HOME 国内

2025.04.24

キピエゴンとナイキが新たな挑戦を発表!1マイル女子初の4分切り目指す「Breaking4」
キピエゴンとナイキが新たな挑戦を発表!1マイル女子初の4分切り目指す「Breaking4」

1マイル4分切りに挑戦するキピエゴン(ナイキ提供)

ナイキは契約アスリートであるフェイス・キピエゴン(ケニア)と女子初の1マイル4分切りを目指すプロジェクト「Breaking4」を発表した。

これまで数々のチャレンジをしてきたナイキによる新たな挑戦が始まった。「Breaking4」は1マイルで女子初の4分切りを目指すというプロジェクトで、その挑戦者は契約選手であるフェイス・キピエゴン(ケニア)。1500mで3分49秒04の世界記録保持者であり、2016年リオ、21年東京、24年パリと五輪3連覇を成し遂げている“レジェンド”だ。

ナイキは2017年に男子マラソンで人類初の2時間切りを目指す「Breaking2」をエリウド・キプチョゲ(ケニア)とともにチャレンジし、2度目だった19年に非公認レースながら1時間59分40秒をマークしている実績がある。今回の挑戦はそれに続く「ムーンショット」(大きな夢)だとしている。

広告の下にコンテンツが続きます

キピエゴンは「私は幼い頃から裸足で走って学校に通ってきました。今はオリンピックを3度制し、すべてを手に入れました。次は挑戦したい、大きな夢を見ていきたい」と挑戦するに至った思いを語る。また女性としても、「この挑戦を通じて女性たちに『夢を持って、その夢を実現しよう』と伝えたいです。限界に挑戦し、大きな夢を見る。それが女性のあるべき姿です」とメッセージを送る。

プロジェクトについて、世界各地のアスリート・スポーツパートナーに関わる戦略を統括しているナイキのタニヤ・ヴィスダック氏(グローバル スポーツ マーケティング VP)は「ナイキはこれまでも、このような大きな挑戦をしてきました。今回のプロジェクトは、フェイスの勇敢さを示すとともに、スポーツの進化を示す大きな取り組みになる。女性だけではなく、すべてのアスリートに影響を与えることができるのです」と語る。

キピエゴンが選ばれた経緯についてはナイキのシーマ・シモンズ氏(グローバル ウィメンズ ランニング VP)がこう明かす。

広告の下にコンテンツが続きます

「トップ選手であり、母親でもある。さらに、コミュニティのリーダーとして尊敬される人物です。フェイスからも、次のチャレンジをしたいと話があり、その夢に応えるかたちで実現した」

日程については6月26日に決定。舞台はフランス・パリのスタッド・シャルレティで、昨年7月のダイヤモンドリーグで1500mの世界記録を出したスタジアムだ。

1マイル(約1600m)は欧米で人気の高い種目であり、長い伝統もある。その女子世界記録もキピエゴン自身が23年に出した4分07秒64で、約8秒の更新が必要となる。男子では1954年にR.バニスター(英国)が人類初の4分切りを果たしたが、それから70年が経っても女子は到達できていない。シモンズ氏は「フェイスがその壁を破る一番近い存在」だと太鼓判を押す。

ナイキスポーツ研究所 VPのエイミー・ジョーンズ・ヴァテラルス氏は挑戦に際し「酸素状態・無酸素状態でのデータ分析、シューズやアパレルの試作とフィードバックの繰り返しなど、全方位からのサポートする」と約束し、「数十年かかると思われる挑戦を、イノベーションの力で短縮できると考えています」とナイキのプライドをのぞかせる。

キピエゴンの挑戦を通じて「次世代に向けた勇気と自由の象徴になりますし、次世代の女性たちに対しても、挑戦する自由、社会の限界を破る勇気を示したい」とシモンズ氏。スーパーシューズの発展やキプチョゲによる「Breaking2」など、これまでも不可能に挑戦し、常識を打ち破ってきたナイキが、世界女王キピエゴンとともに大きな夢に向かって突き進む。

