2023.11.24
日本陸連は11月24日、パリ五輪代表選考会を兼ねて行われる第107回日本選手権10000m(12月10日/国立競技場)のエントリー選手を発表した。参加標準記録(男子27分00秒00/女子30分40秒00)を突破して優勝した選手がパリ五輪代表に内定する。
男子は11月17日に前回王者の相澤晃(旭化成)。ブダペスト世界選手権5000m代表の塩尻和也、同東京五輪代表の松枝博輝(ともに富士通)は発表済み。
そこに加えて、世界選手権2大会連続出場中の田澤廉(トヨタ自動車)、21年東京五輪、22年オレゴン世界選手権代表の伊藤達彦(Honda)が名を連ねた。日本歴代1~3位が一堂に会するレースとなる。
田澤は3月に米国のThe TENに出場したのを皮切りに、これが今年7本目の10000mレース。初の五輪代表に向けて、アジア大会では「記録にチャレンジする」と意気込みを語っていた。伊藤は、今季は5000mを中心にスピード強化を図り、10000mはThe TEN以来となる。
このほか、6月の日本選手権5000m3位の清水歓太(SUBARU)、トラック、ロードで好記録を連発している太田智樹(トヨタ自動車)らが登録。5000mで日本選手権優勝実績のある服部弾馬(NTT西日本)、アジア大会マラソン6位の池田耀平(Kao)の走りにも注目が集まりそうだ。
女子ではブダペスト世界選手権で7位入賞を果たした廣中璃梨佳(日本郵政グループ)が登録した。世界選手権入賞者として、今大会で五輪参加標準記録を突破すれば、順位にかかわらずその時点で代表に即時内定する。
シーズン序盤はアキレス腱の痛みなどもあって苦しい時期があったが、ブダペストの後も9月末のアジア大会で銀メダルを獲得するなど復調。11月26日に全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)を経て臨むスケジュールだが、2大会連続の五輪を決めることができるか。
11月14日に加世田梨花(ダイハツ)らのエントリーが発表されているが、それに加えて世界選手権2大会連続出場の五島莉乃(資生堂)、木村友香(積水化学)らがエントリーした。
トラックで好調の樺沢和佳奈(三井住友海上)、ワールドユニバーシティゲームズ5000m銅メダルの山﨑りさ(日体大)ら学生4人が登録し、実業団勢に挑む。
3年前の2020年も、東京五輪代表選考会として12月上旬に日本選手権が開催(この時は5000m、3000m障害も含む)。男子は相澤、伊藤がともに五輪参加標準記録を突破する日本新(27分18秒75、27分25秒73)をマークし、優勝した相澤が代表に内定した。
女子は新谷仁美(積水化学)が30分20秒44の日本新をマークして代表内定と、歴史的一戦となった。
その再現はなるか。レースは女子が16時03分、男子が16時43分にスタートする。
レースの模様はNHK BSで生中継される予定。観戦チケットは日本陸連サイトにて販売中だ。
第107回日本選手権10000mエントリー選手
■男子 田澤廉(トヨタ自動車) 清水歓太(SUBARU) 伊藤達彦(Honda) 太田智樹(トヨタ自動車) 相澤晃(旭化成) 田村友佑(黒崎播磨) 塩尻和也(富士通) 市田孝(旭化成) 難波天(トーエネック) 岡本雄大(サンベルクス) 今江勇人(GMOインターネットグループ) 菊地駿弥(中国電力) 大池達也(トヨタ紡織) 横田玖磨(トヨタ自動車九州) 大石港与(トヨタ自動車) 松枝博輝(富士通) 小林歩(NTT西日本) 森山真伍(YKK) 中村大聖(ヤクルト) 服部大暉(トヨタ紡織) 太田直希(ヤクルト) 大川歩夢(プレス工業) 服部弾馬(NTT西日本) 池田耀平(Kao) 北﨑拓矢(NTT西日本) 風岡永吉(JFEスチール) 梶原有高(コモディイイダ) 清水颯大(大塚製薬) 山﨑諒介(戸上電機製作所) オープン シトニック・キプロノ(黒崎播磨) ■女子 廣中璃梨佳(日本郵政グループ) 五島莉乃(資生堂) 加世田梨花(ダイハツ) 木村友香(積水化学) 柳谷日菜(ワコール) 川口桃佳(ユニクロ) 逸木和香菜(九電工) 高島由香(資生堂) 小海遥(第一生命グループ) 中野円花(岩谷産業) 矢田みくに(エディオン) 林田美咲(九電工) 吉川侑美(ユニクロ) 川村楓(岩谷産業) 村松灯(立命大) 永長里緒(大阪学大) 小川陽香(立教大) 大森菜月(ダイハツ) 樺沢和佳奈(三井住友海上) 渡邊菜々美(パナソニック) 森智香子(積水化学) 下田平渚(センコー) 山﨑りさ(日体大) 山ノ内みなみ(しまむら) 菅田雅香(日本郵政グループ) 楠莉奈(積水化学) 兼友良夏(京セラ) オープン ジュディ・ジェプンゲティチ(資生堂)
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.05.01
坂井隆一郎、中島佑気ジョセフ、水久保漱至らがケガのため欠場/セイコーGGP
-
2025.05.01
-
2025.05.01
-
2025.05.01
-
2025.04.30
2025.04.29
100mH田中佑美が予選トップ通過も決勝棄権「故障ではない」昨年の結婚も明かす/織田記念
-
2025.04.28
-
2025.04.26
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.12
-
2025.04.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.05.01
KIPRUNが環境に優しい新たなシューズを発表 接着剤不使用の「KIPX」はリサイクル可能な次世代アイテム
KIPRUNは4月上旬、フランス・パリで発表会を行い、新たなブランドロゴを発表するとともに、今後日本国内でも発売を予定している新モデルシューズを発表した。 競歩世界チャンピオンも愛用したシューズ 2021年にブランド初の […]
2025.05.01
セイコーGGPトラック種目の海外選手を発表! 100mにパリ五輪4継金メダルブレーク、110mHに同7位ベネットら
日本陸連は5月1日、セイコーゴールデングランプリ2025(5月18日/東京・国立競技場)の出場選手第10弾としてトラック種目の海外選手を発表した。 男子100mには昨年のパリ五輪男子4×100mリレーで金メダルのジェロー […]
2025.05.01
東京メトロに伊東明日香が入部 「競技が続けられる環境があることに感謝」
東京メトロは5月1日、伊東明日香が入部したと発表した。今年3月31日に埼玉医科大グループを退部していた。 伊東は東京・順天高時代から全国高校駅伝に出場。東洋大進学後は全日本女子大学駅伝や富士山女子駅伝など全国大会に出走し […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)