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2020.03.12

【Web隔週連載コラム】NGT48西村菜那子の陸上日記#17
【Web隔週連載コラム】NGT48西村菜那子の陸上日記#17

連載17区
「今年度の大学三大駅伝名場面ベスト3!」


駅伝に関係するグッズを頂くのですが、先日東洋大学のスウェットを頂きました!(笑)

 最近、冬の肌寒い時期が終わりを見せ、徐々に暖かい春を感じる日が多くなりましたね。春の訪れとともに別れの時間も近づいてきます。

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 振り返るとこの1年は陸上界でさまざまなことが起こりました。思い返すととても濃い1年だったと思います。そこで、大学三大駅伝での出来事を振り返る企画がコラムでできないかと考えました。思いついたのがこちらです。

「西村菜那子プレゼンツ 今年度の大学三大駅伝 名場面ベスト3」

 先日、私のTwitterで、大学三大駅伝で一番感動した、一番印象に残ったシーンをみなさんから募集しました。そのコメントも参考にしながら厳選させていただきました(たくさんのコメントありがとうございます)。こちらを読んで、大学三大駅伝で起きた出来事を思い出してくださるとうれしいです。

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第3位【國學院大學 出雲駅伝優勝】


第3位は出雲優勝の國學院大學!

 前年優勝の青山学院大学やスピード軍団の東海大学などを抑え、初優勝を勝ち取る姿はみなさんの印象にも強く残っているのではないでしょうか。

 春先のトラックシーズンで頭角を現し、出雲駅伝ではダークホース的存在として注目されていた國學院大學。混戦を繰り広げながら、勝負はアンカー対決まで持ち込まれました。國學院大學の最終区を託されたのはキャプテンの土方英和選手(4年)。残り600mでトップに立ち、後続を引き離し初優勝しました。

 今年度の國學院大學のスローガンは〝歴史を変える挑戦〟でしたので、「歴史を変えるとはこのことだと思った」「有言実行し、本当に歴史を変えた」と多数のコメントもいただきました。また、前田康弘監督の男泣きも話題になりましたね。駅伝シーズンを通して、國學院大學がとても飛躍した1年でした。

第2位【東洋大学・相澤晃選手 箱根駅伝2区驚異の1時間5分台】


〝ランニングデート〟(笑)が第2位!

 学生長距離界のエース・相澤選手は1区の西山和弥選手(3年)から14位でタスキを受けると、序盤からペースを上げ、どんどん加速。前を走る選手を次々とゴボウ抜きしていき、区間記録を上回る1時間5分57秒を叩き出しました。

 これには各チームの監督も驚きを隠せない様子でした。なぜなら、〝不滅の記録〟と言われていた、2009年に山梨学院大学のメクボ・ジョブ・モグス選手(当時4年)が打ち立てた1時間6分04秒の区間記録を更新したからです。

 箱根駅伝密着番組『もうひとつの箱根駅伝』では、青山学院大学の原晋監督が相澤選手の速報タイムが出た瞬間に「5分台!? すげぇ、、、」と唖然としている姿が映っていました。東海大学の両角速監督も「すげぇ、、、。すげぇな、、、、」とつぶやき、大変驚いた表情をしていました。どんな状況でも自分の力を発揮し結果を残す姿は、エースとして、そしてキャプテンとしても立派な姿でした。

 ちなみに、私のTwitterには、「東京国際大学・伊藤達彦選手(4年)とのデットヒートが見ていて楽しかった!」「あのランニングデートが最高すぎた」など、同じ2区で伊藤選手と並走していたことについてのコメントも多く届いていました。

 大学卒業後、相澤選手は旭化成、伊藤選手はHondaで、それぞれ競技を続けていきます。2人の活躍にも今後注目です!

堂々の1位に選んだのは…【青山学院・吉田祐也選手 箱根駅伝4区区間賞&区間新記録】


1位は吉田選手の感動の激走でした!

 多くの方の記憶に残り、感動したであろうこのシーンを1位に選ばせていただきました。誰もが認める「チーム一の努力家」。しかし箱根駅伝には3年間出場できず。初の箱根駅伝出走10人の座を獲得したのは、最終学年の4年生になってからでした。大会では4区に出走し、見事区間賞を獲得するとともに区間新録を樹立しました。

 最初で最後の箱根駅伝で力走する姿から感じた、今までの努力が報われてからわずか数ヵ月後には競技を引退してしまう儚さ。駅伝ファンならずとも心が揺さぶられる感動が届いていたような気がしました。

 実際に、箱根駅伝を両親とテレビで見たというNGT48のメンバー・大塚七海は「青学8区の選手の方の走りとインタビューを聞いて感動して見入ってしまいました。駅伝って素晴らしいスポーツですね!」と報告してくれました。

