塩尻も「標準突破で優勝」を誓う
12月4日に東京五輪代表選考会を兼ねて行われる日本選手権長距離に向けて、12月3日、女子10000mに出場する新谷仁美(積水化学)と男子3000m障害の塩尻和也(富士通)がリモートで取材に応じた。
コロナ禍の影響で1年延期になった東京五輪は、出場に関わる記録についても4月6日から11月30日までは対象外とされていた。それが12月1日から再開となるため、今大会は文字通り東京五輪に直結するレースとなる。
その大一番に向けて、新谷はすでに東京五輪参加標準記録(31分25秒00)を突破済みで、優勝すれば代表内定となる立場。だが、「明日は日本記録(30分48秒89、2002年)を目指して、その中で10000mで世界と戦うためのレース展開をしていきたい」と、代表を取りに行くだけではなく、「世界」との勝負を見据えた走りを誓った。
10月の全日本実業団対抗女子駅伝予選会、そして11月の全日本実業団対抗駅伝では、最長区間の3区(10.9km)でいずれも爆走。特に2週間前の全日本では、10km地点を日本記録を大幅に上回る30分31秒という驚異的なタイムで通過している。その後も、「調子は良い意味で普通」とその状態をキープしているという。しかし、昨年は序盤で相手に合わせてしまい、自分のペースを作れずに3位に敗れた。その反省から、「私より強かった鍋島さん(莉奈/日本郵政グループ)も出てきます。油断なんて一切できないし、どうなるか正直、恐怖でいっぱい」としつつ、「(東京五輪の)選考会ではあるけど、東京五輪であろうがなかろうが、どのレースでも1つのミスも一切許さないと決めている、というか勝手に立てているので」と新谷。ひたすら前だけを見て突っ走る覚悟だ。
2016年のリオ五輪代表の塩尻も、「明日は東京五輪の代表選考に向けての大切な一戦になるので、優勝と標準記録((8分22秒00))の突破を目指してがんばりたい」と今大会で2大会連続の代表入りを決める意欲を口にした。
昨年9月に右膝を手術し、長い復活への過程を踏んできた。その間、今回は欠場となったが、順大の後輩である三浦龍司が7月に日本歴代2位の8分19秒37をマークしたほか、にわかに活気づいていた。
それを「種目全体が盛り上がっているところで、その流れに乗り遅れてしまっている」と感じつつも、今大会を見据えて調整。「明日、標準記録を切るというところでみると自己ベスト(8分27秒25)以上のものなので不安はある。でも、それができるだけの練習はできているので、それを発揮できれば」と話した。
■第104回日本陸上競技選手権大会・長距離競技日程
12月4日(金)
15:30 女子3000mSC
16:05 男子3000mSC
16:24 男子5000m
16:50 女子5000m
17:15 女子10000m
17:53 男子10000m1組(B組)
18:29 男子10000m2組(A組)

塩尻も「標準突破で優勝」を誓う
12月4日に東京五輪代表選考会を兼ねて行われる日本選手権長距離に向けて、12月3日、女子10000mに出場する新谷仁美(積水化学)と男子3000m障害の塩尻和也(富士通)がリモートで取材に応じた。 コロナ禍の影響で1年延期になった東京五輪は、出場に関わる記録についても4月6日から11月30日までは対象外とされていた。それが12月1日から再開となるため、今大会は文字通り東京五輪に直結するレースとなる。 その大一番に向けて、新谷はすでに東京五輪参加標準記録(31分25秒00)を突破済みで、優勝すれば代表内定となる立場。だが、「明日は日本記録(30分48秒89、2002年)を目指して、その中で10000mで世界と戦うためのレース展開をしていきたい」と、代表を取りに行くだけではなく、「世界」との勝負を見据えた走りを誓った。 10月の全日本実業団対抗女子駅伝予選会、そして11月の全日本実業団対抗駅伝では、最長区間の3区(10.9km)でいずれも爆走。特に2週間前の全日本では、10km地点を日本記録を大幅に上回る30分31秒という驚異的なタイムで通過している。その後も、「調子は良い意味で普通」とその状態をキープしているという。しかし、昨年は序盤で相手に合わせてしまい、自分のペースを作れずに3位に敗れた。その反省から、「私より強かった鍋島さん(莉奈/日本郵政グループ)も出てきます。