HOME 国内

2024.03.22

400m世界陸上代表の中島佑気ジョセフが富士通へ「結果を出すのが仕事」米国拠点に世界へ
400m世界陸上代表の中島佑気ジョセフが富士通へ「結果を出すのが仕事」米国拠点に世界へ

富士通入社が決まった中島佑気ジョセフ

富士通が3月22日、本社となる川崎工場で新加入選手および所属選手の合同取材会見を開いた。

オレゴン(リレー)、ブダペスト(男子400mとリレー)の世界選手権代表の中島佑気ジョセフが東洋大を卒業し、この春から名門の一員となる。

広告の下にコンテンツが続きます

4年ぶりにカラーリングがリニューアルされたチームジャージに身を包み、「似合わないかなと思っていましたが、みんなから似合ってると言ってもらえてうれしいです。オレンジもお気に入り。気に入っています」とはにかんだ。

昨年は自己ベストを連発し、世界選手権の準決勝で日本歴代5位の45秒04をマーク。決勝に迫る力走を見せた。

実は2日前に米国から帰国したばかり。11月から米国・南カリフォルニア大でトレーニングを積んできた。昨年の冬も日本陸連の合宿で同地を訪れており、「大学を卒業したらここでやりたいと思っていました」と言う。

現地では1992年バルセロナ五輪男子400m金メダルのクインシー・ワッツ・コーチに師事。マイケル・ノーマンやライ・ベンジャミン、さらにはフレッド・カーリーら、米国のメダリストたちと練習をともにする。

広告の下にコンテンツが続きます

「毎日、試合と同じくらい緊張感があって、心身ともに疲れます。メニューはあまり日本と変わりませんが、すごく質が高い」

練習面だけではなく、トップ選手に触れることで精神面でも大きな影響を受ける。「陸上で生活している人たち。結果を出すことを第一に、食事など日常生活も判断しています。プロ意識が高いなと感じます」。

走りも進化。「脚が後ろに流れているところもありましたが、前さばきを意識しています。ピッチも上がって、楽に加速できて効率的な動きになったと思います」。

富士通は、高校(城西高)時代の恩師・山村貴彦先生や、大学でお世話になった土江寛裕コーチや小島茂之コーチが現役時代に所属。大学の先輩でもあるウォルシュ・ジュリアンもいる。

「高校生の頃から目標にしてきました。ウエアを着てこれから競技できるのがうれしいですし、僕も世界で活躍したい」

しばしの滞在ののち、入社式後に再び渡米。日本選手権までは試合も海外となりそうだ。パリ五輪の参加標準記録は45秒00。「記録や結果より、やってきた動きの再現性を高めていきたい。それができれば記録は出る自信があります」と力強い。

