HOME 高校

2024.06.16

女子800m・久保凛が今季2度目のU18日本新!2分03秒50弾みに「日本選手権で高校新を」男子800mは落合晃が1分47秒30/IH近畿
女子800m・久保凛が今季2度目のU18日本新!2分03秒50弾みに「日本選手権で高校新を」男子800mは落合晃が1分47秒30/IH近畿

24年インターハイ近畿大会女子800mでU18 日本新をマークした久保凛(東大阪大敬愛、左)

◇インターハイ近畿地区大会(6月13~16日/大阪市・ヤンマースタジアム長居、ヤンマーフィールド長居)4日目

福岡インターハイを懸けた近畿地区大会の最終日が行われ、女子800mで久保凛(東大阪大敬愛2)が自身が持つ高校歴代3位、U18日本記録(2分03秒57)を更新する2分03秒50で2連覇を飾った。

「高校記録(2分02秒57)を狙いつつ、大会新は出したい」と臨んだ久保は、スタートから飛ばし、バックストレートで早くも他を大きく引き離す。

「1分を切って入りたい」と想定していた1周目は60秒で通過。「リズムも良く、リラックスできていました」。2周目も勢いは衰えることなく、600mは1分30秒あたりで通過する。

ラストは4日間で1500m2本、800m3本目の疲労が感じられたものの、「しっかりと粘ることができました」。チームの先輩である川田朱夏(現・ニコニコのり)が2017年に出した大会記録(2分05秒23)を大幅に塗り替え、「高校記録を狙って出せなかった悔しさはありますが、100点の走りができました」と笑顔で振り返った。

2位に北村凜(3年)、3位に朝野流南(2年)が2分09秒42の同タイムで続いてメダルを独占を果たし、「狙っていたのでうれしいです」と白い歯がこぼれる。

1500mは初優勝だったが、この種目は2連覇。昨年はここで1年生優勝を果たし、一気にインターハイ制覇まで上り詰めた。2年生になった今季は、4月の金栗記念、5月の静岡国際、木南記念と日本グランプリシリーズを3連勝するなど大きく飛躍。2週間後に控える日本選手権でも優勝候補の一角となるだろう。見える景色の変化について、久保はこう話した

広告の下にコンテンツが続きます

「日本グランプリシリーズを通じて、日本選手権優勝や高校新など、大きく視野を広げることができています。それだけ成長できていると思います」

インターハイは、「たくさんの同世代と勝負できるいい機会。800mは2連覇、1500mは納得のいく形で終われるように」と心待ちにしているが、その視線は自然とさらなる高みへと向く。日本選手権で目指すは、「高校新で優勝することです」。それを達成できたとき、どれほど視野が広がっていくのか。

男子800mも好レース。高校記録保持者の落合晃(滋賀学園3)がセカンドベスト、大会新の1分47秒30で3連覇を達成した。

久保と同様に、バックストレートから敢然と先頭に立ち、1周目を53秒で通過。3人が食い下がったが、そこからさらにギアを上げ、一気に突き放した。最後まで力強いフォームが崩れることなく、5月の静岡国際でマークした高校記録(1分46秒54)に迫るタイムを叩き出した。

「日本選手権への刺激」という位置づけで臨んだ大会だったが、残り100mを切ってタイマーが見えた時に、「高校新、いけるかも」という思いがよぎり、「力んでしましました」と苦笑い。それがなければ再度の記録更新もあり得る勢いだったことを鑑みると、「調子が上がっていることは確認できました」。

