2023.04.30
FOCUS! 高校生INTERVIEW
尾濱 太陽 Ohama Taiyo
西条農高3広島
活躍中の注目高校アスリートをフォーカスして紹介! 昨年のU18大会男子ハンマー投で優勝した尾濱太陽選手(西条農高3広島)にインタビューしました。3月にいきなり自己ベストをマークし、上々のシーズンイン。昨年、13年ぶりの高校記録(68m99/山口翔輝夜選手、兵庫・社高/現・筑波大)が生まれた種目ですが、その先の大きな目標を掲げています。
昨年のU18大会覇者
――3年生に進級する前に、3月21日の広島県投てき記録会でマークした高2歴代6位の62m50をマークしました。
尾濱 この時は前日まで全く調子が良くなくて、あまり期待ができませんでしたが、当日はしっかり脱力してハンマーを“振る”ことができました。ただ、1投目で62m50を出した後は2投とも「もっと行ける」と思って力んでファウルしてしまったのが少し悔しいです。
――まだまだ満足していない様子ですが、それだけ冬季練習はしっかり積めたということですか?
尾濱 筋力アップはもちろん、チューブトレーニングを多めに入れたり、空ターンなどやったり、技術面もしっかり取り組みました。チューブは右脚に巻いて負荷をかけ、ターンの入りからキャッチの局面までを速くできるようにしました。ウエイトトレーニングでは、主にクリーン、スナッチ、スクワット、デッドリフトなどです。冬季の最初の頃は腰を痛めていてあまり追い込めませんでしたが、前半にできなかった分は冬季の後半に取り返しました。
――もちろん、投げ込みも。
尾濱 多い日は30~40本。4~5割程度の力感でかたちを意識して投げていました。
――レベルアップできた手応えをつかめましたか?
尾濱 寒さもあってあまり身体が動かないので、あまり手応えはありませんでした。でも、記録のアベレージは上がっていたので、少しずつ筋力はついていたと思います。
――どんな投げを理想としていますか?
尾濱 ハンマーの軌道を大きくして、リズムの良い投げを意識しています。
――2022年を振り返っていかがですか。
尾濱 全国で戦える選手になりたいとは思っていましたが、1年時の自己ベストは45m91で、シーズンインしてからも全国で戦えるレベルは見えていませんでした。でも、6月の中国大会(58m64で優勝)あたりから「全国を狙えるな」と思い始めました。
――徳島インターハイは6位、栃木国体少年Aは5位、U18大会は優勝しました
尾濱 インターハイは初めての全国大会でしたが、強い人たちと戦えることが楽しく、ほど良い緊張感の中で試合ができました。国体はインターハイで勝てなかった3年生に対してリベンジの気持ちで出場しました。ただ、ずっと力が入ったままで投げの形がうまくできなかったです。U18大会も優勝しましたが、技術が追いついていなくて、納得できる投げができませんでした。
昨年のU18大会覇者
――3年生に進級する前に、3月21日の広島県投てき記録会でマークした高2歴代6位の62m50をマークしました。 尾濱 この時は前日まで全く調子が良くなくて、あまり期待ができませんでしたが、当日はしっかり脱力してハンマーを“振る”ことができました。ただ、1投目で62m50を出した後は2投とも「もっと行ける」と思って力んでファウルしてしまったのが少し悔しいです。 ――まだまだ満足していない様子ですが、それだけ冬季練習はしっかり積めたということですか? 尾濱 筋力アップはもちろん、チューブトレーニングを多めに入れたり、空ターンなどやったり、技術面もしっかり取り組みました。チューブは右脚に巻いて負荷をかけ、ターンの入りからキャッチの局面までを速くできるようにしました。ウエイトトレーニングでは、主にクリーン、スナッチ、スクワット、デッドリフトなどです。冬季の最初の頃は腰を痛めていてあまり追い込めませんでしたが、前半にできなかった分は冬季の後半に取り返しました。 ――もちろん、投げ込みも。 尾濱 多い日は30~40本。4~5割程度の力感でかたちを意識して投げていました。 ――レベルアップできた手応えをつかめましたか? 尾濱 寒さもあってあまり身体が動かないので、あまり手応えはありませんでした。でも、記録のアベレージは上がっていたので、少しずつ筋力はついていたと思います。 ――どんな投げを理想としていますか? 尾濱 ハンマーの軌道を大きくして、リズムの良い投げを意識しています。 ――2022年を振り返っていかがですか。 尾濱 全国で戦える選手になりたいとは思っていましたが、1年時の自己ベストは45m91で、シーズンインしてからも全国で戦えるレベルは見えていませんでした。でも、6月の中国大会(58m64で優勝)あたりから「全国を狙えるな」と思い始めました。 ――徳島インターハイは6位、栃木国体少年Aは5位、U18大会は優勝しました 尾濱 インターハイは初めての全国大会でしたが、強い人たちと戦えることが楽しく、ほど良い緊張感の中で試合ができました。国体はインターハイで勝てなかった3年生に対してリベンジの気持ちで出場しました。ただ、ずっと力が入ったままで投げの形がうまくできなかったです。U18大会も優勝しましたが、技術が追いついていなくて、納得できる投げができませんでした。好物はイチゴ!スイーツも
