陸上競技の世界ナンバーワンを決める世界陸上競技選手権(以下、世界選手権)が8月19日から8月27日まで、ハンガリー・ブダペストの国立競技場で行われている。
日本とハンガリーとの時差は7時間。現地の午前セッションは日本時間の昼過ぎから20時頃まで、午後セッションは深夜から未明にかけて実施される。
午後セッションのみが開催されるDay3(日本時間22日)の注目は、準決勝と決勝が行われる男子110mハードルだ。
日本勢からは泉谷駿介(住友電工)、高山峻野(ゼンリン)、横地大雅(Team SSP)の3人が準決勝に出場。泉谷と高山は予選を着順を突破し、横地は隣のレーンの選手の転倒に巻き込まれ、救済されるかたちで駒を進めた。
なかでも泉谷は今年の日本選手権で13秒04の日本新記録を樹立し、6月末のダイヤモンドリーグ・ローザンヌ大会では13秒22(-1.0)で優勝。7月のロンドン大会では世界王者グラント・ホロウェイ(米国)に次ぐ13秒06(+1.3)で2位と、世界の強豪とも渡り合ってきた。
13秒04は今季世界リスト5位タイで、十分に決勝進出は狙える位置につけている。メダル獲得も決して夢ではない。
高山も7月のアジア選手権を制して勢いに乗る。準決勝で自己記録(13秒10)を更新、もしくは近いタイムで乗り切れば、決勝進出が見えてくる。
予選で思わぬ妨害を受けた横地は、まず自己記録(13秒33)を更新して少しでも世界の強豪相手に食らいつきたいところだ。
優勝候補は3連覇が懸かるホロウェイ、東京五輪覇者のハンスル・パーチメント(ジャマイカ)、全米選手権覇者のダニエル・ロバーツあたりか。準決勝は日本時間3時05分、決勝は4分40分に行われる。
2時35分からの男子400mハードル準決勝には、黒川和樹(法大)が登場する。前日の予選はシーズンベストの48秒71で5組3着で着順通過。昨年のオレゴン大会も準決勝進出を果たしており、日本勢では2005年の為末大(銅メダル)以来の決勝進出が懸かる。
1時50分からは女子400mハードル予選が行われ、日本勢は追加代表入りとなった山本亜美(立命大)と宇都宮絵莉(長谷川体育施設)が世界に挑む。ともに初出場。2011年テグ大会の久保倉里美以来となる準決勝進出となるか。
このほか、この日は女子100mの準決勝(日本時間3時35分)・決勝(4時50分)が実施。3大会連続6度目の大会制覇を狙うシェリーアン・フレイザー・プライス(ジャマイカ)、全米選手権覇者で予選トップタイム(10秒92/+0.4)だったシャカリ・リチャードソン、世界歴代5位タイの10秒65を持つシェリカ・ジャクソン(ジャマイカ)、ダイヤモンドリーグ4勝と好調のM.J.タル―(コートジボワール)らがぶつかり合う。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.04.30
5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場
2025.04.30
26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得
2025.04.30
100mH寺田明日香 恩師の訃報に「熱意と愛情を少しでも次の世代へ引き継げるように」
-
2025.04.30
-
2025.04.30
2025.04.29
100mH田中佑美が予選トップ通過も決勝棄権「故障ではない」昨年の結婚も明かす/織田記念
2025.04.28
100mH田中佑美が国内初戦「ここから毎週のように緊張する」/織田記念
-
2025.04.26
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.01
-
2025.04.12
-
2025.04.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.04.30
5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場
5月3日に行われる静岡国際のエントリーリストが更新され、現時点で欠場届を提出した選手が判明した。 男子100mはパリ五輪代表の坂井隆一郎(大阪ガス)が欠場。坂井は4月13日の出雲陸上で脚を痛め、29日の織田記念の出場も見 […]
2025.04.30
26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得
世界陸連(WA)は4月29日、2026年に新設する「世界陸上アルティメット選手権」の大会500日前を受け、昨年のパリ五輪の金メダリストに出場資格を与えることを発表した。女子やり投で金メダルを獲得した北口榛花(JAL)も含 […]
2025.04.30
100mH寺田明日香 恩師の訃報に「熱意と愛情を少しでも次の世代へ引き継げるように」
福島千里や寺田明日香ら女子短距離を中心に数々の名選手を育成した中村宏之氏が4月29日に79歳で他界したことを受け、寺田が自身のSNSを更新して思いを綴った。 寺田は北海道・恵庭北高時代に中村氏の指導を受け、100mハード […]
2025.04.30
9月の東京世界陸上に都内の子どもを無料招待 引率含め40,000人 6月から応募スタート
東京都は今年9月に国立競技場をメイン会場として開かれる世界選手権に都内の子どもたちを無料招待すると発表した。 「臨場感あふれる会場での観戦を通じて、都内の子供たちにスポーツの素晴らしさや夢と希望を届ける」というのが目的。 […]
2025.04.30
新しい形の競技会「THE GAME」が9月14日 大阪・万博記念競技場で開催決定!
「陸上競技の魅力を最大限に引き出し、観客と選手の双方にとって忘れられない体験を」をコンセプトに、三重県で開催されてきた『THE GAME』。今年は会場を大阪府。万博記念競技場を移して、9月14日に行われることが決まった。 […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)