2023.03.17
日本長距離界のホープ、躍進の要因は「練習の継続」にあり!!
社会人3年目の太田智樹(トヨタ自動車)の活躍が目覚ましい。昨年の日本選手権は10000mで5位入賞。今年1月のニューイヤー駅伝では大迫傑を抑えて3区区間賞と活躍。さらに、2月の丸亀ハーフマラソンでは日本記録にあと8秒と迫る好走を見せた。その好調の要因は「練習の継続」にあり。シューズの履き分け、気になる部位のケア等々、その秘訣に迫った。
結果を出し続けた社会人3年目、駅伝・ハーフで快走
2022-23年シーズン、日本男子長距離界で活躍が目立った1人が、太田智樹(トヨタ自動車)だろう。社会人2年目の2021年11月に10000mで日本歴代6位(当時)となる27分33秒13の好記録をマーク。社会人3年目は、その記録こそ塗り替えることはなかったが、高いレベルで安定感を見せ、試合で結果を出し続けた。
今年のニューイヤー駅伝(全日本実業団対抗駅伝)では、3区(13.6km)で区間賞を獲得。23位で受けたタスキを5位まで押し上げ、見事に立て直しに成功した。
GMOインターネットグループの一員として出場したプロランナー・大迫傑(Nike)に対しても、「大迫さんが前に出ようとしても、絶対に前に出したくなかった」と果敢なレースを見せる。そして、最後は競り勝って、次走者にタスキをつないだ。
さらに、2月5日の香川丸亀国際ハーフマラソンでは、世界歴代4位(57分59秒)の記録を持つアレクサンダー・ムティソ(ケニア/NDソフト)ら外国人勢に付いていき、日本記録を上回るペースでレースを進めた。最後はペースダウンし、惜しくも日本記録には8秒届かなかったものの、日本歴代3位となる1時間0分08秒の好記録で走り切った。
今や、日本のトップランナーの1人と言っていい。
「この2年、丸亀が開催されていたら、1時間を切れる力がある日本人選手はいっぱいいたと思う。そんななか、自分に日本記録を出すチャンスが回ってきたのに、出すことができなかった。もう少しスピードを強化していかなければ、と感じました」
丸亀のレース後、太田の口から反省の言葉がついて出たのは、日本記録更新に手応えがあったからだろう。
「間違いなく、継続して練習ができたっていう自信がありました」
そう言い切れるほど、充実したトレーニングができていた。記録更新は持ち越しとなったが、今季の躍進はまさに“継続して練習ができた”ことにあった。
自分の身体をよく知り、シューズを履き分け
「どんなに強い選手でも、ケガをして練習ができない以上は強くなれない。“練習をやりすぎないこと”や“ケア”は大事にしています。自分は結構痛みに強いほうで、痛みがあっても練習をやってしまうのですが、本当にまずいなと思った時にはやめます。そういう決断をするのも勇気がいると思うので難しいですが、だからこそ、自分の身体をよく知っておくことが大事だと思います」
自分の身体に向き合うからこそ、トレーニング内容や身体の状態に応じて、シューズも細かく履き分け、故障を未然に防ぐとともに、練習効果を最大限に引き上げることを目指しているという。
陸上競技を本格的に始めた中学時代から一貫してアシックスのシューズを愛用している太田だが、現在、トラックでのインターバル走などのスピードトレーニングでは、反発性と軽量さを備えたSORTIEMAGIC RP 6を履く。強度の高い練習であえて薄底レーシングシューズを履くことで、脚を強化するのが狙いだ。
スピードトレーニングでも足部に痛みや不安がある場合、またレースペース相当で走る重要な練習の時には、厚底レーシングシューズのMETASPEED SKYもしくはMETASPEED SKY+を着用して臨んでいる。
「母趾球付近を痛めた時にMETASPEED SKYを履いて練習をしたら、クッションに足が守られる感じでした。僕の場合、薄底シューズだとふくらはぎを結構使うタイプなのでダメージが大きいですし、足裏にもダイレクトに着地衝撃があるのですが、METASPEED SKYではそういった負担が軽減されました」
ジョグの際にも、太田はクッション性を重視してシューズを選んでおり、普段はNOVABLAST 3を履くことが多い。
