男子は学生がワン・ツーフィニッシュ。ルカ・ムセンビ(東京国際大)が2時間10分49秒で初優勝し、2位には柏優吾(東洋大)が2時間11分41秒で入った。柏を含め、2時間11分台で入線した3位の青木優(カネボウ)、4位の松本稜(トヨタ自動車)、5位の山口武(西鉄)の4人が、来年秋予定のパリ五輪代表選考レース・マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)出場権を獲得。女子は35歳の山口遥(AC KITA)が2時間29分52秒で初Vを遂げ、MGC出場を決めた。
男子は20人以上の集団のまま中間点を1時間5分13秒で通過。22km過ぎに序盤から集団を牽引していたムセンビが飛び出すと、そのまま独走。後続に追いつかれることなく、初マラソンでタイトルをつかんだ。ケニア出身の留学生で、仙台育英高ではインターハイ5000mや全国高校駅伝で活躍。東京国際大では、2019年の全日本大学駅伝8区で区間賞を獲得している。
2位争いは昨年の防府読売を制したドミニク・ニャイロ(NTT)が29km過ぎからリード。だが、41km付近で日本人集団が追いつくと初マラソンの柏がその争いを制して、そのままフィニッシュした。大学4年生の柏は埼玉・宮原中、愛知・豊川高の出身。学生三大駅伝では昨年の出雲でアンカー(6区区間7位)を務めたのみで、箱根駅伝の出場経験はない。自己ベストは10000m28分49秒72、ハーフマラソン1時間2分55秒。
女子は前半、松下菜摘(天満屋)がリードしていたが、22km過ぎで青木奈波(岩谷産業)が逆転。27kmあたりで山口が青木に追いつくと、29km付近で振り切った。山口は神奈川・新栄高を経て玉川大へ進学。大学の同期にはリオ五輪マラソン代表の田中智美(現・第一生命コーチ)がいる。在学中は際立つ実績はなかったが、卒業後に市民ランナーとしてキャリアを重ね、2020年大阪国際女子では自己ベストの2時間26分35秒で7位に入った。2時間30分切りは今回で3回目。
●北海道マラソン上位成績(※はMGC出場権獲得者)
【男子】
1位 ルカ・ムセンビ(東京国際大/ケニア)2.10.49
2位 柏 優吾(東洋大)2.11.41※
3位 青木 優(カネボウ)2.11.44※
4位 松本 稜(トヨタ自動車)2.11.51※
5位 山口 武(西鉄)2.11.55※
6位 清野 太雅(東洋大)2.12.20
7位 ドミニク・ニャイロ(NTT西日本/ケニア)2.12.28
8位 小松 巧弥(NTT西日本)2.13.34
9位 清谷 匠(中国電力)2.13.46
10位 橋本 崚(GMOインターネット)2.14.08
【女子】
1位 山口 遥(AC KITA)2.29.52※
2位 青木 奈波(岩谷産業)2.33.32
3位 岡田 唯(大塚製薬)2.36.00
4位 菊地 優子(ホクレン)2.37.49
5位 関野 茜(コモディイイダ)2.42.23
6位 下門 美春(埼玉医科大学グループ)2.44.06
7位 大井 千鶴(NARA―X)2.46.44
8位 清水 穂高(NARA―X)2.50.05
9位 豊田 由希(愛媛銀行)2.50.26
10位 松下 菜摘(天満屋)2.50.44

RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.10.20
-
2025.10.19
2025.10.18
【大会結果】第102回箱根駅伝予選会/個人成績(2025年10月18日)
2025.10.18
【大会結果】第102回箱根駅伝予選会/チーム総合(2025年10月18日)
-
2025.10.18
-
2025.10.18
-
2025.10.18
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.10.20
デュプランティス、フルラーニ、オールマンらが候補に!年間最優秀選手フィールド部門のノミネート男女各5名が発表
世界陸連(WA)は10月13日、ワールド・アスレティクス・アワード2025「ワールド・アスリート・オブ・ザ・イヤー」のフィールド種目候補選手を発表した。 陸上競技の年間最優秀選手にあたる「ワールド・アスリート・オブ・ザ・ […]
2025.10.20
ハファシマナがブルンジ勢として4連覇! 女子はアメバウが快勝 世界陸連クロカン・ツアーが開幕/WAクロカンツアー
世界陸連(WA)クロスカントリーツアー・ゴールドの初戦ゾルノツァ国際クロスが10月19日、スペインで開催され、男子(8.7km)はE.ハファシマナ(ブルンジ)が25分50秒、女子(8.7km)はL.アメバウ(エチオピア) […]
2025.10.20
トロイティチが2時間3分30秒の大会新V チェプテゲイが自己新 女子はデスタが2時間17分37秒/アムステルダムマラソン
アムステルダムマラソンが10月19日、オランダで開催され、男子はG.トロイティチ(ケニア)が2時間3分30秒で、女子はA.デスタ(エチオピア)が2時間17分37秒で優勝した。 男子優勝のトロイティチは今年の東京マラソンで […]
2025.10.20
其田健也が2時間8分33秒で16位 中間点まで先頭集団に食らいつく/アムステルダムマラソン
10月19日、オランダでアムステルダムマラソンが行われ、ブダペスト世界選手権代表の其田健也(JR東日本)が2時間8分33秒で16位に入った。 其田はスタートから1km3分を切るペースを刻む先頭集団につけ、5kmを14分3 […]
2025.10.20
U18女子走幅跳・岡林結衣 1年ぶり自己新の6m03で栄冠! 6回目に逆転V/U18・16大会
◇第19回U18・第56回U16大会(10月17~19日/三重交通Gスポーツの杜伊勢陸上競技場)3日目 U18・U16大会の最終日となる3日目が行われ、U18女子走幅跳では岡林結衣(高知農高1高知)が最終6回目の跳躍で6 […]
Latest Issue
最新号

2025年11月号 (10月14日発売)
東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望