 今回の私のTwitter企画でも一番多くの声が寄せられていたのは、吉田選手の走りについてでした。「区間賞インタビューで、このたった1時間のために10年間走ってきたというコメントに感動した」「ゆうやくんの区間新とゴール前の泣いている姿に心動かされた」などと、絶賛のツイートが届いていました。

 当初、箱根駅伝で競技にひと区切りをつける予定だった吉田選手。しかし先月行われた別府大分毎日マラソンにも出場。日本人トップの快走を見せたことで、さらに引退を惜しむ声が多く上がっていました。 

 そんななか、つい先日、春からGMOインターネットグループで競技続行することが発表されたのです。青山学院大学のOBも多く在籍しているGMOで、また吉田選手の走りが見られると思うと、いちファンとして大変うれしいです。今後がとても楽しみです。

大手町にある箱根駅伝の歴代優勝プレートが更新されて96回青山学院が追加された写真(母がたまたま大手町へ行った際に撮ってきてくれました)

 以上が私の厳選した今年度の学生三大駅伝名場面です。もちろん、この3つだけでなく、その他にも胸を打たれる名場面がたくさんありました。来年度もきっと多くの感動が生まれることでしょう。

 この一年、陸上界を盛り上げてくれた選手の走りが、みなさまの記憶にも残り続けますように。そして、選手みなさんの、これからのさらなる飛躍を楽しみにしています。

 次回は、卒業される4年生についてお話できたらと思います。

※Twitterのハッシュタグ「」で感想や質問、コラムの内容など随時募集中!

前回の記事はこちら

©️AKS
NGT48 西村菜那子(にしむら・ななこ)
1997年8月11日生/O型/長野県出身
特技:クラシックバレエ、歴代の箱根駅伝の優勝校を暗記
趣味:陸上観戦、サッカー観戦
2015年にNGT48第1期生オーディションに合格。両親の影響で幼い頃から駅伝を好きになる。アイドルとしての活動を続ける中で、自身のSNSを通して陸上競技に関する情報を発信。駅伝関連のメディア出演も多数。

西村菜那子モバイルサイト
●Information
リリースや出演など最新情報はNGT48公式HPまで

AKB48の57thシングル「タイトル未定」劇場盤(2020年3月18日発売)発売記念大握手会の詳細が決定! 詳しくはこちらまで!

 

連載17区 「今年度の大学三大駅伝名場面ベスト3!」

駅伝に関係するグッズを頂くのですが、先日東洋大学のスウェットを頂きました!(笑)  最近、冬の肌寒い時期が終わりを見せ、徐々に暖かい春を感じる日が多くなりましたね。春の訪れとともに別れの時間も近づいてきます。  振り返るとこの1年は陸上界でさまざまなことが起こりました。思い返すととても濃い1年だったと思います。そこで、大学三大駅伝での出来事を振り返る企画がコラムでできないかと考えました。思いついたのがこちらです。 「西村菜那子プレゼンツ 今年度の大学三大駅伝 名場面ベスト3」  先日、私のTwitterで、大学三大駅伝で一番感動した、一番印象に残ったシーンをみなさんから募集しました。そのコメントも参考にしながら厳選させていただきました(たくさんのコメントありがとうございます)。こちらを読んで、大学三大駅伝で起きた出来事を思い出してくださるとうれしいです。

第3位【國學院大學 出雲駅伝優勝】

第3位は出雲優勝の國學院大學!  前年優勝の青山学院大学やスピード軍団の東海大学などを抑え、初優勝を勝ち取る姿はみなさんの印象にも強く残っているのではないでしょうか。  春先のトラックシーズンで頭角を現し、出雲駅伝ではダークホース的存在として注目されていた國學院大學。混戦を繰り広げながら、勝負はアンカー対決まで持ち込まれました。國學院大學の最終区を託されたのはキャプテンの土方英和選手(4年)。残り600mでトップに立ち、後続を引き離し初優勝しました。  今年度の國學院大學のスローガンは〝歴史を変える挑戦〟でしたので、「歴史を変えるとはこのことだと思った」「有言実行し、本当に歴史を変えた」と多数のコメントもいただきました。また、前田康弘監督の男泣きも話題になりましたね。駅伝シーズンを通して、國學院大學がとても飛躍した1年でした。

