【短期集中連載】
駅伝王者・東海大学のコンディショニング
第1弾 トレーニングを継続できる要因とは?(後編)
アスリートが強くなるためにはトレーニングが欠かせない。一方で、トレーニングを継続して消化するためには日々のコンディショニングが必要不可欠だ。では、正月の箱根駅伝で初優勝を果たし、今季は学生駅伝3冠を目指す東海大の選手たちは、どのような工夫をしてコンディションを整えているのか。その取り組みを探った。
練習に励む東海大駅伝チームの選手たち
<前編はこちら>
万全の状態で駅伝シーズンへ
日本選手権の3000m障害で優勝した阪口竜平(4年)は、コンディショニングへの意識もさらに徹底している。この夏はドーハ世界選手権出場を目指し、8月28日からチーム合宿を離れて西出仁明ヘッドコーチとともにクロアチアとスペインを転戦。その際にはinゼリーを箱ごと持参して摂取していたという。
「走る30分前にはinゼリーのエネルギーを、練習後にはプロテインを飲みます。試合の時にはinゼリーの『プロテイン10000』を自分で購入して、レース後30分以内には飲むようにしています」(阪口)
また、阪口にはこだわりの調整方法がある。「ヒートショックプロテイン入浴法」というもので、入浴を20分→アイシングを20分→入浴を20分と交互に行うことで、細胞の修復を活性化するのが狙いだ。
「高校生の時から取り入れていて、試合の2日前にやっておくと身体が動きやすいと感じます」(阪口)
その他にも阪口はスーパーフードと呼ばれるチアシードやナッツを食べるなど、「良いと思うものは取り入れていくべき」と貪欲な姿勢で次のステージを見据える。卒業後は米国に拠点を移すことも考えている東海大のエースは、9月の紋別合宿では各自ジョグの日に3回も30kmを走るなど、学生駅伝にも手を抜くつもりはない。
では、それぞれに工夫をしながら過ごした夏の成果はどうなのか。東海大は貧血対策としてヘム鉄のタブレットを摂取するほか、採血をしなくても血液の状態を毎日モニタリングできる機器を導入しており、アメリカ合宿の初日と最終日には血液検査も実施。その結果、「歴然とした違い」(両角監督)が数値として表れているという。
箱根駅伝王者・東海大の強さの秘密は、緻密なトレーニングに加え、それを完遂するためのコンディショニングも大きな要因と言えそうだ。
さまざまな工夫をして日々のコンディションを整えている阪口竜平。inゼリー プロテインは京都・洛南高時代から愛用している
<前編はこちら>
<関連リンク>
・森永製菓「inゼリー」
・第2弾 レースで最大限の力を発揮するために
・第3弾 正月の大舞台へ、秋冬の「鍛錬期」をいかに過ごすか
・こちらの記事は『月刊陸上競技』2019年11月号に掲載しています
・現在発売中の2019年12月号では「第2弾 レースで最大限の力を発揮するために」を掲載しています
【短期集中連載】 駅伝王者・東海大学のコンディショニング
第1弾 トレーニングを継続できる要因とは?(後編)
アスリートが強くなるためにはトレーニングが欠かせない。一方で、トレーニングを継続して消化するためには日々のコンディショニングが必要不可欠だ。では、正月の箱根駅伝で初優勝を果たし、今季は学生駅伝3冠を目指す東海大の選手たちは、どのような工夫をしてコンディションを整えているのか。その取り組みを探った。
万全の状態で駅伝シーズンへ
日本選手権の3000m障害で優勝した阪口竜平(4年)は、コンディショニングへの意識もさらに徹底している。この夏はドーハ世界選手権出場を目指し、8月28日からチーム合宿を離れて西出仁明ヘッドコーチとともにクロアチアとスペインを転戦。その際にはinゼリーを箱ごと持参して摂取していたという。 「走る30分前にはinゼリーのエネルギーを、練習後にはプロテインを飲みます。試合の時にはinゼリーの『プロテイン10000』を自分で購入して、レース後30分以内には飲むようにしています」(阪口) また、阪口にはこだわりの調整方法がある。「ヒートショックプロテイン入浴法」というもので、入浴を20分→アイシングを20分→入浴を20分と交互に行うことで、細胞の修復を活性化するのが狙いだ。 