ナイキは契約アスリートであるフェイス・キピエゴン(ケニア)と女子初の1マイル4分切りを目指すプロジェクト「Breaking4」を発表した。 これまで数々のチャレンジをしてきたナイキによる新たな挑戦が始まった。「Breaking4」は1マイルで女子初の4分切りを目指すというプロジェクトで、その挑戦者は契約選手であるフェイス・キピエゴン(ケニア)。1500mで3分49秒04の世界記録保持者であり、2016年リオ、21年東京、24年パリと五輪3連覇を成し遂げている“レジェンド”だ。 ナイキは2017年に男子マラソンで人類初の2時間切りを目指す「Breaking2」をエリウド・キプチョゲ(ケニア)とともにチャレンジし、2度目だった19年に非公認レースながら1時間59分40秒をマークしている実績がある。今回の挑戦はそれに続く「ムーンショット」(大きな夢)だとしている。 キピエゴンは「私は幼い頃から裸足で走って学校に通ってきました。今はオリンピックを3度制し、すべてを手に入れました。次は挑戦したい、大きな夢を見ていきたい」と挑戦するに至った思いを語る。また女性としても、「この挑戦を通じて女性たちに『夢を持って、その夢を実現しよう』と伝えたいです。限界に挑戦し、大きな夢を見る。それが女性のあるべき姿です」とメッセージを送る。 プロジェクトについて、世界各地のアスリート・スポーツパートナーに関わる戦略を統括しているナイキのタニヤ・ヴィスダック氏(グローバル スポーツ マーケティング VP)は「ナイキはこれまでも、このような大きな挑戦をしてきました。今回のプロジェクトは、フェイスの勇敢さを示すとともに、スポーツの進化を示す大きな取り組みになる。女性だけではなく、すべてのアスリートに影響を与えることができるのです」と語る。 キピエゴンが選ばれた経緯についてはナイキのシーマ・シモンズ氏(グローバル ウィメンズ ランニング VP)がこう明かす。 「トップ選手であり、母親でもある。さらに、コミュニティのリーダーとして尊敬される人物です。フェイスからも、次のチャレンジをしたいと話があり、その夢に応えるかたちで実現した」 日程については6月26日に決定。舞台はフランス・パリのスタッド・シャルレティで、昨年7月のダイヤモンドリーグで1500mの世界記録を出したスタジアムだ。 1マイル(約1600m)は欧米で人気の高い種目であり、長い伝統もある。その女子世界記録もキピエゴン自身が23年に出した4分07秒64で、約8秒の更新が必要となる。男子では1954年にR.バニスター(英国)が人類初の4分切りを果たしたが、それから70年が経っても女子は到達できていない。シモンズ氏は「フェイスがその壁を破る一番近い存在」だと太鼓判を押す。 ナイキスポーツ研究所 VPのエイミー・ジョーンズ・ヴァテラルス氏は挑戦に際し「酸素状態・無酸素状態でのデータ分析、シューズやアパレルの試作とフィードバックの繰り返しなど、全方位からのサポートする」と約束し、「数十年かかると思われる挑戦を、イノベーションの力で短縮できると考えています」とナイキのプライドをのぞかせる。 キピエゴンの挑戦を通じて「次世代に向けた勇気と自由の象徴になりますし、次世代の女性たちに対しても、挑戦する自由、社会の限界を破る勇気を示したい」とシモンズ氏。スーパーシューズの発展やキプチョゲによる「Breaking2」など、これまでも不可能に挑戦し、常識を打ち破ってきたナイキが、世界女王キピエゴンとともに大きな夢に向かって突き進む。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.10.20

デュプランティス、フルラーニ、オールマンらが候補に!年間最優秀選手フィールド部門のノミネート男女各5名が発表

世界陸連(WA)は10月13日、ワールド・アスレティクス・アワード2025「ワールド・アスリート・オブ・ザ・イヤー」のフィールド種目候補選手を発表した。 陸上競技の年間最優秀選手にあたる「ワールド・アスリート・オブ・ザ・ […]

NEWS ハファシマナがブルンジ勢として4連覇! 女子はアメバウが快勝 世界陸連クロカン・ツアーが開幕/WAクロカンツアー

2025.10.20

ハファシマナがブルンジ勢として4連覇! 女子はアメバウが快勝 世界陸連クロカン・ツアーが開幕/WAクロカンツアー

世界陸連(WA)クロスカントリーツアー・ゴールドの初戦ゾルノツァ国際クロスが10月19日、スペインで開催され、男子(8.7km)はE.ハファシマナ(ブルンジ)が25分50秒、女子(8.7km)はL.アメバウ(エチオピア) […]

NEWS トロイティチが2時間3分30秒の大会新V チェプテゲイが自己新 女子はデスタが2時間17分37秒/アムステルダムマラソン

2025.10.20

トロイティチが2時間3分30秒の大会新V チェプテゲイが自己新 女子はデスタが2時間17分37秒/アムステルダムマラソン

アムステルダムマラソンが10月19日、オランダで開催され、男子はG.トロイティチ(ケニア)が2時間3分30秒で、女子はA.デスタ(エチオピア)が2時間17分37秒で優勝した。 男子優勝のトロイティチは今年の東京マラソンで […]

NEWS 其田健也が2時間8分33秒で16位 中間点まで先頭集団に食らいつく/アムステルダムマラソン

2025.10.20

其田健也が2時間8分33秒で16位 中間点まで先頭集団に食らいつく/アムステルダムマラソン

10月19日、オランダでアムステルダムマラソンが行われ、ブダペスト世界選手権代表の其田健也(JR東日本)が2時間8分33秒で16位に入った。 其田はスタートから1km3分を切るペースを刻む先頭集団につけ、5kmを14分3 […]

NEWS U18女子走幅跳・岡林結衣 1年ぶり自己新の6m03で栄冠! 6回目に逆転V/U18・16大会

2025.10.20

U18女子走幅跳・岡林結衣 1年ぶり自己新の6m03で栄冠! 6回目に逆転V/U18・16大会

◇第19回U18・第56回U16大会(10月17~19日/三重交通Gスポーツの杜伊勢陸上競技場)3日目 U18・U16大会の最終日となる3日目が行われ、U18女子走幅跳では岡林結衣(高知農高1高知)が最終6回目の跳躍で6 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年11月号 (10月14日発売)

2025年11月号 (10月14日発売)

東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望

page top