「社会人になって、これからは陸上で結果を出すのが仕事。そこを基軸にして、ストイックにやっていきたい」

伝統のユニフォームで世界へ。中島のスプリント人生第二章が幕を開ける。

富士通が3月22日、本社となる川崎工場で新加入選手および所属選手の合同取材会見を開いた。 オレゴン(リレー)、ブダペスト(男子400mとリレー)の世界選手権代表の中島佑気ジョセフが東洋大を卒業し、この春から名門の一員となる。 4年ぶりにカラーリングがリニューアルされたチームジャージに身を包み、「似合わないかなと思っていましたが、みんなから似合ってると言ってもらえてうれしいです。オレンジもお気に入り。気に入っています」とはにかんだ。 昨年は自己ベストを連発し、世界選手権の準決勝で日本歴代5位の45秒04をマーク。決勝に迫る力走を見せた。 実は2日前に米国から帰国したばかり。11月から米国・南カリフォルニア大でトレーニングを積んできた。昨年の冬も日本陸連の合宿で同地を訪れており、「大学を卒業したらここでやりたいと思っていました」と言う。 現地では1992年バルセロナ五輪男子400m金メダルのクインシー・ワッツ・コーチに師事。マイケル・ノーマンやライ・ベンジャミン、さらにはフレッド・カーリーら、米国のメダリストたちと練習をともにする。 「毎日、試合と同じくらい緊張感があって、心身ともに疲れます。メニューはあまり日本と変わりませんが、すごく質が高い」 練習面だけではなく、トップ選手に触れることで精神面でも大きな影響を受ける。「陸上で生活している人たち。結果を出すことを第一に、食事など日常生活も判断しています。プロ意識が高いなと感じます」。 走りも進化。「脚が後ろに流れているところもありましたが、前さばきを意識しています。ピッチも上がって、楽に加速できて効率的な動きになったと思います」。 富士通は、高校(城西高)時代の恩師・山村貴彦先生や、大学でお世話になった土江寛裕コーチや小島茂之コーチが現役時代に所属。大学の先輩でもあるウォルシュ・ジュリアンもいる。 「高校生の頃から目標にしてきました。ウエアを着てこれから競技できるのがうれしいですし、僕も世界で活躍したい」 しばしの滞在ののち、入社式後に再び渡米。日本選手権までは試合も海外となりそうだ。パリ五輪の参加標準記録は45秒00。「記録や結果より、やってきた動きの再現性を高めていきたい。それができれば記録は出る自信があります」と力強い。 「社会人になって、これからは陸上で結果を出すのが仕事。そこを基軸にして、ストイックにやっていきたい」 伝統のユニフォームで世界へ。中島のスプリント人生第二章が幕を開ける。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.24

箱根駅伝Stories/4年生4人が強力な駒大は前回復路新記録に光明 「優勝に貢献することを第一に」

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 「チームのために走る」 駒大は3年前の学生駅伝3冠達成を区切りに大八 […]

NEWS 箱根駅伝Stories/4年生3本柱が牽引する日体大 創部100周年の年に「シード権前後で粘りに粘ってほしい」

2025.12.24

箱根駅伝Stories/4年生3本柱が牽引する日体大 創部100周年の年に「シード権前後で粘りに粘ってほしい」

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 競い合い力を伸ばす 今季の日体大は平島龍斗、田島駿介、山崎丞の4年生 […]

NEWS 箱根駅伝Stories/学生トップクラスに成長した國學院大・野中恒亨 山以外の区間で「自分の強さを出すだけ」

2025.12.24

箱根駅伝Stories/学生トップクラスに成長した國學院大・野中恒亨 山以外の区間で「自分の強さを出すだけ」

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 出雲の快走が飛躍のきっかけ 國學院大OBで、現在も同大を練習の拠点と […]

NEWS セイコーが小学生に「時」と「走り」の特別授業、「時育®セイコーわくわくスポーツ教室」を開催!

2025.12.24

セイコーが小学生に「時」と「走り」の特別授業、「時育®セイコーわくわくスポーツ教室」を開催!

セイコーグループは12月下旬、Team Seikoアスリートでセイコースマイルアンバサダーの福島千里さん(女子100m日本記録保持者)を講師に迎えた「時育®セイコーわくわくスポーツ教室」を東京都目黒区の油面小学校で実施し […]

NEWS 神奈川大が26年度新入部員を発表!学法石川・佐藤柊斗、倉敷・北村海智、西脇工・新妻昂己ら高校駅伝上位校の主力ずらり

2025.12.24

神奈川大が26年度新入部員を発表!学法石川・佐藤柊斗、倉敷・北村海智、西脇工・新妻昂己ら高校駅伝上位校の主力ずらり

神奈川大学陸上競技部駅伝チームは12月24日、2026年度入部予定者を15名を発表した。 12月21日に行われた全国高校駅伝上位校の主力クラスの名が並び、優勝の学法石川(福島)からは4区区間3位と好走した佐藤柊斗が決まっ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年1月号 (12月12日発売)

2026年1月号 (12月12日発売)

箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳

page top