HOME 国内

2024.03.10

鈴木亜由子は意地の日本歴代9位2時間21分33秒!「挑戦できたこと、支えてくださった方に感謝でいっぱい」/名古屋ウィメンズマラソン
鈴木亜由子は意地の日本歴代9位2時間21分33秒!「挑戦できたこと、支えてくださった方に感謝でいっぱい」/名古屋ウィメンズマラソン

鈴木は中盤で先頭集団から離れたものの、最後まで粘り、日本歴代9位のタイムをマーク

◇名古屋ウィメンズマラソン(3月10日/バンテリンドーム ナゴヤ前スタート―名古屋市内―バンテリンドーム ナゴヤ前フィニッシュ)

パリ五輪MGCファイナルチャレンジを兼ねた名古屋ウィメンズマラソンが行われ、安藤友香(ワコール)が日本人トップの2時間21分18秒で優勝した。

2時間21分25秒で2位のユニスチェビチー・チュンバ(バーレーン)に続き、3位でフィニッシュ地点にやってきたのが鈴木亜由子(日本郵政グループ)。東京五輪に続くマラソンでのパリ五輪出場には届かない。だが、全力でフィニッシュラインを駆け抜け、日本歴代9位の2時間21分33秒をマーク。昨年のこの大会で出した自己記録(2時間21分52秒)を19秒塗り替えた。

広告の下にコンテンツが続きます

直後のインタビューで、涙をこらえ「応援ありがとうございました」と地元の大声援への感謝の言葉を真っ先に口にした。そして、「設定記録を突破して日本人トップでゴールする」という目標に届かず、「力不足で悔しい」と続ける。

2日前の会見では、「ハイペースで押していかないといけない。最後まで持つ脚作りを徹底的に限られた中でやってきました。質という部分でこれまで以上に高い」と話すほど、十分の準備をして臨んだはずだった。だが、25km過ぎに先頭集団から後退。タイムはもちろん、安藤友香(ワコール)、加世田梨花(ダイハツ)の日本人同士の争いからも遅れをとる。

それでも、鈴木はあきらめない。沿道に詰めかけたファンからの大声援も背中を押す。「中盤で離れてしまったけど、情けないというかもどかしい気持ちでいっぱいだったけど、応援のお陰で力を出し切ろうと思って走ることができた」。粘りに粘り、39km手前で加世田をかわして3位に浮上する意地を見せた。

中学生時代から世代トップをひた走ってきた鈴木。16年リオ五輪にはトラックで、そして21年東京五輪にはマラソンで、2大会連続オリンピックの舞台に立った。力を発揮できなかった2大会の雪辱を期し、「もう一度オリンピックに出場して自分の力を出したい思いがあります」と臨んだ今大会だった。

