2022.08.20
◇Athlete Night Games in FUKUI2022(8月20日/福井県営9.98スタジアム)
今年で4回目の開催となった、Athlete Night Games in FUKUI2022の女子100mハードルは、歴史に残る一戦となった。
15時前には雷雨となるなど、厳しいコンディションとなった今大会。そんな悪天候を吹き飛ばしたのが、オレゴン世界選手権の準決勝に進出していた福部真子(日本建設工業)と青木益未(七十七銀行)の2人だった。
決勝で先行したのは前日本記録(12秒86)保持者の青木。それを中盤からグングンと福部が追いかける。2人が並んだところがフィニッシュライン。タイマーは12秒台を刻んだ。結果が出るまで会場中が息をのむ。
結果は……青木が制し、福部が2位と表示された。タイムはともに12秒92で、その差は0.007秒。昨年の寺田明日香(ジャパンクリエイト)と青木に続き、2度目の日本人同士による12秒台決着となった。
「12秒台が出てうれしいです」と青木。「悔しい」と苦笑いの福部は苦笑い。女子100mハードルのステージが一つ上がった瞬間だった。
「ぶつけては走って、と繰り返してしまった」と青木は振り返る。それでも「世界選手権以降は上体をコンパクトにしてロスなく」いく感覚を意識して取り組んできたといい、「まだ身体があおってしまう」が手応えをつかんだレースとなった。
一方の福部はオレゴンの準決勝で12秒82の日本新記録を樹立。帰国後は新型コロナウイルスの陽性反応が出てしばらくは「寝込んでいました」。体力はまだ戻っておらず、「練習の一環」という位置づけで復帰戦。「前日までは13秒5くらいかと思っていた」と言う状態だったが「予選を走って刺激が入った」と決勝につなげた。
国内で12秒台のレースを繰り広げられたことは「うれしい」と口をそろえる2人。楽しくもあり、もちろん「大変」(青木)でもある。ただ、そのハイレベルな切磋琢磨があるからこそ、12秒台が当たり前の状況になった。
9月の全日本実業団対抗など、今季は残り数レースを予定している2人。福部が「12秒7台は見えてきそう」と話すように、発表された来年のブダペスト世界選手権の参加標準記録12秒78を見据えてさらなるレベルアップを図っていく。
※一部、誤りを修正しました。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
2024.09.18
パリ五輪代表の坂井隆一郎、三浦龍司、川野将虎、後藤夢、森本麻里子ら欠場/全日本実業団
2024.09.18
全日本能美競歩で35km競歩日本選手権を開催 従来開催地の輪島市が復興するまでの代替地に
-
2024.09.18
-
2024.09.18
-
2024.09.18
2024.09.15
高2・新妻遼己が5000mで13分44秒64 久保凛は1500mも大会新V/近畿ユース
-
2024.09.16
-
2024.09.13
-
2024.09.17
2024.08.20
BROOKSの新作ランニングシューズ「Ghost MAX 2」が9月3日より発売開始!
-
2024.08.30
-
2024.08.21
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.09.18
大人気シューズの全貌に迫る‼ 世界で活躍するアスリートたちと開発した On史上最高のレーシングシューズ 「Cloudboom Strike」
2010年の設立以来、数々の独創的なシューズを世に出してきたスイスのスポーツブランド「On(オン)」。業界ナンバーワンの成長率で近年著しく市場シェアを拡大し、その勢いはとどまるところを知らない。そんなOnが2年の歳月をか […]
2024.09.18
全日本能美競歩で35km競歩日本選手権を開催 従来開催地の輪島市が復興するまでの代替地に
日本陸連は9月18日に第94回理事会を開き、第109回大会以降の日本選手権35km競歩の開催地を石川県能美市で開催することを決めた。 例年、35km競歩の日本選手権は4月に石川県・輪島市で開かれていた。ただ、今年1月1日 […]
2024.09.18
いざ全国中学校駅伝へ! 都道府県予選が青森からスタート!11月中旬に代表校出そろう
12月15日に行われる第32回全国中学校駅伝(滋賀県・希望が丘)の出場権を懸けた都道府県予選が9月21日の青森県大会からスタートする。 全国中学校駅伝は1993年からスタート。これまで熊本、滋賀、千葉、山口と開催地を変更 […]
Latest Issue 最新号
2024年10月号 (9月13日発売)
●Paris 2024 Review
●別冊付録/学生駅伝ガイド 2024 秋
●福井全中Review
●東京世界選手権まであと1年
●落合晃の挑戦