2022.05.23
今夏の徳島インターハイに向けた都道府県予選が5月上旬から各地で行われ、高校生たちが熱い戦いを繰り広げている。
神奈川県大会は14、15、21、22日と2週にわたって三ッ沢公園陸上競技場で行われ、男子投てきの山田暉斗(法政二3)が15日の砲丸投で高校歴代9位となる17m50をマークし、大会記録(16m68)と自らが持つ県高校記録(17m45)を更新。49m41の自己ベストで制した円盤投と合わせて、2年連続2冠を達成した。
自身が「練習の比率は、円盤を試合前に少しやるくらいで9対1ぐらい」と言うように、メイン種目の砲丸投は3年前の全中と昨年10月のU18大会で二度、日本一に輝いている。高校最後の今季は、「昨年4位に終わったインターハイで優勝する」ことを目標に掲げ、今大会は「南関東やインターハイに向けて、1投目である程度の記録を出して、そこから少しずつ記録を伸ばしていく」というプランを描いていた。その狙い通り、1投目に17m14をマークし、2~5投目のファイルを「中盤や少し空回りしてしまった」と反省したものの、最終6投目のビッグプットで優勝に花を添えた。
さらに山田は、翌週の円盤投でも1回目にセカンドベストの46m55で主導権を握ると、4回目に49m41まで記録を伸ばして他を寄せつけなかった。「今日は力の方向が安定していませんでしたが、4回目は脱力して、回転の流れを止めずに投げられた」と勝因を分析。大会記録(50m35)に届かなかった点については苦笑いを浮かべたものの、県大会は通過点に過ぎない。昨年は予選敗退に終わったインターハイを見据え、「全国に強い選手がいますが、何とか食らいついて、できれば砲丸投との2冠を果たしたいです」と力を込めた。
女子のトラック種目では、東海大相模勢が大活躍。100mを井上瑞葵、200mと400mを瀬田陽菜、1500mと3000mを近藤希美(いずれも2年)が制し、4×400mリレーも3分44秒79の好タイムで、2011年以降連覇が続いていた相洋を下して初優勝をつかんだ。
アンカー勝負で競り勝った瀬田は「絶対に負けたくないという気持ちと、自分が突き放してゴールしないといけないという思いで走りました」と胸を張った。1走を務めた和田久美子(3年)はチームの快進撃の要因を「みんなが目標に向かって切磋琢磨し、刺激し合えていること」と語り、この勢いで南関東、さらにインターハイへと乗り込むつもりだ。
神奈川県大会では他に、男子3000m障害で古川達也(川崎橘3)が9分08秒41で23年ぶりに大会記録を塗り替え、男子1500mの矢口陽太(厚木東3)も3分50秒09の大会新記録で頂点に立った。学校対抗は男子が4年ぶりに、女子は2年連続でともに法政二が制し、最優秀選手に男子は山田、女子は瀬田が選ばれた。
文/小野哲史
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
-
2024.12.13
-
2024.12.13
-
2024.12.13
-
2024.12.07
-
2024.12.13
-
2024.11.24
-
2024.11.20
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.12.14
京山・石原万結は5区 神村学園・瀬戸口恋空は2年連続1区 大沢野も長森結愛、黒川志帆が3km区間に/全中駅伝・女子
第32回全国中学駅伝は12月15日、滋賀県の野洲市と湖南市にまたがる希望が丘文化公園で開催される。14日には開会式が行われ、併せて区間エントリーも発表された。 女子は1区、5区が3km、2区から4区までは2kmの5区間1 […]
2024.12.14
京山はエースの玉川彩人が3区 坂は8分台トリオを前半に配置 鶴ヶ島藤は植松遼がアンカー/全中駅伝・男子
第32回全国中学駅伝は12月15日、滋賀県の野洲市と湖南市にまたがる希望が丘文化公園で開催される。14日には開会式が行われ、併せて区間エントリーも発表された。 史上初の2年連続男女優勝を目指す京山(岡山)は全中3000m […]
2024.12.14
第5回大学対校男女混合駅伝の出場校が決定! 大東大、環太平洋大、亜細亜大、早大が初出場!! 2月16日に大阪・長居で開催
12月12日、関西学連は25年2月16日に開催される第5回全国大学対校男女混合駅伝の出場チームを発表した。 同大会は2021年に大学駅伝では国内初の男女混合レースとして誕生。これまでは「全国招待大学対校男女混合駅伝」とい […]
2024.12.13
箱根駅伝V奪還狙う駒大 藤田敦史監督「100回大会の悔しさ晴らしたい」選手層に課題も手応えあり
第101回箱根駅伝に出場する駒大がオンラインで記者会見を開き、藤田敦史監督、大八木弘明総監督、選手が登壇、報道陣の取材に応じた。 藤田監督は「前回は出雲駅伝、全日本大学駅伝を制した状態で迎え、青山学院に負けて準優勝でした […]
Latest Issue 最新号
2024年12月号 (11月14日発売)
全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会