HOME 高校

2025.07.26

ハイレベルの男子1500m 新妻遼己が日本人トップの2位も「最後にあきらめてしまった」 ムティアニが大会新で連覇/広島IH
ハイレベルの男子1500m 新妻遼己が日本人トップの2位も「最後にあきらめてしまった」  ムティアニが大会新で連覇/広島IH

インターハイ男子1500mで2位に入った新妻遼己

◇全国高校総体(インターハイ、7月25日~29日/広島・ホットスタッフフィールド広島)1日目

高校日本一を決める広島インターハイの1日目が行われ、男子1500mはフェリックス・ムティアニ(山梨学院3山梨)が3分39秒20の大会新記録で2連覇を飾った。日本人トップの2位には新妻遼己(西脇工3兵庫)が入り、高校歴代3位となる3分40秒83をマークした。

大会直前にタイムテーブルと番組編成が変更され、タイムレース決勝となった男子1500m。最終組となった4組には資格記録上位の選手がそろい、注目の一戦となった。

広告の下にコンテンツが続きます

スタート直後からムティアニが先頭に立って主導権を握る展開。新妻はぴたりとその背後につけ、「ムティアニ君がいて自分が引っ張ることはなかったので、全然きつくありませんでした」と、周回を重ねても余裕を持っていた。

ムティアニが刻むハイペースに対し、北海道のボイ・ビリス(札幌山の手1)と吉田星(東海大札幌2)も果敢に挑んだが、1100m過ぎから徐々に引き離されていく。1200mを2分57秒で通過し、優勝争いが2人に絞られると、新妻は残り100mでトップに立とうと考えていた。

だが、新妻が仕掛けるよりも早くムティアニのペースは上がり、逆転はかなわず。ムティアニと1.63秒差の2位でフィニッシュした。

広告の下にコンテンツが続きます

「最後はあきらめしまいました。不甲斐ない走りをしてしまい、悔しい」

新妻は近畿大会で出した自己ベスト(3分43秒94)を3秒以上も更新。それでも、それに喜びはなく、悔しさの気持ちのほうが大きかった。

「5000mではムティアニ君に負けたことはありません。残り100mまで集中して、全国1位を狙いたい」

2日後に控える5000mに向けて、リベンジを誓った。

また、同組3位の山本聖也(高知農3高知)は高校歴代5位となる3分42秒05。同4位の吉田星(東海大札幌2北海道)は3分42秒27で高校歴代7位、高2最高。同5位の小林環(静岡東3静岡)は3分43秒50で高校歴代9位と、近年の高速化を表すような好レースとなった。

文/松山林太郎

◇全国高校総体(インターハイ、7月25日~29日/広島・ホットスタッフフィールド広島)1日目 高校日本一を決める広島インターハイの1日目が行われ、男子1500mはフェリックス・ムティアニ(山梨学院3山梨)が3分39秒20の大会新記録で2連覇を飾った。日本人トップの2位には新妻遼己(西脇工3兵庫)が入り、高校歴代3位となる3分40秒83をマークした。 大会直前にタイムテーブルと番組編成が変更され、タイムレース決勝となった男子1500m。最終組となった4組には資格記録上位の選手がそろい、注目の一戦となった。 スタート直後からムティアニが先頭に立って主導権を握る展開。新妻はぴたりとその背後につけ、「ムティアニ君がいて自分が引っ張ることはなかったので、全然きつくありませんでした」と、周回を重ねても余裕を持っていた。 ムティアニが刻むハイペースに対し、北海道のボイ・ビリス(札幌山の手1)と吉田星(東海大札幌2)も果敢に挑んだが、1100m過ぎから徐々に引き離されていく。1200mを2分57秒で通過し、優勝争いが2人に絞られると、新妻は残り100mでトップに立とうと考えていた。 だが、新妻が仕掛けるよりも早くムティアニのペースは上がり、逆転はかなわず。ムティアニと1.63秒差の2位でフィニッシュした。 「最後はあきらめしまいました。不甲斐ない走りをしてしまい、悔しい」 新妻は近畿大会で出した自己ベスト(3分43秒94)を3秒以上も更新。それでも、それに喜びはなく、悔しさの気持ちのほうが大きかった。 「5000mではムティアニ君に負けたことはありません。残り100mまで集中して、全国1位を狙いたい」 2日後に控える5000mに向けて、リベンジを誓った。 また、同組3位の山本聖也(高知農3高知)は高校歴代5位となる3分42秒05。同4位の吉田星(東海大札幌2北海道)は3分42秒27で高校歴代7位、高2最高。同5位の小林環(静岡東3静岡)は3分43秒50で高校歴代9位と、近年の高速化を表すような好レースとなった。 文/松山林太郎

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.09.11

100m9秒94ワラザが欠場 DLファイナルで左脚負傷 4継金目指す南アフリカに暗雲/東京世界陸上

9月11日、南アフリカ陸連は東京世界選手権に出場を予定していた男子100mのバヤンダ・ワラザがケガのため欠場することを発表した。 ワラザは06年生まれの19歳。早くから国際大会で活躍し、昨年はパリ五輪の4×100mリレー […]

NEWS マラソンと35km競歩のスタート時間を30分前倒し「アスリートの健康と安全を最優先」/東京世界陸上

2025.09.11

マラソンと35km競歩のスタート時間を30分前倒し「アスリートの健康と安全を最優先」/東京世界陸上

東京2025世界陸上財団と世界陸連(WA)は9月11日、13日に開幕する東京世界選手権のロード種目の時間変更を発表した。 猛暑のため、初日(13日)に行われる男子・女子の35km競歩、2日目(14日)の女子マラソン、3日 […]

NEWS ドーハ、ブダペスト女子400mH銅メダルのクレイトンがケガのため棄権/東京世界陸上

2025.09.10

ドーハ、ブダペスト女子400mH銅メダルのクレイトンがケガのため棄権/東京世界陸上

9月10日、ブダペスト世界選手権女子400メートルハードル銅メダリストのラシェル・クレイトン(ジャマイカ)が脚のケガのため、13日開幕の東京世界選手権を欠場することがわかった。来日中のジャマイカ陸連関係者が地元メディアの […]

NEWS 中川文華がコモディイイダで競技復帰 中学時代からトラック、駅伝で活躍

2025.09.10

中川文華がコモディイイダで競技復帰 中学時代からトラック、駅伝で活躍

9月10日、コモディイイダは8月30日付で中川文華がチームに加わったことを発表した。 中川は1996年生まれの28歳。埼玉・朝霞三中学時代から全国トップクラスで活躍し、2010年鳥取全中では1500mで2年生優勝を果たし […]

NEWS 100mH福部真子 意地でつかんだ「0.01秒」難病と向き合い、自身3度目の大舞台へ「私が走ることに意味がある」/東京世界陸上

2025.09.10

100mH福部真子 意地でつかんだ「0.01秒」難病と向き合い、自身3度目の大舞台へ「私が走ることに意味がある」/東京世界陸上

女子100mハードル日本記録保持者の福部真子(日本建設工業)は、これまで何度も苦境に立たされてきた。天才少女ともてはやされた高校時代から一転、大学ではタイトルや自己記録更新から遠ざかり、コロナ禍で練習環境に悩み、何度もト […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年10月号 (9月9日発売)

2025年10月号 (9月9日発売)

【別冊付録】東京2025世界陸上観戦ガイド
村竹ラシッド/桐生祥秀/中島佑気ジョセフ/中島ひとみ/瀬古優斗
【Coming EKIDEN Season 25-26】
学生長距離最新戦力分析/青学大/駒大/國學院大/中大/

page top