「見た目はごつごつして重厚感がありますが、足を入れてみると重さは気にならないし、キロ4分ぐらいまでのペースなら対応できると思います。何よりも、クッションがあって、足に優しいところが履いている理由です」
また、NOVABLAST 3よりもさらに厚みがあり、よりやわらかなクッション性のあるSUPERBLASTも併用。より軽量なEVORIDE SPEEDは、少し速めのジョグの際に着用している。
「シューズによって走り方も変わることもあるし、足へのダメージは特に違う。自分に合うシューズを選ぶことは大事だと思います」

少し速めのジョグでは「EVORIDE SPEED」を履いて走っている
自分に合ったシューズを選び、目的に応じて履き分けることが、継続した練習ができるポイントだった。そして現在、ロードレースで勝負シューズに選んでいるのがMETASPEED SKYだ。
「アシックスはいきなり厚底シューズを出すのではなく、少しずつソールが厚くなっていってMETASPEEDシリーズに至った印象があります。なので、METASPEED SKYは最初に足を入れた時から対応しやすかったです。足へのダメージが少なく、本当に楽に速く走れる感覚がありました。同じペースで走っても、(薄底シューズ着用時とは)余裕度が違うのを感じました」
METASPEEDシリーズは、ストライド型ランナーに適したSKY、より反発力を求めるストライド型ランナーに向けたSKY+、ピッチ型のランナーに適したEDGE+の3タイプがある。太田の場合、練習ではSKYとSKY+の両方を履くが、レースではより自分の感覚に合ったSKYを選んでいる。それが最近の相次ぐハイパフォーマンスにつながっている。
高まったケアへの意識、故障を防ぎ練習効果を最大化
もう1つ、練習の継続のカギが“ケア”にある。大学時代から後脛骨筋(足首の内側)の痛みを抱えており、ストレッチは欠かさない。また、「足の裏のアーチが落ちやすい」と言い、ゴルフボールやテニスボールを活用し、足の裏をほぐすことも日課にしている。これらも自分の弱点を把握しているからこその取り組みだ。さらには、厚底シューズを使いこなすために股関節周りのストレッチも取り入れている。
「厚底シューズは、お尻周りとかハムストリングスなど大きめの筋肉を使うので、うまく使えるように股関節を伸ばしたり、それらの筋肉を鍛えたりしています」
また、チームとしては、世界選手権に2度出場した元スプリンターの小林雄一さんを定期的に招き、動きづくりを行なっている。強制ではなく、希望者のみの参加だが、太田はこれにも積極的に参加している。さらには、活動拠点の愛知県田原市内にある蔵王山の起伏を走り込んで、脚筋力を強化している。

骨盤まわりの筋力強化に鉄アレイを持ったランジなどに取り組んでいる太田。ジョグ全般や補強運動などの時はクッション性のある「SUPERBLAST」を履くことが多い
これまで補強運動には、ケガをした時を除けば、あまりやってこなかったというが、少しずつ取り組むようになった。撮影スタッフが訪れたこの日も、太田はダンベルを用いてランジを行なっていた。結果が伴うにしたがって、意識にも変化が出てきたということなのだろう。
反発性のあるカーボンプレート入りシューズの登場で身体への負荷が増しているとともに、負荷がかかる部位も以前とは異なってきた。それに対応するには負荷に負けないだけの筋力や柔軟性が求められ、なおかつ特定の部位に負荷が集中することを防ぐためにシューズを履き分けていく。それらをトータルして練習効果を最大化していくことが“新時代のトレーニング”と言えるだろう。
まずは10000mで世界へ、「応援される選手になりたい」
太田は、今夏のブダペスト世界選手権、そして、来年に迫ったパリ五輪には10000mで出場することを目標に掲げている。大学時代は、どちらかと言えば、ロードを得意としている印象があったが、社会人になってからはロードでもトラックでも活躍を見せており、昨年の日本選手権10000mでは5位入賞を果たした。
