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2024.06.18

400m佐藤拳太郎 初V狙う日本選手権へ意気込み「日本記録以上を出せば自ずと順位がついてくる」
400m佐藤拳太郎 初V狙う日本選手権へ意気込み「日本記録以上を出せば自ずと順位がついてくる」

佐藤拳太郎(富士通)

男子400m日本記録保持者の佐藤拳太郎(富士通)がオンラインで合同会見を開き、6月末の日本選手権に向けて意気込みを語った。

昨年のブダペスト世界選手権で44秒77をマークし、長く止まっていた高野進の日本記録を32年ぶりに0.01秒塗り替えた佐藤。今季は3月の世界室内を脚の故障で棄権し、4月の岩壁杯(オープン)200mが初戦で20秒81だった。

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その後は世界リレー4×400m(4位)を挟んで迎えたセイコーゴールデングランプリが400mの初戦。45秒21で貫禄勝ちを収めるも、44秒台を狙っていただけに首をかしげていた。

日本選手権を2週間後に控えるなか、「痛めていた左アキレス腱の調子が良かったり、良くなかったり。ケアにも重点を置きながら走れる日は走り、コンディションを整えています」と言う。すでにパリ五輪参加標準記録(45秒00)を突破しており、優勝すれば代表に内定。また、選考要項に沿えば3位以内でほぼ手中に収めることとなる。

昨年は見事な復活劇だった。5月に8年ぶりの自己新となる45秒31を叩き出すと、7月のアジア選手権で45秒00をマークして優勝。城西大時代からマイルリレーの常連として日本代表を牽引してきたが、個人で初の世界選手権を手にした。その舞台で、44秒台へ突入している。

飛躍の裏には競技に対する考え方の変化があった。2021年から痛み出したアキレス腱の影響で、東京五輪以降はほぼ走れず。「これまでの走りに限界を感じた」佐藤は早大の大学院に進学。研究を重ねたが、アキレス腱は良くならずに、22年の日本選手権では出場した中で初めて予選落ち。一時は引退も考えたという。

それでも同年のオレゴン世界選手権で、ともに戦っていた仲間が4×400mリレーで4位。テレビで見ていた佐藤の心に火がついた。

「レースからは離れていましたが、今思えば400mについて一番考えたのが2022年。それまで、科学より経験則で400mを走っていましたが、そこに限界がきた。400mと真摯に向き合えていたのか強く考えた結果、真摯に向き合えていなかったと感じたのです。そこから現在に至るまで、400mでどういうことをしたら速くなるか、どの区間を速くすればいいか考えています」

自身や多くの400mのレース分析、論文を読み進めると、200mから300mの区間の大切さに気づいた。そこで“再加速”するイメージで、特に「240mから250m区間。確かに、過去の自分のレースでも、200m以降で感覚的に再加速できている試合での記録が良かったのをその時点で気づいたのです」。これまで「言語化」できていなかったところから、「自分の中の400mを言語化できる1年にした」。

だからこそ、昨年の復活、さらには「再現性」が高まったことでのハイアベレージが続いている。今は「自分の思う組み立て」ができれば大崩れはしない。

冬のケガはあったが、「タッチダウンタイムなど、昨年よりもスプリントは上がっています」と手応え十分。練習の100mでも0.2秒ほどベストを更新しているという。

パリ五輪を見据え、今年は44秒台中盤から、さらには43秒台まで視野に入れる。「昨年のレースは前半ゆとりをもって走るといっても世界と比べたら遅すぎる状態でした。200mの通過は21秒7か8。それを21秒5以内で通過して、200mから再加速、そして速度を維持して、44秒5以内を目標にしています」。

これだけの成績を残しながらも、日本選手権は油断できない。同じく44秒台を持つ佐藤風雅(ミズノ)、そしてブダペスト世界選手権セミファイナリストの中島佑気ジョセフ(富士通)と三つ巴の様相を呈す。「レベルが高いというのはうれしく思います」と言う一方、「自分も含めてまだ物足りない。アメリカのように決勝全員が44秒台にならなければ。日本もそこを目指していきたい」。

新潟での日本選手権(29日予選、30日決勝)に向けては、「順位よりも記録。44秒台を出すことができれば、おのずと順位も獲得できる。しっかり組み立てすれば日本記録以上のタイムが出ます」と、国内で44秒台を披露し、初優勝でパリ五輪切符をつかむつもりだ。

その先には、4×400mリレーへの強い思いがある。ケガで苦しんだ時も「まだメダルを取っていないのに、こんなところでやめていいのか」と何度も自問自答した。「走る選手、選ばれなかった選手、全員で『日本のマイルリレーは強い』というのを示したい。そういうチームを作りたい」。日本にとって、そして佐藤にとっても、悲願のメダルへ向かって爆走する。