第2位【東洋大学・相澤晃選手 箱根駅伝2区驚異の1時間5分台】

〝ランニングデート〟(笑)が第2位!  学生長距離界のエース・相澤選手は1区の西山和弥選手(3年)から14位でタスキを受けると、序盤からペースを上げ、どんどん加速。前を走る選手を次々とゴボウ抜きしていき、区間記録を上回る1時間5分57秒を叩き出しました。  これには各チームの監督も驚きを隠せない様子でした。なぜなら、〝不滅の記録〟と言われていた、2009年に山梨学院大学のメクボ・ジョブ・モグス選手(当時4年)が打ち立てた1時間6分04秒の区間記録を更新したからです。  箱根駅伝密着番組『もうひとつの箱根駅伝』では、青山学院大学の原晋監督が相澤選手の速報タイムが出た瞬間に「5分台!? すげぇ、、、」と唖然としている姿が映っていました。東海大学の両角速監督も「すげぇ、、、。すげぇな、、、、」とつぶやき、大変驚いた表情をしていました。どんな状況でも自分の力を発揮し結果を残す姿は、エースとして、そしてキャプテンとしても立派な姿でした。  ちなみに、私のTwitterには、「東京国際大学・伊藤達彦選手(4年)とのデットヒートが見ていて楽しかった!」「あのランニングデートが最高すぎた」など、同じ2区で伊藤選手と並走していたことについてのコメントも多く届いていました。  大学卒業後、相澤選手は旭化成、伊藤選手はHondaで、それぞれ競技を続けていきます。2人の活躍にも今後注目です!

堂々の1位に選んだのは…【青山学院・吉田祐也選手 箱根駅伝4区区間賞&区間新記録】

1位は吉田選手の感動の激走でした!  多くの方の記憶に残り、感動したであろうこのシーンを1位に選ばせていただきました。誰もが認める「チーム一の努力家」。しかし箱根駅伝には3年間出場できず。初の箱根駅伝出走10人の座を獲得したのは、最終学年の4年生になってからでした。大会では4区に出走し、見事区間賞を獲得するとともに区間新録を樹立しました。  最初で最後の箱根駅伝で力走する姿から感じた、今までの努力が報われてからわずか数ヵ月後には競技を引退してしまう儚さ。駅伝ファンならずとも心が揺さぶられる感動が届いていたような気がしました。  実際に、箱根駅伝を両親とテレビで見たというNGT48のメンバー・大塚七海は「青学8区の選手の方の走りとインタビューを聞いて感動して見入ってしまいました。駅伝って素晴らしいスポーツですね!」と報告してくれました。  今回の私のTwitter企画でも一番多くの声が寄せられていたのは、吉田選手の走りについてでした。「区間賞インタビューで、このたった1時間のために10年間走ってきたというコメントに感動した」「ゆうやくんの区間新とゴール前の泣いている姿に心動かされた」などと、絶賛のツイートが届いていました。  当初、箱根駅伝で競技にひと区切りをつける予定だった吉田選手。しかし先月行われた別府大分毎日マラソンにも出場。日本人トップの快走を見せたことで、さらに引退を惜しむ声が多く上がっていました。   そんななか、つい先日、春からGMOインターネットグループで競技続行することが発表されたのです。青山学院大学のOBも多く在籍しているGMOで、また吉田選手の走りが見られると思うと、いちファンとして大変うれしいです。今後がとても楽しみです。 大手町にある箱根駅伝の歴代優勝プレートが更新されて96回青山学院が追加された写真(母がたまたま大手町へ行った際に撮ってきてくれました)  以上が私の厳選した今年度の学生三大駅伝名場面です。もちろん、この3つだけでなく、その他にも胸を打たれる名場面がたくさんありました。来年度もきっと多くの感動が生まれることでしょう。  この一年、陸上界を盛り上げてくれた選手の走りが、みなさまの記憶にも残り続けますように。そして、選手みなさんの、これからのさらなる飛躍を楽しみにしています。  次回は、卒業される4年生についてお話できたらと思います。 ※Twitterのハッシュタグ「」で感想や質問、コラムの内容など随時募集中! 前回の記事はこちら
©️AKS NGT48 西村菜那子(にしむら・ななこ) 1997年8月11日生/O型/長野県出身 特技:クラシックバレエ、歴代の箱根駅伝の優勝校を暗記 趣味:陸上観戦、サッカー観戦 2015年にNGT48第1期生オーディションに合格。両親の影響で幼い頃から駅伝を好きになる。アイドルとしての活動を続ける中で、自身のSNSを通して陸上競技に関する情報を発信。駅伝関連のメディア出演も多数。 西村菜那子モバイルサイト ●Information リリースや出演など最新情報はNGT48公式HPまで AKB48の57thシングル「タイトル未定」劇場盤(2020年3月18日発売)発売記念大握手会の詳細が決定! 詳しくはこちらまで!
 

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