「正直、10000mでここまで結果を出せると思っていませんでした。いつかはマラソンに挑戦したいと思っていますが、最近のマラソンを見ていると、ある程度スピードがないと勝負できない。やれるところまでは10000mをやりたいと思っています」
まずはトラックでスピードを磨き、世界に挑むつもりだ。そして、その先にマラソン挑戦を見据えている。ただ、トヨタ自動車に入社した当初から、そのような高い志を持っていたわけではなかったという。
「昔から言っているんですけど、“応援される選手”になりたいなって思っていて、そこまで具体的なビジョンを持って入ったわけではなかったし、日本代表にこだわっていたわけでもありません。でも、まわりにオリンピック選手や世界選手権に出場した選手がいて、そういったレースを見て、自分も日本代表になってみたいと思うようになりました」
チームからは、東京オリンピックに服部勇馬、オレゴン世界選手権に西山雄介と、立て続けに男子マラソンの日本代表を輩出している。レベルの高い環境に身を置き、太田の目線も少しずつ高くなっていった。すでに太田は“応援される選手”になっているようにも思えるが、日本代表として世界大会に出場することができれば、より多くの応援を集めることになるだろう。
太田の同期には、東京五輪10000m代表の相澤晃(旭化成)、伊藤達彦(Honda)をはじめ、今の日本長距離界を牽引する選手が多く、“花の97年生まれ”などと称されることがある。太田もまた、中学時代からこの世代を牽引してきた選手の1人。そして、シニアでも日本のトップになろうとしている。
国内でトップになっても、ブダペスト世界選手権、パリ五輪に出られるわけではない。それでも、可能性がある限り、太田は挑み続ける。社会人になって着実にステップを重ね、迎える4年目のシーズンは、太田にとってさらなる飛躍の1年になるに違いない。

文/福本ケイヤ
太田智樹も実践する新時代のトレーニングはコチラ
日本長距離界のホープ、躍進の要因は「練習の継続」にあり!!
社会人3年目の太田智樹(トヨタ自動車)の活躍が目覚ましい。昨年の日本選手権は10000mで5位入賞。今年1月のニューイヤー駅伝では大迫傑を抑えて3区区間賞と活躍。さらに、2月の丸亀ハーフマラソンでは日本記録にあと8秒と迫る好走を見せた。その好調の要因は「練習の継続」にあり。シューズの履き分け、気になる部位のケア等々、その秘訣に迫った。結果を出し続けた社会人3年目、駅伝・ハーフで快走
2022-23年シーズン、日本男子長距離界で活躍が目立った1人が、太田智樹(トヨタ自動車)だろう。社会人2年目の2021年11月に10000mで日本歴代6位(当時)となる27分33秒13の好記録をマーク。社会人3年目は、その記録こそ塗り替えることはなかったが、高いレベルで安定感を見せ、試合で結果を出し続けた。 今年のニューイヤー駅伝(全日本実業団対抗駅伝)では、3区(13.6km)で区間賞を獲得。23位で受けたタスキを5位まで押し上げ、見事に立て直しに成功した。 GMOインターネットグループの一員として出場したプロランナー・大迫傑(Nike)に対しても、「大迫さんが前に出ようとしても、絶対に前に出したくなかった」と果敢なレースを見せる。そして、最後は競り勝って、次走者にタスキをつないだ。 さらに、2月5日の香川丸亀国際ハーフマラソンでは、世界歴代4位(57分59秒)の記録を持つアレクサンダー・ムティソ(ケニア/NDソフト)ら外国人勢に付いていき、日本記録を上回るペースでレースを進めた。最後はペースダウンし、惜しくも日本記録には8秒届かなかったものの、日本歴代3位となる1時間0分08秒の好記録で走り切った。 今や、日本のトップランナーの1人と言っていい。 「この2年、丸亀が開催されていたら、1時間を切れる力がある日本人選手はいっぱいいたと思う。そんななか、自分に日本記録を出すチャンスが回ってきたのに、出すことができなかった。もう少しスピードを強化していかなければ、と感じました」 丸亀のレース後、太田の口から反省の言葉がついて出たのは、日本記録更新に手応えがあったからだろう。 「間違いなく、継続して練習ができたっていう自信がありました」 そう言い切れるほど、充実したトレーニングができていた。記録更新は持ち越しとなったが、今季の躍進はまさに“継続して練習ができた”ことにあった。自分の身体をよく知り、シューズを履き分け