男子400m日本記録保持者の佐藤拳太郎(富士通)がオンラインで合同会見を開き、6月末の日本選手権に向けて意気込みを語った。 昨年のブダペスト世界選手権で44秒77をマークし、長く止まっていた高野進の日本記録を32年ぶりに0.01秒塗り替えた佐藤。今季は3月の世界室内を脚の故障で棄権し、4月の岩壁杯(オープン)200mが初戦で20秒81だった。 その後は世界リレー4×400m(4位)を挟んで迎えたセイコーゴールデングランプリが400mの初戦。45秒21で貫禄勝ちを収めるも、44秒台を狙っていただけに首をかしげていた。 日本選手権を2週間後に控えるなか、「痛めていた左アキレス腱の調子が良かったり、良くなかったり。ケアにも重点を置きながら走れる日は走り、コンディションを整えています」と言う。すでにパリ五輪参加標準記録(45秒00)を突破しており、優勝すれば代表に内定。また、選考要項に沿えば3位以内でほぼ手中に収めることとなる。 昨年は見事な復活劇だった。5月に8年ぶりの自己新となる45秒31を叩き出すと、7月のアジア選手権で45秒00をマークして優勝。城西大時代からマイルリレーの常連として日本代表を牽引してきたが、個人で初の世界選手権を手にした。その舞台で、44秒台へ突入している。 飛躍の裏には競技に対する考え方の変化があった。2021年から痛み出したアキレス腱の影響で、東京五輪以降はほぼ走れず。「これまでの走りに限界を感じた」佐藤は早大の大学院に進学。研究を重ねたが、アキレス腱は良くならずに、22年の日本選手権では出場した中で初めて予選落ち。一時は引退も考えたという。 それでも同年のオレゴン世界選手権で、ともに戦っていた仲間が4×400mリレーで4位。テレビで見ていた佐藤の心に火がついた。 「レースからは離れていましたが、今思えば400mについて一番考えたのが2022年。それまで、科学より経験則で400mを走っていましたが、そこに限界がきた。400mと真摯に向き合えていたのか強く考えた結果、真摯に向き合えていなかったと感じたのです。そこから現在に至るまで、400mでどういうことをしたら速くなるか、どの区間を速くすればいいか考えています」 自身や多くの400mのレース分析、論文を読み進めると、200mから300mの区間の大切さに気づいた。そこで“再加速”するイメージで、特に「240mから250m区間。確かに、過去の自分のレースでも、200m以降で感覚的に再加速できている試合での記録が良かったのをその時点で気づいたのです」。これまで「言語化」できていなかったところから、「自分の中の400mを言語化できる1年にした」。 だからこそ、昨年の復活、さらには「再現性」が高まったことでのハイアベレージが続いている。今は「自分の思う組み立て」ができれば大崩れはしない。 冬のケガはあったが、「タッチダウンタイムなど、昨年よりもスプリントは上がっています」と手応え十分。練習の100mでも0.2秒ほどベストを更新しているという。 パリ五輪を見据え、今年は44秒台中盤から、さらには43秒台まで視野に入れる。「昨年のレースは前半ゆとりをもって走るといっても世界と比べたら遅すぎる状態でした。200mの通過は21秒7か8。それを21秒5以内で通過して、200mから再加速、そして速度を維持して、44秒5以内を目標にしています」。 これだけの成績を残しながらも、日本選手権は油断できない。同じく44秒台を持つ佐藤風雅(ミズノ)、そしてブダペスト世界選手権セミファイナリストの中島佑気ジョセフ(富士通)と三つ巴の様相を呈す。「レベルが高いというのはうれしく思います」と言う一方、「自分も含めてまだ物足りない。アメリカのように決勝全員が44秒台にならなければ。日本もそこを目指していきたい」。 新潟での日本選手権(29日予選、30日決勝)に向けては、「順位よりも記録。44秒台を出すことができれば、おのずと順位も獲得できる。しっかり組み立てすれば日本記録以上のタイムが出ます」と、国内で44秒台を披露し、初優勝でパリ五輪切符をつかむつもりだ。 その先には、4×400mリレーへの強い思いがある。ケガで苦しんだ時も「まだメダルを取っていないのに、こんなところでやめていいのか」と何度も自問自答した。「走る選手、選ばれなかった選手、全員で『日本のマイルリレーは強い』というのを示したい。そういうチームを作りたい」。日本にとって、そして佐藤にとっても、悲願のメダルへ向かって爆走する。

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