2022.12.22
箱根駅伝Stories
新春の風物詩・箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。12月19日から区間エントリーが発表される29日まで、全校の特集記事を掲載していく。
3年連続でシードを継続している創価大を語る上で、絶対に欠かせない人物が嶋津雄大(4年)だ。ここまで区間賞2回、区間2位1回。その圧倒的な“駅伝力”でチームを何度も救ってきた。3年時に休学期間があったことで、卒業せずに“5年目”の学生生活を過ごしてきた今季、どんな思いで競技に取り組み、どんな思いで最後の箱根路へ向かおうとしているのか。
5年目もバージョンアップ
嶋津雄大(4年)は、近年の創価大の躍進を象徴する人物だ。
初めて走った2年時の箱根駅伝で10区を任され、チームを初シードに導く区間新(区間1位)の快走を見せた。翌年は4区を担当し、2位から先頭へ立つ走りで往路優勝&総合2位に貢献。前回大会では再度4区を走り、一度走った経験を生かして2度目の区間賞を獲得した。
そして、3年時に半年間の休学を経たことで“5年目”を迎えた今季。さらなるパワーアップを遂げ、創価大を支える“3本柱”の一角を担っている。
「あの時の嶋津は速かった、ではなく、あの時の嶋津も速かった、と言われ続けるように、ずっと自分をバージョンアップし続けていきたいんです。そういう気持ちでやってきましたし、それができているとも思っています」
今シーズンは、日本学生個人選手権で葛西潤(4年)とともにワン・ツーフィニッシュを飾り、延期により白紙にはなったものの、ワールドユニバーシティゲームズの代表権を獲得。日本に留まらず、世界への挑戦権を手に入れられるだけの実力があることを世間に知らしめた。
さらに、チームの鬼門であった全日本大学駅伝選考会でも好走し、初の本戦出場の原動力となった。嶋津はこの1年で一番うれしかったこととして、「全日本大学駅伝への出場が決まったこと」を挙げている。
「やっぱり4回落ちているので、本当に跳びはねるくらいうれしかったです。これだけでも、1年残った意味があったんじゃないかと思うくらいです」
次のページ 初出場の全日本大学駅伝も5区区間3位と好走
5年目もバージョンアップ
嶋津雄大(4年)は、近年の創価大の躍進を象徴する人物だ。 初めて走った2年時の箱根駅伝で10区を任され、チームを初シードに導く区間新(区間1位)の快走を見せた。翌年は4区を担当し、2位から先頭へ立つ走りで往路優勝&総合2位に貢献。前回大会では再度4区を走り、一度走った経験を生かして2度目の区間賞を獲得した。 そして、3年時に半年間の休学を経たことで“5年目”を迎えた今季。さらなるパワーアップを遂げ、創価大を支える“3本柱”の一角を担っている。 「あの時の嶋津は速かった、ではなく、あの時の嶋津も速かった、と言われ続けるように、ずっと自分をバージョンアップし続けていきたいんです。そういう気持ちでやってきましたし、それができているとも思っています」 今シーズンは、日本学生個人選手権で葛西潤(4年)とともにワン・ツーフィニッシュを飾り、延期により白紙にはなったものの、ワールドユニバーシティゲームズの代表権を獲得。日本に留まらず、世界への挑戦権を手に入れられるだけの実力があることを世間に知らしめた。 さらに、チームの鬼門であった全日本大学駅伝選考会でも好走し、初の本戦出場の原動力となった。嶋津はこの1年で一番うれしかったこととして、「全日本大学駅伝への出場が決まったこと」を挙げている。 「やっぱり4回落ちているので、本当に跳びはねるくらいうれしかったです。これだけでも、1年残った意味があったんじゃないかと思うくらいです」 次のページ 初出場の全日本大学駅伝も5区区間3位と好走初出場の全日本大学駅伝も5区区間3位と好走
夏に体調を崩し、自身が思ったよりも走り込むことができなかったが、出雲駅伝に向けて徐々に復調。最終6区を任され、前年を1つ上回る総合6位でフィニッシュした。 初出場となった全日本大学駅伝では5区を担当。3、4区で少しずつ順位を下げる悪い流れをスパッと断ち切り、区間3位の快走で総合順位を6位から4位に押し上げた。3位以内を目標に掲げていただけに、総合5位という成績は心から喜べる成績ではなかったかもしれない。しかし、自身の走りがチームの力になっていることを改めて実感した大会となった。 「『嶋津さんにまで持っていけば、何とかしてくれる』。チームからもそう言ってもらえるようになりました。それを聞くと、競技の速さだけではなく、チームの心の支えになれているのかな、と思えるようになりました」 [caption id="attachment_89357" align="alignnone" width="800"]
「最後まで全力で楽しんで走り抜けたい」
「自分が入学することで、チームを箱根の常連校にしたかった」という目標は達成できた。あとは悔いのないように最後の箱根を走り切るだけだ。 区間賞2回(うち1回は区間新)、区間2位1回(先頭を逆転)。“箱根の申し子”と言ってもいいほど、嶋津は箱根に愛されてきた。 そんな男が、「本当に最後の箱根駅伝」を迎える。たとえ何が待ち受けていようとも、嶋津は嶋津らしい、魂のこもった熱い走りで乗り越える。自分の支えてくれたチームのために、自分が支えとなれたチームのために。目標に掲げる、総合優勝に向けて――。 「ここまできたら、せっかく得られたもう一回チャレンジできることを全力で楽しんで最後まで走り抜けたい。目指しているのは、4年連続で日本人トップを飾ること。あとは全力で臨むだけです」 [caption id="attachment_89356" align="alignnone" width="800"]
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
Latest articles 最新の記事
2025.05.21
ダイヤモンドリーグ・ラバトに北口榛花と三浦龍司がエントリー!ともに今季シリーズ2戦目
世界最高峰シリーズのダイヤモンドリーグ(DL)第4戦目のラバト大会(モロッコ)のエントリーリストが公開された。日本からは女子やり投の北口榛花(JAL)、男子3000m障害の三浦龍司(SUBARU)が登録している。いずれも […]
2025.05.21
世界室内選手権走高跳7位のコビェルスキに2年間の資格停止処分 24年欧州選手権の成績取り消し
5月20日、アスリート・インテグリティー・ユニット(AIU、世界陸連の独立不正監査機関)は、男子走高跳のN.コビェルスキ(ポーランド)に対して、2024年7月23日から2年間の資格停止処分を下したことを発表した。 コビエ […]
2025.05.21
女子200m君嶋愛梨沙がアジア選手権辞退 代表の入れ替えはナシ
日本陸連は5月21日、韓国・クミで行われるアジア選手権の代表選手1名の出場辞退を発表した。 女子200mの君嶋愛梨沙(土木管理総合)が辞退し、「ケガのため」としている。なお、これによる代表選手の入れ替えや追加招集はない。 […]
2025.05.21
コニカミノルタが新ユニフォーム発表!白とブルーで「夜明け」をイメージ 東日本実業団でお披露目
コニカミノルタ陸上競技部は5月21日、公式試合で着用するユニフォームをリニューアルすることを発表した。 新デザインのイメージは「夜明け」。白を基調に、同社のコーポレートカラーであるブルーのグラデーションでそれを表現してい […]
Latest Issue
最新号

2025年6月号 (5月14日発売)
Road to TOKYO
Diamond League JAPANの挑戦
村竹ラシッド、三浦龍司が初戦で世界陸上内定
Road to EKIDEN Season 25-26
学生長距離最新戦力分析