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2023.11.06

立命館宇治が35年連続全国「皆勤」を継続!4度目全国制覇へ第一歩 男子は洛南9連覇!洛北との激闘制す/京都府高校駅伝
立命館宇治が35年連続全国「皆勤」を継続!4度目全国制覇へ第一歩 男子は洛南9連覇!洛北との激闘制す/京都府高校駅伝

左から立命館宇治の山本釉未、池田悠音、洛南の髙木崚平

全国高校駅伝(12月24日/京都)の出場権を懸けた京都府大会が11月5日、府立丹波自然公園周回コースで開かれ、午前中に行われた女子(5区間21.0975km)はオール区間賞を獲得した立命館宇治が1時間10分06秒で制し、第1回から続く全国大会連続出場記録を「35」に伸ばした。12時にスタートした男子(7区間42.195km)は洛南が2時間7分11秒で粘る洛北を振り切り、9年連続30回目の都大路切符をつかんだ。

濃霧のなか、9時40分にスタートした女子は、号砲とともに立命館宇治のエース・山本釉未(3年)が飛び出して独走。昨年の全国1区で3位と好走した際の記録(19分25秒)を8秒上回る19分17秒をマークし、チームに流れを呼び込んだ。

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その後も池田悠音(3年)、芦田和佳(1年)、深田望友(3年)、廣瀬梛(3年)がそろって区間1位で駆け抜け、2位(1時間13分02秒)の桂に3分近い差をつけて圧勝した。

3月の伊那駅伝、6月の男鹿駅伝、そして10月1日のくらよし女子駅伝と、2023年は全国規模の駅伝で負けなしをほこる。しかも、くらよし女子駅伝ではBチームも5位と総合力の高さを示していた。「昨年の都大路で4位に入った時以上に選手層は厚い」と、荻野由信総監督とチームの仕上がりに手応えを感じている。

今回は「調子の良いメンバーから起用した」そうで、インターハイ1500m7位のスピードランナー・大西桃花(2年)が控えに回るほどの充実ぶり。「今回も気温が高く、タイムは1時間10分台でしたが、都大路で1時間7分台を出せるめどが立ちました。二重丸ではないですが合格点」と荻野総監督はうなずく。

全国に向けては、「近畿でもしっかり勝って、勝ち癖をつけたまま挑みたいです」と、山本をはじめメンバーは口をそろえる。「ここまで故障者もなく順調にきています」と荻野総監督。11年ぶり4度目の都大路制覇に向け、万全の態勢で挑む。

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男子は、昨年の全国7位入賞メンバー3人が残る洛南と、前回大会でオール1,2年生メンバーで3位と気を吐いた洛北が、1区から手に汗握る激闘を演じた。

1区は洛南の主将・岡田開成(3年)が、先輩の佐藤圭汰(現・駒大)の持つ区間記録に10秒と迫る29分25秒と力走するも、洛北の坂元南紬太(3年)が最後まで食い下がり、その差を6秒にとどめる。続く2区の川口峻太朗(2年)も8分33秒の区間新を叩き出したが、洛北も同じ2年生の大西功起が8分37秒と粘って僅差を保つ。

その後もデッドヒートが続き、3、4区と連続区間賞を獲得した洛北が洛南を逆転。4区終了時点で洛南に17秒差をつけてトップに走る。しかし、選手層の厚さで上回る洛南が5区で再びトップを奪い返すと、その後は徐々に差を広げて9連覇を飾った。健闘した洛北は2時間8分13秒で2位。京都外大西が2時間10分13秒で3位に続いた。

「今年は厳しい展開になることは予想していました」と奥村隆太郎監督。後手に回った3、4区の長距離区間に課題を残したものの、「5~7区の終盤は暑さの中でも力を示すことができました」と収穫もあった。

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都大路では、今回激闘を演じた他校の分も「京都代表として一回り大きくなった姿を見せたい」と奥村監督。4大会連続の入賞を目指し、健闘を誓った。