――陸上を始めたきっかけを教えてください。 尾濱 中学校は部活に入らないといけないので、とりあえず陸上部に入って最初は短距離をやっていました。体育の先生から「ガタイが良いから砲丸投をやってみたら?」と言われて、2年生から砲丸投げを始めました。大した記録は残せませんでしたが、楽しかったです。それまで何かをしっかり取り組めたことがなかったので、自信がついて高校でも続けようという気持ちになりました。 ――西条農高に進んだ当初の目標は? 尾濱 砲丸投での中国大会入賞が目標でした。それは1年生の中国新人で6位に入って達成できました。 ――ハンマー投に転向した経緯は? 尾濱 先輩が練習しているのを見て、「やってみたい」と思っていましたし、顧問の大林和彦先生から「やってみないか?」と言われて、1年の秋から本格的に始めました。 ――砲丸投とは違う技術が必要ですよね。 尾濱 最初は全然、回れなかったです。西条農では、ハンマー投は最初のスウィングで5000回やらないと、次のターンに進めないというルールがあります。夜に寮で先輩に教えてもらいながら、汗だくになってひたすら回し続けて、1ヵ月から2ヵ月ぐらいかかりましたけど、5000回をやりました。体力的にはきつかったけれど、楽しかったのでがむしゃらに回していました。 ――ハンマー投の魅力は? 尾濱 砲丸投や円盤投に比べて、より遠くに飛ばせるところがおもしろいです。 [caption id="attachment_100356" align="alignnone" width="800"]
尾濱太陽のプロフィール
◎おはま・たいよう/2005年6月2日生まれ。広島・倉橋中―西条農高。中学時代は、3年時の広島県中学通信大会で砲丸投4位が最高。高校1年のシーズンは砲丸投をメインにインターハイ広島県大会7位、県新人大会3位、中国新人大会6位の成績を残す。ハンマー投は1年夏から試合に出場。昨シーズンは3月に46m81を放つと、試合のたびに記録を伸ばし、インターハイでは6位(59m14)に入った。9月の県新人で初めて60mオーバー(61m48)を記録すると、栃木国体では5位(60m96)入賞。U18大会は58m97で制した。今季はハンマー投に加え、円盤投でも全国を狙う予定。自己ベストはハンマー投62m50(23年)、円盤投42m55(22年)、砲丸投13m32(22年) [caption id="attachment_100357" align="alignnone" width="800"]
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.04.30
【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」
-
2025.04.30
-
2025.04.30
-
2025.04.30
-
2025.04.30
-
2025.04.30
2025.04.29
100mH田中佑美が予選トップ通過も決勝棄権「故障ではない」昨年の結婚も明かす/織田記念
-
2025.04.28
-
2025.04.26
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.01
-
2025.04.12
-
2025.04.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.04.30
【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」
山梨学大の上田誠仁顧問の月陸Online特別連載コラム。これまでの経験や感じたこと、想いなど、心のままに綴っていただきます! 第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」 昨年は記念大会となる第100回箱根駅伝が開催され […]
2025.04.30
【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦
FOCUS! 高校生INTERVIEW 山田大智 Yamada Daichi 西脇工高3兵庫 2025年シーズンが本格的に始まり、高校陸上界では記録会、競技会が次々と開かれています。その中で好記録も生まれており、男子50 […]
2025.04.30
5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場
5月3日に行われる静岡国際のエントリーリストが更新され、現時点で欠場届を提出した選手が判明した。 男子100mはパリ五輪代表の坂井隆一郎(大阪ガス)が欠場。坂井は4月13日の出雲陸上で脚を痛め、29日の織田記念の出場も見 […]
2025.04.30
26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得
世界陸連(WA)は4月29日、2026年に新設する「世界陸上アルティメット選手権」の大会500日前を受け、昨年のパリ五輪の金メダリストに出場資格を与えることを発表した。女子やり投で金メダルを獲得した北口榛花(JAL)も含 […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)