「どんなに強い選手でも、ケガをして練習ができない以上は強くなれない。“練習をやりすぎないこと”や“ケア”は大事にしています。自分は結構痛みに強いほうで、痛みがあっても練習をやってしまうのですが、本当にまずいなと思った時にはやめます。そういう決断をするのも勇気がいると思うので難しいですが、だからこそ、自分の身体をよく知っておくことが大事だと思います」 自分の身体に向き合うからこそ、トレーニング内容や身体の状態に応じて、シューズも細かく履き分け、故障を未然に防ぐとともに、練習効果を最大限に引き上げることを目指しているという。 陸上競技を本格的に始めた中学時代から一貫してアシックスのシューズを愛用している太田だが、現在、トラックでのインターバル走などのスピードトレーニングでは、反発性と軽量さを備えたSORTIEMAGIC RP 6を履く。強度の高い練習であえて薄底レーシングシューズを履くことで、脚を強化するのが狙いだ。 スピードトレーニングでも足部に痛みや不安がある場合、またレースペース相当で走る重要な練習の時には、厚底レーシングシューズのMETASPEED SKYもしくはMETASPEED SKY+を着用して臨んでいる。 「母趾球付近を痛めた時にMETASPEED SKYを履いて練習をしたら、クッションに足が守られる感じでした。僕の場合、薄底シューズだとふくらはぎを結構使うタイプなのでダメージが大きいですし、足裏にもダイレクトに着地衝撃があるのですが、METASPEED SKYではそういった負担が軽減されました」 ジョグの際にも、太田はクッション性を重視してシューズを選んでおり、普段はNOVABLAST 3を履くことが多い。 「見た目はごつごつして重厚感がありますが、足を入れてみると重さは気にならないし、キロ4分ぐらいまでのペースなら対応できると思います。何よりも、クッションがあって、足に優しいところが履いている理由です」 また、NOVABLAST 3よりもさらに厚みがあり、よりやわらかなクッション性のあるSUPERBLASTも併用。より軽量なEVORIDE SPEEDは、少し速めのジョグの際に着用している。 「シューズによって走り方も変わることもあるし、足へのダメージは特に違う。自分に合うシューズを選ぶことは大事だと思います」 [caption id="attachment_95300" align="alignnone" width="800"]
少し速めのジョグでは「EVORIDE SPEED」を履いて走っている[/caption]
自分に合ったシューズを選び、目的に応じて履き分けることが、継続した練習ができるポイントだった。そして現在、ロードレースで勝負シューズに選んでいるのがMETASPEED SKYだ。
「アシックスはいきなり厚底シューズを出すのではなく、少しずつソールが厚くなっていってMETASPEEDシリーズに至った印象があります。なので、METASPEED SKYは最初に足を入れた時から対応しやすかったです。足へのダメージが少なく、本当に楽に速く走れる感覚がありました。同じペースで走っても、(薄底シューズ着用時とは)余裕度が違うのを感じました」
METASPEEDシリーズは、ストライド型ランナーに適したSKY、より反発力を求めるストライド型ランナーに向けたSKY+、ピッチ型のランナーに適したEDGE+の3タイプがある。太田の場合、練習ではSKYとSKY+の両方を履くが、レースではより自分の感覚に合ったSKYを選んでいる。それが最近の相次ぐハイパフォーマンスにつながっている。
高まったケアへの意識、故障を防ぎ練習効果を最大化
