2023.06.20
◇インターハイ南関東地区大会(6月16日~19日/山梨・小瀬スポーツ公園競技場)最終日
夏の北海道インターハイを懸けた南関東地区大会の4日目が行われ、女子4×400mリレーの激闘を市船橋(千葉)が3分42秒08で制覇。2走を務めた杉本心結(2年)が100m、200m、4×100mリレーを併せた4冠を達成した。
前日までの3種目にフル回転した2年生エース。その疲れを微塵も感じさせず、最後の4×400mにピカイチのパフォーマンスをもってきた。
大会前の持ちタイム1位、および前日に行われた予選のトップ通過は相洋(神奈川)。市船橋の予選タイムは全体の3番目で、相洋との差は3秒ほど。ただし予選の市船橋は杉本を温存していた。
決勝の2走に加わった杉本。400mハードル2位の志水芹菜(3年)から好位置でバトンを受けると、「前半は抑える作戦。200mでも後半が得意なので、そのイメージで走りました」とトップに浮上した。
これを足掛かりに、3、4走の激闘を制した市船橋。400m優勝の宮地利璃香(3年)が相洋を抜いてトップでゴールした瞬間、杉本の4冠が達成された。
「200mとマイルは自信があったので、ポイントは100mでした。100mで1位を取れたことで、(4冠への)流れをつかみました」と杉本は言う。
2年前の全中100m6位の好素材ながら、昨年はケガで苦しんだ。南関東大会には出場すらしていない。そんな雌伏の時もあったが、冬季にひ弱だった身体の強化すると、たちまち開花した。
6月4日のU20日本選手権200mでは、1年前のインターハイ覇者・藏重みう(甲南大)と同記録着差ありとなる「MIU決戦」に勝利。指導する後藤彰英監督すら、「ブレイクの予兆はありましたが、これほど突き抜けるとは」と驚く。
「イチフナの冬季をやり切った自信があるので、インターハイは全種目で全力を尽くしたいです。目標は4種目入賞です」と杉本。どれかの種目に気持ちを偏らせるのでなく、「ぜんぶがんばる」。インターハイの舞台を瑞々しく、そして逞しく走り抜く。
写真/船越陽一郎
インターハイ南関東地区大会の優勝者をチェック
●男子 100m 武藏大地(板橋3東京) 10秒59(-0.9) 200m 山﨑天心(城西2東京) 21秒12(+2.0) 400m 正野巧磨(東海大浦安3千葉) 47秒19 800m 寺田向希(國學院久我山3東京) 1分53秒64 1500m 吉倉ナヤブ直希(早稲田実3東京)3分49秒97 5000m 平井璃空(拓大一3東京) 14分19秒17 110mH 山中恭介(市船橋3千葉) 14秒14(-1.1) 400mH 志村 武(日本工大駒場3東京) 50秒92 3000m障害 辻 昂介(拓大一3東京)9分03秒29 5000m競歩 向井優太郎(我孫子3千葉) 22分14秒01 4×100mR 城西(東京) 39秒95=大会新 4×400m 城西(東京) 3分10秒31 走高跳 福士 湊(明星学園3東京) 2m17 棒高跳 村社亮太(日体大柏3千葉) 5m21 走幅跳 北浪佑磨(幕張総合2千葉) 7m38(+4.1) 三段跳 小口 海(東京学館船橋3千葉) 14m98(+0.4) 砲丸投 草場孜温(身延3山梨) 15m08 円盤投 亀井 翔(上野原3山梨) 46m40 ハンマー投 古谷聖人(小田原城北工3神奈川) 61m56 やり投 國安大悟(片倉3東京) 60m54 八種競技 宮下輝一(市船橋1千葉)5682点 ●女子 100m 杉本心結(市船橋2千葉) 12秒08(-1.9) 200m 杉本心結(市船橋2千葉) 24秒29(-0.4) 400m 宮地利璃香(市船橋3千葉)55秒07 800m 田村遥香(法政二3神奈川) 2分12秒45 1500m ジェシンタ・ニョカビ(白鵬女2神奈川)4分17秒31 3000m カジェシンタ・ニョカビ(白鵬女2神奈川)9分10秒70 100mH 及川理子(法政二3神奈川)14秒04(-3.0) 400mH 村松瑠奈(八王子2東京) 59秒77 5000m競歩 須本春菜(成田3千葉)24分56秒69 4×100mR 市船橋(千葉) 46秒13 4×400mR 宮崎商 3分46秒75 走高跳 中村菜結(法政二2神奈川)1m67 棒高跳 吉澤珠理(日体大柏3千葉) 3m91=大会新 走幅跳 宮本里乃亜(東京3東京) 6m12(+0.9)=大会新 三段跳 中村咲良(八王子3東京)12m45(+3.3) 砲丸投 オボルディ衣乃帆(成田3千葉)13m55 円盤投 桑原安那(平塚江南3神奈川) 38m43 ハンマー投 小野寺結菜(木更津総合2千葉)45m40 やり投 谷山彩葉(野津田3東京) 45m59 七種競技 下元香凜(白梅学園3東京)5078点
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