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2022.05.02

【展望】3年ぶりのゴールデンゲームズ in のべおかで遠藤日向が世界選手権標準突破なるか 学生初5000mの佐藤圭汰にも注目
【展望】3年ぶりのゴールデンゲームズ in のべおかで遠藤日向が世界選手権標準突破なるか 学生初5000mの佐藤圭汰にも注目

日本グランプリシリーズ延岡大会「第33回ゴールデンゲームズ in のべおか」が、5月4日に宮崎・延岡市西階総合運動公園競技場で開催される。

コロナ禍で中止が続き、3年ぶりの開催となる今大会は、5月7日に日本選手権10000mが控えていることから、グランプリ種目は男女5000mのみ。それでも、有力なメンバーが顔をそろえた。

男子はA組からG組まで8レースが行われるが、注目は21時05分にスタートするB組だ。12分台の自己記録を持つR.キムニャン(日立物流)を中心に、日本の実業団に所属するケニア人ランナーが多くエントリーされるなか、昨年の東京五輪代表の坂東悠汰、松枝博輝(ともに富士通)に加え、昨年末に13分16秒40の日本歴代6位をマークした遠藤日向(住友電工)や今年の箱根駅伝で1区区間新記録を打ち立てたの吉居大和(中大)、1500m、3000m、5000mで高校記録を持つ佐藤圭汰(駒大)らフレッシュなランナーが出場する。

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なかでも勢いがあるのが遠藤だ。昨年、目標としていた五輪出場は果たせなかったが、すぐさまターゲットをオレゴン世界選手権に置き換え、12月10日のエディオンディスタンスチャレンジで自己記録を2秒以上更新。ラスト200mからのスパートは、さらなるタイムの短縮を予感させる走りだった。今季初戦となった4月9日の選抜中長距離金栗記念1500mでは調整レースと位置づけながらも、3分36秒69の日本歴代3位と快走し、スピード能力の高さも示している。ケニア勢の作るハイペースにうまく乗れれば、オレゴン世界選手権の参加標準記録(13分13秒50)、そして日本記録(13分08秒40)の更新にも期待が膨らむ。

吉居は清水歓太(SUBARU)らともに冬季に米国のプロチーム・バウワーマントラッククラブでトレーニングを積んできた。吉居は4月に13分35秒87をマーク。清水も3月に10000mで27分31秒27の日本歴代7位と波に乗る。4月29日の織田記念では松枝が13分33秒18で2位、砂岡拓磨(コニカミノルタ)が13分33秒97で4位。坂東は13分47秒35で10位と苦戦したが、連戦となる中でどうコンディションを整えてくるだろうか。学生ルーキーの佐藤は1500mで世界選手権を目指していることから、今季は3月末から1500mの3試合に出場している。高校記録を樹立した昨年10月以来の5000mでどのような走りを見せるか注目が集まる。

この他、E組には2月の大阪・びわ湖毎日マラソン統合大会を制し、オレゴン世界選手権代表に決まった星岳(コニカミノルタ)が出場する。

女子は田中希実(豊田自動織機)を筆頭に5名が世界選手権の標準記録(15分10秒00)をすでに突破しているが、いずれの選手もエントリーはしていない。

世界選手権を目指すには標準記録の突破がターゲットとなるが、それにチャレンジするのが矢田みくに(デンソー)だ。2月に米国の室内競技会で15分23秒85の室内アジア記録を樹立。屋外でも15分19秒67のタイムを持つ。織田記念では前半のスローペースが響き、15分31秒22に終わったが、実業団のケニア人ランナーがハイペースでレースを先導すれば、十分に狙える。矢田以外ではワールド・ユニバーシティ・ゲームスの代表に内定した山本有真とルーキーの米澤奈々香の名城大コンビもエントリーしている。

日本グランプリシリーズ延岡大会「第33回ゴールデンゲームズ in のべおか」が、5月4日に宮崎・延岡市西階総合運動公園競技場で開催される。 コロナ禍で中止が続き、3年ぶりの開催となる今大会は、5月7日に日本選手権10000mが控えていることから、グランプリ種目は男女5000mのみ。それでも、有力なメンバーが顔をそろえた。 男子はA組からG組まで8レースが行われるが、注目は21時05分にスタートするB組だ。12分台の自己記録を持つR.キムニャン(日立物流)を中心に、日本の実業団に所属するケニア人ランナーが多くエントリーされるなか、昨年の東京五輪代表の坂東悠汰、松枝博輝(ともに富士通)に加え、昨年末に13分16秒40の日本歴代6位をマークした遠藤日向(住友電工)や今年の箱根駅伝で1区区間新記録を打ち立てたの吉居大和(中大)、1500m、3000m、5000mで高校記録を持つ佐藤圭汰(駒大)らフレッシュなランナーが出場する。 なかでも勢いがあるのが遠藤だ。昨年、目標としていた五輪出場は果たせなかったが、すぐさまターゲットをオレゴン世界選手権に置き換え、12月10日のエディオンディスタンスチャレンジで自己記録を2秒以上更新。ラスト200mからのスパートは、さらなるタイムの短縮を予感させる走りだった。今季初戦となった4月9日の選抜中長距離金栗記念1500mでは調整レースと位置づけながらも、3分36秒69の日本歴代3位と快走し、スピード能力の高さも示している。ケニア勢の作るハイペースにうまく乗れれば、オレゴン世界選手権の参加標準記録(13分13秒50)、そして日本記録(13分08秒40)の更新にも期待が膨らむ。 吉居は清水歓太(SUBARU)らともに冬季に米国のプロチーム・バウワーマントラッククラブでトレーニングを積んできた。吉居は4月に13分35秒87をマーク。清水も3月に10000mで27分31秒27の日本歴代7位と波に乗る。4月29日の織田記念では松枝が13分33秒18で2位、砂岡拓磨(コニカミノルタ)が13分33秒97で4位。坂東は13分47秒35で10位と苦戦したが、連戦となる中でどうコンディションを整えてくるだろうか。学生ルーキーの佐藤は1500mで世界選手権を目指していることから、今季は3月末から1500mの3試合に出場している。高校記録を樹立した昨年10月以来の5000mでどのような走りを見せるか注目が集まる。 この他、E組には2月の大阪・びわ湖毎日マラソン統合大会を制し、オレゴン世界選手権代表に決まった星岳(コニカミノルタ)が出場する。 女子は田中希実(豊田自動織機)を筆頭に5名が世界選手権の標準記録(15分10秒00)をすでに突破しているが、いずれの選手もエントリーはしていない。 世界選手権を目指すには標準記録の突破がターゲットとなるが、それにチャレンジするのが矢田みくに(デンソー)だ。2月に米国の室内競技会で15分23秒85の室内アジア記録を樹立。屋外でも15分19秒67のタイムを持つ。織田記念では前半のスローペースが響き、15分31秒22に終わったが、実業団のケニア人ランナーがハイペースでレースを先導すれば、十分に狙える。矢田以外ではワールド・ユニバーシティ・ゲームスの代表に内定した山本有真とルーキーの米澤奈々香の名城大コンビもエントリーしている。

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