。
3周目に五輪連覇を狙うセレモン・バレガ(エチオピア)が先頭に立ち、1000mを2分43秒1で通過する。その後、世界歴代7位(26分31秒01)のタイムを持つヨミフ・ケジェルチャ、同8位(26分31秒13)のベリフ・アレガウィが交代で引っ張るかたちになり、エチオピア勢がハイペースに持ち込んだ。
先頭は3000mを8分02秒1、5000mは13分23秒2で通過。果敢に引っ張ってきたエチオピア勢だが、終盤は思うようにペースが上がらない。一方、トップ集団の後方を走っていた世界記録保持者のジョシュア・チェプテゲイ(ウガンダ)が徐々に順位を上げていく。
そして残り500mで初めて先頭に立つと、残り1周は10人ほどのスパート合戦になった。チェプテゲイは自慢のキック力でラスト1周を54秒台で走破。トップを譲ることなく、真っ先にゴールへ駆け込んだ。五輪新記録となる26分43秒13で悲願の金メダルを獲得した。
2位はアレガウィで26分43秒44、3位はグラント・フィッシャー(米国)で26分43秒46。九電工所属のベナード・コエチ(ケニア)が自己新の26分43秒98で5位。日本勢は葛西潤(旭化成)が27分53秒18の20位、太田智樹(トヨタ自動車)は29分12秒48の24位だった。
その他の日本勢も厳しい戦いになった。女子5000m予選は1組の田中希実(New Balance)が15分00秒62の9着、山本有真(積水化学)が15分43秒67の17着。2組の樺沢和佳奈(三井住友海上)は15分50秒86の19着で、3人とも予選を突破できなかった。女子三段跳予選は森本麻里子(オリコ)が日本人で初出場したが、13m40(-0.6)の28位に終わった。
男女混合4×400mリレー予選では好タイムが続出した。1組は1走・ノアウッド、2走・リトル、3走・デッドモン、4走・ブラウンとバトンをつないだ米国が独走。同国が保持していた世界記録(3分08秒80)を塗り替える3分07秒41を叩き出した。2着のフランス(3分10秒60)、3着のベルギー(3分10秒74)、4着のジャマイカ(3分11秒06)、6着のスイス(3分12秒77)、それから2組で1着(3分10秒61)の英国、同4着(3分11秒99)のナイジェリアがナショナルレコードを樹立した。
男子十種競技は前半の5種目が行われ、2種目の走幅跳で7m98(-0.5)、4種目めの走高跳で2m05と跳躍2種目で得点を稼いだレオ・ノイゲバウアー(ドイツ)が総合4650点の1位で折り返している。
【動画】チェプテゲイが五輪新で金!男子10000mをチェック
🇫🇷#パリ五輪 TBS系列放送中
— TBS S☆1 (@TBS_TV_S1) August 2, 2024
陸上 男子10000m決勝ほか
男子10000m決勝
陸上トラック種目最初の金メダル🥇は #チェプテゲイ
オリンピックレコード🙌#パリオリンピック
競技のライブ・ハイライト・見逃しを #TVer で無料配信! pic.twitter.com/djWtOuqUBF
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.10.22
米国陸連が国内ツアーを創設 無秩序な競技会開催を抑制し、スポンサー拡大を目指す
-
2025.10.21
-
2025.10.21
-
2025.10.21
2025.10.18
【大会結果】第102回箱根駅伝予選会/個人成績(2025年10月18日)
2025.10.18
【大会結果】第102回箱根駅伝予選会/チーム総合(2025年10月18日)
-
2025.10.18
2025.10.18
【大会結果】第102回箱根駅伝予選会/個人成績(2025年10月18日)
-
2025.10.18
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.10.22
高校駅伝都道府県大会が第2週目突入!明日23日の福島から9県で開催 宮城、千葉らハイレベルの熱戦
10月に入って全国高校駅伝(12月21日/京都)出場を懸けた高校駅伝都道府県大会が行われている。 今週は週末にかけて、東北、関東を中心に9県で開催される。 23日には福島県大会が行われ、学法石川を中心にハイレベルの争いと […]
2025.10.22
関西実業団対抗駅伝に住友電工・遠藤日向、SGホールディングス・近藤幸太郎、NTT西日本・服部弾馬らがエントリー!
来年元日に行われる全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)の予選を兼ねた第68回関西実業団対抗駅伝(11月9日/和歌山)のエントリーが、10月22日に関西実業団連盟から発表された。 前回と同じ13チームがエントリー。各チ […]
2025.10.22
米国陸連が国内ツアーを創設 無秩序な競技会開催を抑制し、スポンサー拡大を目指す
米国陸連(USATF)は10月20日、米国陸連主催のUSATFツアーを新設することを発表した。 ツアーは2026年から実施予定で、現在は既存大会および新設大会を対象に参入申請を受け付けている。陸連はツアー化によって大会日 […]
2025.10.21
【プレゼント】保温性に優れたZAMSTの「アームスリーブWARM EDITION」/11月号
世界と戦うトップアスリートも愛用するサポート・ケア製品ブランド「ZAMST(ザムスト)」を展開する日本シグマックス株式会社。 同社から発売中の寒い時期でも快適にスポーツを行うことができるよう保温性に優れ、手首から上腕にか […]
2025.10.21
東京世界陸上サブトラックからの選手輸送「遅延ゼロ」分単位で計画「円滑に進められた」
公益財団法人東京2025世界陸上財団は10月21日、第31回理事会を開き、大会の開催結果について報告したあと、報道陣への記者ブリーフィングを開いた。 9月13日から21日まで、東京・国立競技場をメイン会場に開かれた世界選 […]
Latest Issue
最新号

2025年11月号 (10月14日発売)
東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望