◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)4日目
東京世界陸上4日目のイブニングセッションが行われ、女子1500m決勝ではフェイス・キピエゴン(ケニア)が3分52秒15で同種目史上初の3連覇を果たした。
これぞ女王の強さを示す貫禄のレースだった。
キピエゴンはスタートから飛び出すと、400mを64秒07、800mを2分07秒28で通過する。「これは選手権で、誰が勝ってもおかしくない。400mを通過した後はただひたすらゴールを目指して突き進みたかったです」と話す。
1000mを2分38秒27で通過し、ラスト1周へ。そのまま一度も先頭を譲ることなく、最後の200mでパリ五輪銀メダルのジェシカ・ハル(豪州)らを突き放した。「ジェシカが強い選手であることは分かっていたし、他の選手たちも非常に強い。私の戦略が実を結んだことがうれしいです」。満足げな笑顔でレースを振り返った。
ケニア勢ではドーカス・エウォイが銀メダルに続き、「チームメイトが表彰台に立つ姿は格別だ。3人全員が走ったからこそできたことだよ」と満足げ。21年東京五輪は無観客開催だったこともあり、「東京に戻って観客と出会えたことは本当に素晴らしかった。2021年はコロナで静かだったから、ファンが応援に来てくれて本当にうれしかったよ」と実感を込めた。
レース前に娘から「いつメダルを取るの?」と聞かれ、「今日だよ」と答えたというキピエゴン。「彼女は私が前進し、偉大な成果を成し遂げるように強く背中を押してくれる存在です」と、母親としての横顔ものぞかせた。
男子ハンマー投はイーサン・カツバーグ(カナダ)が84m70の大会新記録で2連覇を達成。24年パリ五輪と合わせて、世界大会3連勝となった。
1投目で82m66をマークすると、2投目で84m70をスロー。上位4人が80mオーバーの争いとなったが、「それが今日の私の記録を後押ししてくれたのです。大きな大会を前にして、まさに私が求めていたのはこのハイレベルな競争でした」と振り返る。
世界記録の86m74まであと約2mと迫り、「確実に近づいています。これからも自らを追い込み、限界に挑戦し続けます」と強調。また、日本を訪れたのは初めてだと明かし、「帰国前にポケモンカードを買いたい。特産の緑茶と抹茶を家に持ち帰るつもりだ」と満喫するつもりだ。
このほか、男子走高跳はハミシュ・カー(ニュージーランド)が今季世界最高の2m36で、昨年のパリ五輪に続く優勝。「何度も勝てないと思った。でも戦い続け、諦めないことが大切だ。今夜それを示せた」と話す。男子110mハードルはコーデル・ティンチ(米国)が12秒99(-0.3)で制している。
【動画】終始先頭のキピエゴンのレースをチェック!
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