昨年のインターハイで2年生優勝を飾ってから温めてきた「パリ五輪」への思いを胸に、日本選手権に挑戦する。

◇インターハイ近畿地区大会(6月13~16日/大阪市・ヤンマースタジアム長居、ヤンマーフィールド長居)4日目 福岡インターハイを懸けた近畿地区大会の最終日が行われ、女子800mで久保凛(東大阪大敬愛2)が自身が持つ高校歴代3位、U18日本記録(2分03秒57)を更新する2分03秒50で2連覇を飾った。 「高校記録(2分02秒57)を狙いつつ、大会新は出したい」と臨んだ久保は、スタートから飛ばし、バックストレートで早くも他を大きく引き離す。 「1分を切って入りたい」と想定していた1周目は60秒で通過。「リズムも良く、リラックスできていました」。2周目も勢いは衰えることなく、600mは1分30秒あたりで通過する。 ラストは4日間で1500m2本、800m3本目の疲労が感じられたものの、「しっかりと粘ることができました」。チームの先輩である川田朱夏(現・ニコニコのり)が2017年に出した大会記録(2分05秒23)を大幅に塗り替え、「高校記録を狙って出せなかった悔しさはありますが、100点の走りができました」と笑顔で振り返った。 2位に北村凜(3年)、3位に朝野流南(2年)が2分09秒42の同タイムで続いてメダルを独占を果たし、「狙っていたのでうれしいです」と白い歯がこぼれる。 1500mは初優勝だったが、この種目は2連覇。昨年はここで1年生優勝を果たし、一気にインターハイ制覇まで上り詰めた。2年生になった今季は、4月の金栗記念、5月の静岡国際、木南記念と日本グランプリシリーズを3連勝するなど大きく飛躍。2週間後に控える日本選手権でも優勝候補の一角となるだろう。見える景色の変化について、久保はこう話した 「日本グランプリシリーズを通じて、日本選手権優勝や高校新など、大きく視野を広げることができています。それだけ成長できていると思います」 インターハイは、「たくさんの同世代と勝負できるいい機会。800mは2連覇、1500mは納得のいく形で終われるように」と心待ちにしているが、その視線は自然とさらなる高みへと向く。日本選手権で目指すは、「高校新で優勝することです」。それを達成できたとき、どれほど視野が広がっていくのか。 男子800mも好レース。高校記録保持者の落合晃(滋賀学園3)がセカンドベスト、大会新の1分47秒30で3連覇を達成した。 久保と同様に、バックストレートから敢然と先頭に立ち、1周目を53秒で通過。3人が食い下がったが、そこからさらにギアを上げ、一気に突き放した。最後まで力強いフォームが崩れることなく、5月の静岡国際でマークした高校記録(1分46秒54)に迫るタイムを叩き出した。 「日本選手権への刺激」という位置づけで臨んだ大会だったが、残り100mを切ってタイマーが見えた時に、「高校新、いけるかも」という思いがよぎり、「力んでしましました」と苦笑い。それがなければ再度の記録更新もあり得る勢いだったことを鑑みると、「調子が上がっていることは確認できました」。 昨年のインターハイで2年生優勝を飾ってから温めてきた「パリ五輪」への思いを胸に、日本選手権に挑戦する。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.12.13

ケガから復帰の駒大・佐藤圭汰「インパクトのある走りをしたい」青学大・太田に闘志燃やす 伊藤、山川との3年生トリオが充実

第101回箱根駅伝に出場する駒大がオンラインで記者会見を開き、藤田敦史監督、大八木弘明総監督、選手が登壇、報道陣の取材に応じた。 前回、3区区間2位の力走を見せたものの、青学大・太田蒼生(4年)との競り合いに敗れた佐藤圭 […]

NEWS 箱根駅伝V奪還狙う駒大 藤田敦史監督「100回大会の悔しさ晴らしたい」選手層に課題も手応えあり

2024.12.13

箱根駅伝V奪還狙う駒大 藤田敦史監督「100回大会の悔しさ晴らしたい」選手層に課題も手応えあり

第101回箱根駅伝に出場する駒大がオンラインで記者会見を開き、藤田敦史監督、大八木弘明総監督、選手が登壇、報道陣の取材に応じた。 藤田監督は「前回は出雲駅伝、全日本大学駅伝を制した状態で迎え、青山学院に負けて準優勝でした […]

NEWS 國學院大エースの平林清澄「どの区間でもエースとしての走りをする」最後の箱根駅伝「監督を大号泣させたい」

2024.12.13

國學院大エースの平林清澄「どの区間でもエースとしての走りをする」最後の箱根駅伝「監督を大号泣させたい」

第101回箱根駅伝に出場する國學院大が12月13日、東京の渋谷キャンパスで壮行会が開かれ、前田康弘監督と選手たちが登壇。壮行会後に主将の平林清澄(4年)が報道陣の合同取材に応じた。 2冠を獲得しているだけに、壮行会にはフ […]

NEWS 國學院大・前田康弘監督 箱根駅伝初制覇へ「復路で仕留めにいく」自身も駒大初Vの主将「平林にも…」

2024.12.13

國學院大・前田康弘監督 箱根駅伝初制覇へ「復路で仕留めにいく」自身も駒大初Vの主将「平林にも…」

第101回箱根駅伝に出場する國學院大が12月13日、東京の渋谷キャンパスで壮行会が開かれ、前田康弘監督と選手たちが登壇。壮行会後に前田監督が報道陣の合同取材に応じた。 前田監督は壮行会を振り返り、「すごい人数でビックリし […]

NEWS 箱根駅伝初V狙う國學院大が壮行会 前田康弘監督「チーム力、団結力がある」

2024.12.13

箱根駅伝初V狙う國學院大が壮行会 前田康弘監督「チーム力、団結力がある」

第101回箱根駅伝に出場する國學院大が12月13日、東京の渋谷キャンパスで壮行会が開かれ、前田康弘監督と選手たちが登壇した。 出雲駅伝、全日本大学駅伝を制した國學院大。多くのファン・学生が壮行会を見守り、その注目度の高さ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年12月号 (11月14日発売)

2024年12月号 (11月14日発売)

全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会

page top