「高校生の時から取り入れていて、試合の2日前にやっておくと身体が動きやすいと感じます」(阪口) その他にも阪口はスーパーフードと呼ばれるチアシードやナッツを食べるなど、「良いと思うものは取り入れていくべき」と貪欲な姿勢で次のステージを見据える。卒業後は米国に拠点を移すことも考えている東海大のエースは、9月の紋別合宿では各自ジョグの日に3回も30kmを走るなど、学生駅伝にも手を抜くつもりはない。 では、それぞれに工夫をしながら過ごした夏の成果はどうなのか。東海大は貧血対策としてヘム鉄のタブレットを摂取するほか、採血をしなくても血液の状態を毎日モニタリングできる機器を導入しており、アメリカ合宿の初日と最終日には血液検査も実施。その結果、「歴然とした違い」(両角監督)が数値として表れているという。 箱根駅伝王者・東海大の強さの秘密は、緻密なトレーニングに加え、それを完遂するためのコンディショニングも大きな要因と言えそうだ。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.10.21
東京世界陸上の成功を報告「観客の熱狂が選手の力引き出した」入場者数過去最多約62万人
2025.10.21
箱根駅伝「関東学生連合チーム」選出は総合順位つかずとも選出 予選会中継時情報の訂正と謝罪
-
2025.10.20
2025.10.18
【大会結果】第102回箱根駅伝予選会/個人成績(2025年10月18日)
2025.10.18
【大会結果】第102回箱根駅伝予選会/チーム総合(2025年10月18日)
-
2025.10.18
2025.10.18
【大会結果】第102回箱根駅伝予選会/個人成績(2025年10月18日)
-
2025.10.18
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.10.21
東京世界陸上の成功を報告「観客の熱狂が選手の力引き出した」入場者数過去最多約62万人
公益財団法人東京2025世界陸上財団は10月21日、第31回理事会を開き、大会の開催結果について報告した。 9月13日から21日まで、東京・国立競技場をメイン会場に開かれた世界選手権。参加選手数は193の国と地域・難民選 […]
2025.10.21
箱根駅伝「関東学生連合チーム」選出は総合順位つかずとも選出 予選会中継時情報の訂正と謝罪
一般社団法人関東学生陸上競技連盟は10月20日、日本テレビで放送された第102回箱根駅伝予選会の中継において、関東学生連合チームの選出方法についての解説で誤りがあったといして訂正を発表した。 関東学生連合チームは箱根駅伝 […]
2025.10.20
デュプランティス、フルラーニ、オールマンらが候補に!年間最優秀選手フィールド部門のノミネート男女各5名が発表
世界陸連(WA)は10月13日、ワールド・アスレティクス・アワード2025「ワールド・アスリート・オブ・ザ・イヤー」のフィールド種目候補選手を発表した。 陸上競技の年間最優秀選手にあたる「ワールド・アスリート・オブ・ザ・ […]
2025.10.20
ハファシマナがブルンジ勢として4連覇! 女子はアメバウが快勝 世界陸連クロカン・ツアーが開幕/WAクロカンツアー
世界陸連(WA)クロスカントリーツアー・ゴールドの初戦ゾルノツァ国際クロスが10月19日、スペインで開催され、男子(8.7km)はE.ハファシマナ(ブルンジ)が25分50秒、女子(8.7km)はL.アメバウ(エチオピア) […]
2025.10.20
トロイティチが2時間3分30秒の大会新V チェプテゲイが自己新 女子はデスタが2時間17分37秒/アムステルダムマラソン
アムステルダムマラソンが10月19日、オランダで開催され、男子はG.トロイティチ(ケニア)が2時間3分30秒で、女子はA.デスタ(エチオピア)が2時間17分37秒で優勝した。 男子優勝のトロイティチは今年の東京マラソンで […]
Latest Issue
最新号

2025年11月号 (10月14日発売)
東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望