HOME 国内、大学

2022.08.28

MGC出場権学生第1号の東洋大・柏優吾 箱根未経験の4年生がマラソン初挑戦で快走/北海道マラソン
MGC出場権学生第1号の東洋大・柏優吾 箱根未経験の4年生がマラソン初挑戦で快走/北海道マラソン


◇北海道マラソン(8月28日/北海道・札幌大通公園発着)

男子で2位に入った柏優吾(東洋大)。箱根駅伝出走未経験の4年生が、学生として最初にパリ五輪代表選考レース・マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)出場権を獲得した。

気温24.5度、湿度60%(8時30分のスタート時)のコンディションのなか、序盤から先頭集団でレースを進めた柏。5km15分30秒前後のペースを刻むと、30km以降の5kmも15分48秒、16分03秒と粘る。さらに、最終盤で勝負をかけた。41km付近で日本人トップに躍り出ると、2時間11分41秒でフィニッシュ。レース後はなかなか立ち上がれないほど、死力を尽くした。

埼玉・宮原中時代は3年時に2015年全中1500mに出場。冬の全国中学校駅伝には2、3年時と2年連続で出て、チームの3年時には5位入賞に貢献している。高校は越境し、愛知の強豪・豊川高へ。3年間でトラックでのインターハイ出場はないもの、2年時の全国高校駅伝は1区を務めて17位でタスキをつないだ。

東洋大2年時に5000mで14分04秒96と高校時代の自己ベストを25秒近く更新すると、3年時の昨シーズンは5000m13分59秒28、10000m28分49秒72まで自己記録を短縮。10000mで関東インカレや日本インカレに出場した。出雲駅伝ではアンカー(6区)を務めて区間7位の成績を残している。だが、全日本はここまで一度も出走経験はない。箱根は今年の大会で初めて選手登録され、区間エントリーでは9区に入ったものの、当日変更で出番はなかった。

今季は3月の日本学生ハーフで、自己記録を3分32秒更新する1時間2分55秒をマーク。チーム2番手の15位に入った。距離に手応えを得ると、夏合宿を経て臨んだ北海道で快走。これまであまり注目されることが少なかった柏が、MGC出場権がかかる舞台で快走した。

広告の下にコンテンツが続きます

一緒に出場した同期の清野太雅は2時間12分20秒で6位。MGC出場権こそ届かなかったが、同じく初マラソンとしては、好走と言っていいだろう。2人の走りっぷりはチームメイトにとって大きな刺激。駅伝シーズンを前に、鉄紺軍団の士気は高まっているはずだ。

●北海道マラソンのMGC出場権獲得者
【男子】
2位 柏 優吾(東洋大)2.11.41
3位 青木 優(カネボウ)2.11.44
4位 松本 稜(トヨタ自動車)2.11.51
5位 山口 武(西鉄)2.11.55
【女子】
1位 山口 遥(AC KITA)2.29.52

