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2023.11.06

都大路王者・倉敷が46連覇 三本柱を軸に全国2年連続制覇へ好発進 女子は興譲館が序盤から主導権握りV25/岡山県高校駅伝
都大路王者・倉敷が46連覇 三本柱を軸に全国2年連続制覇へ好発進 女子は興譲館が序盤から主導権握りV25/岡山県高校駅伝

左から倉敷・北村、興譲館・アイリン

全国高校駅伝(12月24日/京都)の出場権を懸けた岡山県高校駅伝が11月5日、井原運動公園陸上競技場発着コースで行われ、男子(7区間42.195km)は倉敷が2時間5分00秒で46年連続46回目、興譲館が1時間11分46秒で25年連続25回目の優勝を果たした。

気温22度と季節外れの暑さで始まった男子は、昨年の全国高校駅伝を大会新記録の2時間1分10秒(高校国内国際最高記録)で制した倉敷がオール区間賞と盤石の走りを見せる。

1区は檜垣蒼 (3年)は昨年の都大路で7区2位の実力者。玉野光南の黒田然 (3年)との並走になるが、「一番でタスキを渡すことを考えていました」と6kmを過ぎた辺りから仕掛けて、29分56秒の好タイムで黒田を20秒引き離した。

檜垣と同じく優勝メンバーで、都大路では3区と4区で区間賞を獲得したサムエル・キバティ(3年)と桑田駿介(3年)もそれぞれ好走。今夏インターハイ5000m覇者のキバティは3区(8.1075km)を23分18秒で駆け抜けた。一方の桑田は4区(8.0875km)を24分19秒。「暑くて思ったより後半が上げられなかったです」と、1年前より12秒タイムを落としたことに不満気だったが、区間2位に1分31秒差をつける貫禄の走りを見せた。

最後は10月の国体少年男子B3000mで6位入賞を果たしている北村海智(1年)がゴールテープを切り、「46連覇できて安心しました」と胸を撫で下ろした。

新雅弘前監督(現・日大駅伝監督)に代わり、今年度からは8年間コーチを務めていた中元健二監督が指揮を執っている。「今の状態で一番良い選手を起用させて頂いて1区間、1区間、ちゃんと走ってくれたと思います」と初の県高校駅伝を終え、安堵の様子だった。

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檜垣、キバティ、桑田の三本柱は強力。連覇の期待もかかるが、「(連覇に)こだわり過ぎずに都大路で最大限の力を発揮したいです」と足元を見つめていた。

女子は、興譲館が1区から堅実な駅伝を見せた。1区はインターハイ1500m3位のドルーリー朱瑛里(1年)がスタート直後から飛び出すが、「とにかく自分のペースでリズムを作っていこう」と主将の樋口美桜(3年)は冷静に対処。3km過ぎに追いつくと、4km過ぎに集団から抜け出し、優勝を争うと見られた倉敷に24秒差をつけた。

主将が流れを作ると、2区の大住早永(2年)と3区の坪島さくら(3年)の鷹取中出身コンビも区間賞の走りでリードを拡大。4区の持田亜姫(3年)も区間賞を獲得して、この時点で倉敷に1分11秒差をつけた。

5区はケニア人留学生であるチェプコルコル・アイリン(2年)がリードを守ってフィニッシュ。連覇の歴史を四半世紀に伸ばした。

興譲館も今年度から指導体制が変わり、昨年度まで札幌日大で指導していた山下尭哉監督が就任。「まずはホッとしています。みんなで勝った駅伝です」と選手を労った。

全国大会での目標は3年連続の入賞。「昨年のチーム(8位)を上回れるように準備していきたいと思います」と樋口は意気込んでいた。

全国大会は12月24日、京都市のたけびしスタジアム京都を発着点に行われる。記念大会となる女子は都道府県代表に加え、地区代表も出場する。

文/馬場 遼

全国高校駅伝(12月24日/京都)の出場権を懸けた岡山県高校駅伝が11月5日、井原運動公園陸上競技場発着コースで行われ、男子(7区間42.195km)は倉敷が2時間5分00秒で46年連続46回目、興譲館が1時間11分46秒で25年連続25回目の優勝を果たした。 気温22度と季節外れの暑さで始まった男子は、昨年の全国高校駅伝を大会新記録の2時間1分10秒(高校国内国際最高記録)で制した倉敷がオール区間賞と盤石の走りを見せる。 1区は檜垣蒼 (3年)は昨年の都大路で7区2位の実力者。玉野光南の黒田然 (3年)との並走になるが、「一番でタスキを渡すことを考えていました」と6kmを過ぎた辺りから仕掛けて、29分56秒の好タイムで黒田を20秒引き離した。 檜垣と同じく優勝メンバーで、都大路では3区と4区で区間賞を獲得したサムエル・キバティ(3年)と桑田駿介(3年)もそれぞれ好走。今夏インターハイ5000m覇者のキバティは3区(8.1075km)を23分18秒で駆け抜けた。一方の桑田は4区(8.0875km)を24分19秒。「暑くて思ったより後半が上げられなかったです」と、1年前より12秒タイムを落としたことに不満気だったが、区間2位に1分31秒差をつける貫禄の走りを見せた。 最後は10月の国体少年男子B3000mで6位入賞を果たしている北村海智(1年)がゴールテープを切り、「46連覇できて安心しました」と胸を撫で下ろした。 新雅弘前監督(現・日大駅伝監督)に代わり、今年度からは8年間コーチを務めていた中元健二監督が指揮を執っている。「今の状態で一番良い選手を起用させて頂いて1区間、1区間、ちゃんと走ってくれたと思います」と初の県高校駅伝を終え、安堵の様子だった。 檜垣、キバティ、桑田の三本柱は強力。連覇の期待もかかるが、「(連覇に)こだわり過ぎずに都大路で最大限の力を発揮したいです」と足元を見つめていた。 女子は、興譲館が1区から堅実な駅伝を見せた。1区はインターハイ1500m3位のドルーリー朱瑛里(1年)がスタート直後から飛び出すが、「とにかく自分のペースでリズムを作っていこう」と主将の樋口美桜(3年)は冷静に対処。3km過ぎに追いつくと、4km過ぎに集団から抜け出し、優勝を争うと見られた倉敷に24秒差をつけた。 主将が流れを作ると、2区の大住早永(2年)と3区の坪島さくら(3年)の鷹取中出身コンビも区間賞の走りでリードを拡大。4区の持田亜姫(3年)も区間賞を獲得して、この時点で倉敷に1分11秒差をつけた。 5区はケニア人留学生であるチェプコルコル・アイリン(2年)がリードを守ってフィニッシュ。連覇の歴史を四半世紀に伸ばした。 興譲館も今年度から指導体制が変わり、昨年度まで札幌日大で指導していた山下尭哉監督が就任。「まずはホッとしています。みんなで勝った駅伝です」と選手を労った。 全国大会での目標は3年連続の入賞。「昨年のチーム(8位)を上回れるように準備していきたいと思います」と樋口は意気込んでいた。 全国大会は12月24日、京都市のたけびしスタジアム京都を発着点に行われる。記念大会となる女子は都道府県代表に加え、地区代表も出場する。 文/馬場 遼

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