HOME 国内、世界陸上、日本代表
王者・山西利和20km競歩史上3人目の3連覇へ「深みをレースで表現したい」/ブダペスト世界陸上
王者・山西利和20km競歩史上3人目の3連覇へ「深みをレースで表現したい」/ブダペスト世界陸上

世界王者として3連覇を目指す男子20km競歩の山西利和

8月19日から始まるブダペスト世界陸上。注目の日本代表たちをピックアップする。

世界王者として臨む、自身3度目の世界選手権。つまり、初出場の19年ドーハ大会から男子20km競歩の山西利和(愛知製鋼)は一度も世界選手権で敗れてない。ただ、「3連覇がかかるから何があるというわけではない」と言うのがいかにも山西らしい。

オレゴン大会を制し、「ワイルドカード」として出場権を持つため、今年2月の日本選手権など国内レースは回避。5月のポルトガルのレースが今年初戦だった。そこでは1時間20分58秒で3位となり、「勝ちに行った試合でしたし、警告が2つついたことも反省点」と振り返る。

広告の下にコンテンツが続きます

そうした目の前のトレーニング・試合に一喜一憂せず、「ここから経験値と冬季練習でやってきたことを照らし合わせて調整していきたい」。焦らず、じっくりとスタートラインに立つつもりでいる。

山西は「自分でレースをデザインしていく」スタイルでライバルたちの“マーク”を振り払い、抑えてきた。「(マークを)受けて立てる実力が大事」だというのが山西の言う「王道」である。

男子20km競歩は大会の開幕を告げる19日の朝8時50分、ブダペストの象徴でもある「英雄広場」発着で行われる。この種目の3連覇となれば、2003年、05年07年を制したジェファーソン・ペレス(エクアドル)以来、史上2人目。

「もちろん、3連覇をターゲットにしていますが、過去の実績が戦うのではなく、今の僕が相手と戦うだけ」。ただ、「泥臭く積み上げてきたものが形になればいいし、深みをレースで表現したい。日本では夕方のレースなので、観ている人に何か伝わればいいなと思います」と、自らの思い、信念、取り組んできたものをその歩きに込める。

文/向永拓史

■男子20km競歩(日本時間)
8月19日(土) 15時50分~

8月19日から始まるブダペスト世界陸上。注目の日本代表たちをピックアップする。 世界王者として臨む、自身3度目の世界選手権。つまり、初出場の19年ドーハ大会から男子20km競歩の山西利和(愛知製鋼)は一度も世界選手権で敗れてない。ただ、「3連覇がかかるから何があるというわけではない」と言うのがいかにも山西らしい。 オレゴン大会を制し、「ワイルドカード」として出場権を持つため、今年2月の日本選手権など国内レースは回避。5月のポルトガルのレースが今年初戦だった。そこでは1時間20分58秒で3位となり、「勝ちに行った試合でしたし、警告が2つついたことも反省点」と振り返る。 そうした目の前のトレーニング・試合に一喜一憂せず、「ここから経験値と冬季練習でやってきたことを照らし合わせて調整していきたい」。焦らず、じっくりとスタートラインに立つつもりでいる。 山西は「自分でレースをデザインしていく」スタイルでライバルたちの“マーク”を振り払い、抑えてきた。「(マークを)受けて立てる実力が大事」だというのが山西の言う「王道」である。 男子20km競歩は大会の開幕を告げる19日の朝8時50分、ブダペストの象徴でもある「英雄広場」発着で行われる。この種目の3連覇となれば、2003年、05年07年を制したジェファーソン・ペレス(エクアドル)以来、史上2人目。 「もちろん、3連覇をターゲットにしていますが、過去の実績が戦うのではなく、今の僕が相手と戦うだけ」。ただ、「泥臭く積み上げてきたものが形になればいいし、深みをレースで表現したい。日本では夕方のレースなので、観ている人に何か伝わればいいなと思います」と、自らの思い、信念、取り組んできたものをその歩きに込める。 文/向永拓史 ■男子20km競歩(日本時間) 8月19日(土) 15時50分~

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.18

駒大4年生4本柱は主要区間を熱望! 主将・山川拓馬「エース区間に挑みたい」 佐藤圭汰「しっかり走って恩返しを」

第102回箱根駅伝で3年ぶりの総合優勝を狙う駒大が12月18日、オンラインで合同会見を行い、エントリー選手が出席した。 今季の駒大は4年生の4人が強力。それぞれ希望区間を問われると、主将の山川拓馬は2区と5区、伊藤蒼唯は […]

NEWS 箱根駅伝Stories/青学大3連覇へ、過去最高レベルの戦力 「チームを勝たせる走り」を結集

2025.12.18

箱根駅伝Stories/青学大3連覇へ、過去最高レベルの戦力 「チームを勝たせる走り」を結集

前回優勝メンバーから6人が卒業 前回、10時間41分19秒の大会新記録で連覇を飾ったメンバーから6人が卒業。それも4区で歴代2位の好タイムをマークした太田蒼生(現・GMOインターネットグループ)に5、6区連続区間新で、「 […]

NEWS 横山隆義氏が死去 由良育英高でインターハイ2度の総合V 全国高校駅伝でも準優勝に導く

2025.12.18

横山隆義氏が死去 由良育英高でインターハイ2度の総合V 全国高校駅伝でも準優勝に導く

鳥取・由良育英高(現・鳥取中央育英高)の陸上部顧問として、インターハイで2度の総合優勝に導き、高校駅伝でも全国大会で2度の準優勝を果たした横山隆義氏が、12月15日、肺炎のため亡くなった。81歳だった。 横山氏は1944 […]

NEWS 26年7月に第1回U23アジア選手権開催が決定! アジア跳躍選手権も実施予定

2025.12.18

26年7月に第1回U23アジア選手権開催が決定! アジア跳躍選手権も実施予定

アジア陸連は11月に理事会を開催し、2026年7月9日から12日の日程で、第1回U23アジア選手権を中国・オルドスで開催することを発表した。 陸上競技では、U18やU20など年齢別の競技会が実施されており、U20カテゴリ […]

NEWS 中大・吉居駿恭主将「一番恩返しできるのが優勝」 溜池一太は初マラソン意向も「箱根だけしか考えていない」

2025.12.18

中大・吉居駿恭主将「一番恩返しできるのが優勝」 溜池一太は初マラソン意向も「箱根だけしか考えていない」

第102回箱根駅伝で30年ぶりとなる総合優勝を狙う中大が12月18日、東京・八王子市の多摩キャンパスで合同取材を開いた。 主将の吉居駿恭(4年)は「昨年の11月中旬くらいに(総合優勝の)目標を立てました。昨年の全日本の結 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年1月号 (12月12日発売)

2026年1月号 (12月12日発売)

箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳

page top