全国大会は12月24日、京都市のたけびしスタジアム京都を発着点に行われる。記念大会となる女子は都道府県代表に加え、地区代表も出場する。

文/花木 雫

全国高校駅伝(12月24日/京都)の出場権を懸けた京都府大会が11月5日、府立丹波自然公園周回コースで開かれ、午前中に行われた女子(5区間21.0975km)はオール区間賞を獲得した立命館宇治が1時間10分06秒で制し、第1回から続く全国大会連続出場記録を「35」に伸ばした。12時にスタートした男子(7区間42.195km)は洛南が2時間7分11秒で粘る洛北を振り切り、9年連続30回目の都大路切符をつかんだ。 濃霧のなか、9時40分にスタートした女子は、号砲とともに立命館宇治のエース・山本釉未(3年)が飛び出して独走。昨年の全国1区で3位と好走した際の記録(19分25秒)を8秒上回る19分17秒をマークし、チームに流れを呼び込んだ。 その後も池田悠音(3年)、芦田和佳(1年)、深田望友(3年)、廣瀬梛(3年)がそろって区間1位で駆け抜け、2位(1時間13分02秒)の桂に3分近い差をつけて圧勝した。 3月の伊那駅伝、6月の男鹿駅伝、そして10月1日のくらよし女子駅伝と、2023年は全国規模の駅伝で負けなしをほこる。しかも、くらよし女子駅伝ではBチームも5位と総合力の高さを示していた。「昨年の都大路で4位に入った時以上に選手層は厚い」と、荻野由信総監督とチームの仕上がりに手応えを感じている。 今回は「調子の良いメンバーから起用した」そうで、インターハイ1500m7位のスピードランナー・大西桃花(2年)が控えに回るほどの充実ぶり。「今回も気温が高く、タイムは1時間10分台でしたが、都大路で1時間7分台を出せるめどが立ちました。二重丸ではないですが合格点」と荻野総監督はうなずく。 全国に向けては、「近畿でもしっかり勝って、勝ち癖をつけたまま挑みたいです」と、山本をはじめメンバーは口をそろえる。「ここまで故障者もなく順調にきています」と荻野総監督。11年ぶり4度目の都大路制覇に向け、万全の態勢で挑む。 男子は、昨年の全国7位入賞メンバー3人が残る洛南と、前回大会でオール1,2年生メンバーで3位と気を吐いた洛北が、1区から手に汗握る激闘を演じた。 1区は洛南の主将・岡田開成(3年)が、先輩の佐藤圭汰(現・駒大)の持つ区間記録に10秒と迫る29分25秒と力走するも、洛北の坂元南紬太(3年)が最後まで食い下がり、その差を6秒にとどめる。続く2区の川口峻太朗(2年)も8分33秒の区間新を叩き出したが、洛北も同じ2年生の大西功起が8分37秒と粘って僅差を保つ。 その後もデッドヒートが続き、3、4区と連続区間賞を獲得した洛北が洛南を逆転。4区終了時点で洛南に17秒差をつけてトップに走る。しかし、選手層の厚さで上回る洛南が5区で再びトップを奪い返すと、その後は徐々に差を広げて9連覇を飾った。健闘した洛北は2時間8分13秒で2位。京都外大西が2時間10分13秒で3位に続いた。 「今年は厳しい展開になることは予想していました」と奥村隆太郎監督。後手に回った3、4区の長距離区間に課題を残したものの、「5~7区の終盤は暑さの中でも力を示すことができました」と収穫もあった。 都大路では、今回激闘を演じた他校の分も「京都代表として一回り大きくなった姿を見せたい」と奥村監督。4大会連続の入賞を目指し、健闘を誓った。 全国大会は12月24日、京都市のたけびしスタジアム京都を発着点に行われる。記念大会となる女子は都道府県代表に加え、地区代表も出場する。 文/花木 雫

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