油断なんて一切できないし、どうなるか正直、恐怖でいっぱい」としつつ、「(東京五輪の)選考会ではあるけど、東京五輪であろうがなかろうが、どのレースでも1つのミスも一切許さないと決めている、というか勝手に立てているので」と新谷。ひたすら前だけを見て突っ走る覚悟だ。 2016年のリオ五輪代表の塩尻も、「明日は東京五輪の代表選考に向けての大切な一戦になるので、優勝と標準記録((8分22秒00))の突破を目指してがんばりたい」と今大会で2大会連続の代表入りを決める意欲を口にした。 昨年9月に右膝を手術し、長い復活への過程を踏んできた。その間、今回は欠場となったが、順大の後輩である三浦龍司が7月に日本歴代2位の8分19秒37をマークしたほか、にわかに活気づいていた。 それを「種目全体が盛り上がっているところで、その流れに乗り遅れてしまっている」と感じつつも、今大会を見据えて調整。「明日、標準記録を切るというところでみると自己ベスト(8分27秒25)以上のものなので不安はある。でも、それができるだけの練習はできているので、それを発揮できれば」と話した。 ■第104回日本陸上競技選手権大会・長距離競技日程 12月4日(金) 15:30 女子3000mSC 16:05 男子3000mSC 16:24 男子5000m 16:50 女子5000m 17:15 女子10000m 17:53 男子10000m1組(B組) 18:29 男子10000m2組(A組)
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.05.24
ペンシルベニア州立大の石井優吉がBROOKSと「NIL契約」日本陸上初
-
2025.05.23
-
2025.05.23
-
2025.05.23
-
2025.05.19
2025.05.16
2025高校最新ランキング【女子】
2025.05.11
久保凛は2分02秒29の2位に号泣「母の日に花束を持って帰りたかった」/木南記念
-
2025.05.15
-
2025.05.15
-
2025.05.15
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.05.24
台湾オープンに100mH寺田明日香、200m飯塚翔太、上山紘輝らエントリー/WAコンチネンタルツアー
台湾陸連は5月24日までに世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ブロンズの台湾オープンのエントリー選手を発表した。 日本からも多くのトップ選手が出場。女子100mハードルは元日本記録保持者の寺田明日香(ジャパンクリエイト […]
2025.05.24
ペンシルベニア州立大の石井優吉がBROOKSと「NIL契約」日本陸上初
ペンシルベニア州立大に在学している男子中距離の石井優吉が、BROOKSと「NIL契約」を結んだことがわかった。 「NIL契約」とは、Name(名前)、Image(イメージ)、Likeness(肖像)の頭文字を取った言葉で […]
2025.05.24
平松希叶が2年連続ハードル2冠 楠田ゆうなは400mH11年ぶり大会新&100mH大会タイ 神村学園勢が女子中長距離で強さ/IH鹿児島県大会
広島インターハイ(7月25日~29日)に向けた都府県大会が5月上旬から各地で行われ、高校生たちが熱戦を繰り広げている。 鹿児島県大会は5月20日から23日までの4日間、白波スタジアム(県立鴨池陸上競技場)で行われた。 平 […]
2025.05.24
伊勢路への「7枠」を懸けた10000mレース! 例年より1ヵ月早く平塚で今夜開催/全日本大学駅伝関東選考会
◇全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会(5月24日/神奈川・レモンガススタジアム平塚) 第57回全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会が5月24日に例年より約1ヵ月早く行われる。 エントリー選手の10000m上位8人の合計タイ […]
Latest Issue
最新号

2025年6月号 (5月14日発売)
Road to TOKYO
Diamond League JAPANの挑戦
村竹ラシッド、三浦龍司が初戦で世界陸上内定
Road to EKIDEN Season 25-26
学生長距離最新戦力分析