2023.10.27
第41回全日本大学女子駅伝が10月29日(日)に行われる。昨年まで名城大が6連覇と圧倒的な強さを誇っているが、今年はどんなレースになるか。注目チームや見どころをチェックしていく。
優勝候補は女王・名城大で揺るがない。前回優勝メンバーから抜けたのは山本有真(現・積水化学)と小林成美(現・三井住友海上)の2人。ただ、残りのメンバーのトラックシーズンは決して順調ではなかった。
次期エース候補の米澤奈々香(2年)は6月のU20アジア選手権5000m優勝を果たしたが、前後に故障が相次いでいる。石松愛朱加(2年)も5月の東海インカレで1500m・5000mを2冠した後は万全な状態が継続できなかった。前回1、2区の区間賞2人はエントリーされたが、どこまで復調している。
また、ただ1人4年生でエントリーした増渕祐香も5月に仙骨を疲労骨折し、日本インカレ10000mも熱中で途中棄権。それでも谷本七星(3年)は7月に5000mで15分41秒24、10000m33分05秒25をマークした。厚い選手層で史上最多連覇の継続なるか。
注目なのが大東大と日体大。特に至近10回で8度の2位がある大東大は悲願の初Vに向けて充実の一途をたどる。チーム初の留学生サラ・ワンジル(1年)はトラックシーズンで圧巻のパフォーマンス。5000m(15分14秒00)、10000m(31分46秒17)でランキングトップに立つ。関東インカレ2冠、日本インカレ10000mで優勝と実績を残した。他にもルーキーの野田真理耶、蔦野萌々香、3年生の四元桃奈ら有力ランナーがそろう。
日体大は絶対的エースの山﨑りさ(3年)がチームを牽引する。5000mではワールドユニバーシティゲームズ銅メダル、日本インカレ優勝。15分31秒39は日本人学生リストトップに立つ。スピード豊かな保坂晴子(4年)、嶋田桃子(3年)らでチーム一丸となってこちらも初優勝をもくろむ。
関西の立命大と大阪学大も有力だ。過去、優勝10回の優勝を誇る立命大は9月の関西学生女子駅伝に優勝。3年生主将の村松灯、日本インカレ10000m4位の福永楓花(3年)が中心だ。前回2位から再びの覇権はなるか。同3位の大阪学大は5区を務めた永長里緒(3年)、3区の佐藤千紘(4年)と、区間3位で走破している2人が軸となる。
前回5位の拓大は前回5区区間賞の不破聖衣来(3年)がエントリー外。練習は再開しているものの無理はさせず、古澤日菜向(2年)や片桐紫音(3年)を1人に頼らないチームを作ってきた。
個人ではワールドユニバーシティゲームズのハーフマラソン金メダルの北川星瑠(大阪芸大4)、日本インカレ10000m日本人トップの宮原なな佳(福岡大2)、関大の磯野美空(4年)らの走りにも注目だ。
上位8位までが次回大会のシード権を獲得。今回は4年ぶりにコース変更があり、2区が3.9kmから4kmに、6区が6.7kmから7.6kmに延び、3区は6.9kmから5.8kmに短縮された。1区は同距離(6.6km)ながらややコースが変わり、トータルは1km減の38.0kmとなる。
全日本大学女子駅伝は10月29日、宮城県仙台市の弘進ゴムアスリートパーク仙台(仙台市陸上競技場)発着のコースで実施。運命の号砲は午後12時10分にスタートする。
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