◇北海道マラソン(8月28日/北海道・札幌大通公園発着) 男子で2位に入った柏優吾(東洋大)。箱根駅伝出走未経験の4年生が、学生として最初にパリ五輪代表選考レース・マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)出場権を獲得した。 気温24.5度、湿度60%(8時30分のスタート時)のコンディションのなか、序盤から先頭集団でレースを進めた柏。5km15分30秒前後のペースを刻むと、30km以降の5kmも15分48秒、16分03秒と粘る。さらに、最終盤で勝負をかけた。41km付近で日本人トップに躍り出ると、2時間11分41秒でフィニッシュ。レース後はなかなか立ち上がれないほど、死力を尽くした。 埼玉・宮原中時代は3年時に2015年全中1500mに出場。冬の全国中学校駅伝には2、3年時と2年連続で出て、チームの3年時には5位入賞に貢献している。高校は越境し、愛知の強豪・豊川高へ。3年間でトラックでのインターハイ出場はないもの、2年時の全国高校駅伝は1区を務めて17位でタスキをつないだ。 東洋大2年時に5000mで14分04秒96と高校時代の自己ベストを25秒近く更新すると、3年時の昨シーズンは5000m13分59秒28、10000m28分49秒72まで自己記録を短縮。10000mで関東インカレや日本インカレに出場した。出雲駅伝ではアンカー(6区)を務めて区間7位の成績を残している。だが、全日本はここまで一度も出走経験はない。箱根は今年の大会で初めて選手登録され、区間エントリーでは9区に入ったものの、当日変更で出番はなかった。 今季は3月の日本学生ハーフで、自己記録を3分32秒更新する1時間2分55秒をマーク。チーム2番手の15位に入った。距離に手応えを得ると、夏合宿を経て臨んだ北海道で快走。これまであまり注目されることが少なかった柏が、MGC出場権がかかる舞台で快走した。 一緒に出場した同期の清野太雅は2時間12分20秒で6位。MGC出場権こそ届かなかったが、同じく初マラソンとしては、好走と言っていいだろう。2人の走りっぷりはチームメイトにとって大きな刺激。駅伝シーズンを前に、鉄紺軍団の士気は高まっているはずだ。 ●北海道マラソンのMGC出場権獲得者 【男子】 2位 柏 優吾(東洋大)2.11.41 3位 青木 優(カネボウ)2.11.44 4位 松本 稜(トヨタ自動車)2.11.51 5位 山口 武(西鉄)2.11.55 【女子】 1位 山口 遥(AC KITA)2.29.52

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.08.24

100m桐生祥秀 世界陸上への「刺激入れ」で10秒03w!「ここから磨いていきたい」

東京世界選手権出場のための記録の有効期間最終日となる8月24日、奈良市サーキットの男子100mに桐生祥秀(日本生命)が出場。追い風参考ながら10秒03(+2.8)の好記録をマークして会場にいた中高生たちの歓声を浴びた。 […]

NEWS 100m山縣亮太の世界陸上ついえる 記録会を違和感で欠場「身体が無理だというまで」現役続行へ

2025.08.24

100m山縣亮太の世界陸上ついえる 記録会を違和感で欠場「身体が無理だというまで」現役続行へ

東京世界選手権出場のための記録の有効期間最終日となる8月24日、奈良市サーキットの男子100mにエントリーしていた山縣亮太(セイコー)だったが、脚の違和感により欠場した。 報道陣の取材に応じた山縣。ウォーミングアップをし […]

NEWS 400mH黒川和樹は世界陸上届かず 中3日で果敢に挑戦「今出せる力を出し切った」

2025.08.24

400mH黒川和樹は世界陸上届かず 中3日で果敢に挑戦「今出せる力を出し切った」

東京世界選手権出場のための記録の有効期間最終日となる8月24日、奈良市サーキットの男子400mハードルに黒川和樹(住友電工)が出場した。 20日のトワイライト・ゲームス(日産スタジアム)で48秒71をマーク。世界選手権の […]

NEWS 東京世界陸上がハローキティとコラボグッズ発売 サンリオ人気キャラクターが陸上に挑戦

2025.08.24

東京世界陸上がハローキティとコラボグッズ発売 サンリオ人気キャラクターが陸上に挑戦

TBSは8月23日、公式SNSを更新し、東京世界陸上とサンリオによるコラボ映像を公開した。ハローキティをはじめとした人気キャラクターとコラボした映像となっている。 人気キャラクターが陸上に挑戦する姿を公開。シナモロールが […]

NEWS パリ五輪400mH代表筒江海斗は48秒66 東京世界陸上標準記録に0.16秒及ばず

2025.08.23

パリ五輪400mH代表筒江海斗は48秒66 東京世界陸上標準記録に0.16秒及ばず

第80回九州選手権第1日は8月23日、大分・クラサスドーム大分で行われ、男子400mハードルにパリ五輪代表の筒江海斗(スポーツテクノ和広)が出場した。 筒江は48秒66でトップだったが、8月24日が期限となる東京世界選手 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年9月号 (8月12日発売)

2025年9月号 (8月12日発売)

衝撃の5日間
広島インターハイ特集!
桐生祥秀 9秒99

page top