「やることはやって来られたので、挑戦できたこと、そして支えてくださった方に感謝の気持ちでいっぱいです」

悔しさを胸に、そう語った鈴木。そして「私が本当に力をいただきました。本当にありがとうございました」と締めくくった。

◇名古屋ウィメンズマラソン(3月10日/バンテリンドーム ナゴヤ前スタート―名古屋市内―バンテリンドーム ナゴヤ前フィニッシュ) パリ五輪MGCファイナルチャレンジを兼ねた名古屋ウィメンズマラソンが行われ、安藤友香(ワコール)が日本人トップの2時間21分18秒で優勝した。 2時間21分25秒で2位のユニスチェビチー・チュンバ(バーレーン)に続き、3位でフィニッシュ地点にやってきたのが鈴木亜由子(日本郵政グループ)。東京五輪に続くマラソンでのパリ五輪出場には届かない。だが、全力でフィニッシュラインを駆け抜け、日本歴代9位の2時間21分33秒をマーク。昨年のこの大会で出した自己記録(2時間21分52秒)を19秒塗り替えた。 直後のインタビューで、涙をこらえ「応援ありがとうございました」と地元の大声援への感謝の言葉を真っ先に口にした。そして、「設定記録を突破して日本人トップでゴールする」という目標に届かず、「力不足で悔しい」と続ける。 2日前の会見では、「ハイペースで押していかないといけない。最後まで持つ脚作りを徹底的に限られた中でやってきました。質という部分でこれまで以上に高い」と話すほど、十分の準備をして臨んだはずだった。だが、25km過ぎに先頭集団から後退。タイムはもちろん、安藤友香(ワコール)、加世田梨花(ダイハツ)の日本人同士の争いからも遅れをとる。 それでも、鈴木はあきらめない。沿道に詰めかけたファンからの大声援も背中を押す。「中盤で離れてしまったけど、情けないというかもどかしい気持ちでいっぱいだったけど、応援のお陰で力を出し切ろうと思って走ることができた」。粘りに粘り、39km手前で加世田をかわして3位に浮上する意地を見せた。 中学生時代から世代トップをひた走ってきた鈴木。16年リオ五輪にはトラックで、そして21年東京五輪にはマラソンで、2大会連続オリンピックの舞台に立った。力を発揮できなかった2大会の雪辱を期し、「もう一度オリンピックに出場して自分の力を出したい思いがあります」と臨んだ今大会だった。 「やることはやって来られたので、挑戦できたこと、そして支えてくださった方に感謝の気持ちでいっぱいです」 悔しさを胸に、そう語った鈴木。そして「私が本当に力をいただきました。本当にありがとうございました」と締めくくった。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.12

國學院大がライフネット生命とスポンサーシップ契約「箱根路で最高の景色を見せられるよう邁進」

ライフネット生命保険株式会社は12月12日、昨年から結んでいる國學院大陸上競技部とのスポンサーシップ契約を延長したと発表した。 2008年に開業したライフネット生命は、オンライン生保のリーディングカンパニーとして知られる […]

NEWS 全中3000mV出田隆之助擁する中京、前回8位の大淀、戦力充実の稲美北、常盤松などが有力  14日に中学駅伝日本一決定戦/全中駅伝男子展望

2025.12.12

全中3000mV出田隆之助擁する中京、前回8位の大淀、戦力充実の稲美北、常盤松などが有力 14日に中学駅伝日本一決定戦/全中駅伝男子展望

第33回全国中学校駅伝が、12月14日に滋賀県の野洲市と湖南市にまたがる希望が丘文化公園で開催される。 男子6区間18km、女子5区間12kmのコースに、各都道府県代表に開催地枠を加えた男女それぞれ48チームが出場し、中 […]

NEWS 京山が3連覇に向けて前進 東北勢初のトップ3目指す黒石野、初出場の男山三、鶴ヶ島藤が上位候補/全中駅伝女子展望

2025.12.12

京山が3連覇に向けて前進 東北勢初のトップ3目指す黒石野、初出場の男山三、鶴ヶ島藤が上位候補/全中駅伝女子展望

第33回全国中学校駅伝が、12月14日に滋賀県の野洲市と湖南市にまたがる希望が丘文化公園で開催される。 男子6区間18km、女子5区間12kmのコースに、各都道府県代表に開催地枠を加えた男女それぞれ48チームが出場し、中 […]

NEWS 豪州で18歳・ビークロフトが10000m競歩38分02秒68のU20世界新

2025.12.12

豪州で18歳・ビークロフトが10000m競歩38分02秒68のU20世界新

12月11日、豪州シドニーで、ニューサウスウェールズ州10000m競歩選手権が行われ、I.ビークロフト(豪州)が38分02秒68のU20世界新記録をマークした。 ビークロフトは2007年生まれの18歳。競歩選手だった父の […]

NEWS 箱根駅伝初Vへ國學院大・前田康弘監督「ジョーカーにどう立ち向かっていくか」 主将・上原琉翔「先頭でタスキを」

2025.12.12

箱根駅伝初Vへ國學院大・前田康弘監督「ジョーカーにどう立ち向かっていくか」 主将・上原琉翔「先頭でタスキを」

第102回箱根駅伝で初優勝を狙う國學院大が12月12日、都内の渋谷キャンパスで壮行会と記者会見を開いた。 例年の合同による囲み取材形式から急遽、記者会見方式への変更。前田康弘監督は「今年は今のところ16人全員が元気で良い […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top