もう1つ、練習の継続のカギが“ケア”にある。大学時代から後脛骨筋(足首の内側)の痛みを抱えており、ストレッチは欠かさない。また、「足の裏のアーチが落ちやすい」と言い、ゴルフボールやテニスボールを活用し、足の裏をほぐすことも日課にしている。これらも自分の弱点を把握しているからこその取り組みだ。さらには、厚底シューズを使いこなすために股関節周りのストレッチも取り入れている。 「厚底シューズは、お尻周りとかハムストリングスなど大きめの筋肉を使うので、うまく使えるように股関節を伸ばしたり、それらの筋肉を鍛えたりしています」 また、チームとしては、世界選手権に2度出場した元スプリンターの小林雄一さんを定期的に招き、動きづくりを行なっている。強制ではなく、希望者のみの参加だが、太田はこれにも積極的に参加している。さらには、活動拠点の愛知県田原市内にある蔵王山の起伏を走り込んで、脚筋力を強化している。 [caption id="attachment_95301" align="alignnone" width="800"]
骨盤まわりの筋力強化に鉄アレイを持ったランジなどに取り組んでいる太田。ジョグ全般や補強運動などの時はクッション性のある「SUPERBLAST」を履くことが多い[/caption]
これまで補強運動には、ケガをした時を除けば、あまりやってこなかったというが、少しずつ取り組むようになった。撮影スタッフが訪れたこの日も、太田はダンベルを用いてランジを行なっていた。結果が伴うにしたがって、意識にも変化が出てきたということなのだろう。
反発性のあるカーボンプレート入りシューズの登場で身体への負荷が増しているとともに、負荷がかかる部位も以前とは異なってきた。それに対応するには負荷に負けないだけの筋力や柔軟性が求められ、なおかつ特定の部位に負荷が集中することを防ぐためにシューズを履き分けていく。それらをトータルして練習効果を最大化していくことが“新時代のトレーニング”と言えるだろう。
まずは10000mで世界へ、「応援される選手になりたい」
太田は、今夏のブダペスト世界選手権、そして、来年に迫ったパリ五輪には10000mで出場することを目標に掲げている。大学時代は、どちらかと言えば、ロードを得意としている印象があったが、社会人になってからはロードでもトラックでも活躍を見せており、昨年の日本選手権10000mでは5位入賞を果たした。 「正直、10000mでここまで結果を出せると思っていませんでした。いつかはマラソンに挑戦したいと思っていますが、最近のマラソンを見ていると、ある程度スピードがないと勝負できない。やれるところまでは10000mをやりたいと思っています」 まずはトラックでスピードを磨き、世界に挑むつもりだ。そして、その先にマラソン挑戦を見据えている。ただ、トヨタ自動車に入社した当初から、そのような高い志を持っていたわけではなかったという。 「昔から言っているんですけど、“応援される選手”になりたいなって思っていて、そこまで具体的なビジョンを持って入ったわけではなかったし、日本代表にこだわっていたわけでもありません。でも、まわりにオリンピック選手や世界選手権に出場した選手がいて、そういったレースを見て、自分も日本代表になってみたいと思うようになりました」 チームからは、東京オリンピックに服部勇馬、オレゴン世界選手権に西山雄介と、立て続けに男子マラソンの日本代表を輩出している。レベルの高い環境に身を置き、太田の目線も少しずつ高くなっていった。すでに太田は“応援される選手”になっているようにも思えるが、日本代表として世界大会に出場することができれば、より多くの応援を集めることになるだろう。 太田の同期には、東京五輪10000m代表の相澤晃(旭化成)、伊藤達彦(Honda)をはじめ、今の日本長距離界を牽引する選手が多く、“花の97年生まれ”などと称されることがある。太田もまた、中学時代からこの世代を牽引してきた選手の1人。そして、シニアでも日本のトップになろうとしている。 国内でトップになっても、ブダペスト世界選手権、パリ五輪に出られるわけではない。それでも、可能性がある限り、太田は挑み続ける。社会人になって着実にステップを重ね、迎える4年目のシーズンは、太田にとってさらなる飛躍の1年になるに違いない。
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