アジア大会選考会を兼ねた日本グランプリシリーズ広島大会の「第56回織田記念」が行われ、女子100mは御家瀬緑(住友電工)が11秒79(-0.7)をマークして優勝した。
2019年に高校3年生で日本選手権覇者となった御家瀬。苦しい時期を乗り越えて、復活の走りを見せた。
予選こそ12秒12(-2.3)の2着通過。決勝は大外の8レーンに入った。「雨の中の1本目で疲労もありましたが、冷静に走ることができました」。君嶋愛梨沙(土木管理総合)が先行するなか、「スタートはつぶれましたが、中盤が命で落ちずに走り切れました」と、フィニッシュ手前でしっかり差しきったのは御家瀬らしい勝負強さだった。
北海道・恵庭北高を卒業してから大学進学をせずに住友電工入り。小池祐貴(住友電工)と同じ臼井淳一氏に師事した。そこからはケガや環境の変化の影響もあり、自分らしい走りがなかなかできずにいた。
「試合当日になると調子が悪くなることもあって苦しかったです」。練習が積めて、状態もいいはずなのに結果につながらない。もどかしい時期が続いた。それでも、「陸上での悔しい思いは、陸上でしか返せない。あきらめる選択肢はなかったです」と強い意志を貫き、そして戻ってきた。
走幅跳をしていた高校時代のように「跳ねる」走りから、短距離に専念して「グイグイ」と乗り込んでいく走りに変化。小池らと米国でシーズンインして「良いタイムも出ていた」と自信をつかんでの国内シーズンインだった。この復活に、同郷の先輩・小池も「彼女のすごさ。僕が一番喜んでいるかもしれません」と妹分の活躍に目を細める。
アジア大会はもちろん、4×100mリレーで出場権がある世界選手権への思いもある。「代表から遠ざかっているので、選んでもらえれば自分の走りができるようにしたい」と御家瀬。ハイレベルで群雄割拠の女子短距離に、また一人楽しみな選手が戻ってきた。
◇織田記念(4月29日/広島・エディオンスタジアム)
アジア大会選考会を兼ねた日本グランプリシリーズ広島大会の「第56回織田記念」が行われ、女子100mは御家瀬緑(住友電工)が11秒79(-0.7)をマークして優勝した。
2019年に高校3年生で日本選手権覇者となった御家瀬。苦しい時期を乗り越えて、復活の走りを見せた。
予選こそ12秒12(-2.3)の2着通過。決勝は大外の8レーンに入った。「雨の中の1本目で疲労もありましたが、冷静に走ることができました」。君嶋愛梨沙(土木管理総合)が先行するなか、「スタートはつぶれましたが、中盤が命で落ちずに走り切れました」と、フィニッシュ手前でしっかり差しきったのは御家瀬らしい勝負強さだった。
北海道・恵庭北高を卒業してから大学進学をせずに住友電工入り。小池祐貴(住友電工)と同じ臼井淳一氏に師事した。そこからはケガや環境の変化の影響もあり、自分らしい走りがなかなかできずにいた。
「試合当日になると調子が悪くなることもあって苦しかったです」。練習が積めて、状態もいいはずなのに結果につながらない。もどかしい時期が続いた。それでも、「陸上での悔しい思いは、陸上でしか返せない。あきらめる選択肢はなかったです」と強い意志を貫き、そして戻ってきた。
走幅跳をしていた高校時代のように「跳ねる」走りから、短距離に専念して「グイグイ」と乗り込んでいく走りに変化。小池らと米国でシーズンインして「良いタイムも出ていた」と自信をつかんでの国内シーズンインだった。この復活に、同郷の先輩・小池も「彼女のすごさ。僕が一番喜んでいるかもしれません」と妹分の活躍に目を細める。
アジア大会はもちろん、4×100mリレーで出場権がある世界選手権への思いもある。「代表から遠ざかっているので、選んでもらえれば自分の走りができるようにしたい」と御家瀬。ハイレベルで群雄割拠の女子短距離に、また一人楽しみな選手が戻ってきた。 RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.12.22
佐久長聖1年の橋本蒼平が5000m14分30秒50でトップ/SGH文スポ チャレンジ
-
2025.12.22
-
2025.12.22
-
2025.12.22
2025.12.21
【大会結果】第37回全国高校駅伝・女子(2025年12月21日)
2025.12.21
【大会結果】第76回全国高校駅伝・男子(2025年12月21日)
2025.12.21
800m日本記録保持者・久保凛が最後の都大路で9人抜きの激走! /全国高校駅伝・女子
-
2025.12.21
-
2025.12.20
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝女子(2025年12月14日)
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝男子(2025年12月14日)
2025.12.21
【大会結果】第37回全国高校駅伝・女子(2025年12月21日)
-
2025.12.21
-
2025.12.21
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.12.22
佐久長聖1年の橋本蒼平が5000m14分30秒50でトップ/SGH文スポ チャレンジ
12月23日、滋賀県守山市のSGホールディングスグループ陸上競技場で令和7年度SGH文スポ チャレンジ競技会が開催された。 同大会は主に前日の全国高校駅伝(男子)に出場した学校のうち、出走できなかった選手たちを中心に参加 […]
2025.12.22
箱根駅伝Stories/継続中最長シード・東洋大 激動のシーズンに高まる結束力 2年生世代が台頭
新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 「チームのために走る」 20年連続で箱根駅伝のシード権を守り続けてい […]
2025.12.22
箱根駅伝Stories/悔しさを味わってきた東農大・原田洋輔 「がっつり爪痕を残したい」 地元・戸塚で貢献を
新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 身近にあった箱根駅伝 10月の箱根駅伝予選会で東農大は6位を占め、2 […]
2025.12.22
箱根駅伝Stories/ハーフで強さ示してきた帝京大・島田晃希 「エース区間を走りたい」期待の“大器”最後の舞台へ
新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 身近にあった箱根駅伝 この1年で帝京大の長距離種目の歴代記録がガラリ […]
2025.12.22
大学対校男女混合駅伝のアンバサダーに堀未央奈が就任!来年2月15日開催、22チーム出場
第6回全国大学対校男女混合駅伝の大会要項が公開され、大会アンバサダーに元乃木坂46の堀未央奈さんが選ばれた。 堀さんは乃木坂46の2期生として加入し、『バレッタ』でセンターを務めるなど人気メンバーとして活躍。21年3月に […]
Latest Issue
最新号
2026年1月号 (12月12日発売)
箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳
